THE PETROCHEMICAL PRESS
機能化学品会社 北米市場に熱視線
差別化機能と品質強みに 増産や新規進出投資を検討
機能性化学品メーカーが北米市場へのアプローチを強化している。世界経済が停滞するなかで北米経済は比較的安定しており、特にスペシャリティーケミカル製品に対するニーズは高い。差別化された製品力と品質安定性といった固有の強みを生かし、改めてを北米を注力市場と位置付け、増産投資あるいは新たに進出する検討が進められている。
テキサス州ヒューストンとテネシー州チャタヌーガに製造拠点を構える日本触媒。ヒューストンではアクリル酸(仏アルケマとの折半合弁)と高吸水性樹脂(SAP)というマテリアルズ系のコア商品を生産している。しかし、北米進出の第1弾は88年にチャタヌーガに設立した現地法人、現在のニッポンショクバイ・アメリカ・インダストリーズだ。
この人に聞く 2023化学品動向 プラスチック食品容器
エフピコ代表取締役会長兼エフピコグループ代表 佐藤守正氏
人手不足影響
機能性ニーズに変化
リサイクル推進使用量削減も課題
―足元の状況についてお願いします。
去年の今ごろは、新型コロナまん延防止措置などの政策があり、スーパーの生鮮食品を中心に需要が良かった。今期は、その反動で内食需要が減少したことなどにより、食品容器の出荷は良くない。また、今はさまざまなモノの値段が上昇しているが、3月までの日本のインフレ率は4%程度と言われており、そこで頭打ち。日本のインフレは欧米と少し異なり一過性のものと見ている。出荷が悪い状況が続くとは考えていない。細かい改良を重ねて顧客に選ばれる食品容器を作っていく。
―原材料価格や電気料金の高騰については。
原油は70〜80㌦を推移するなか、国産ナフサは下がりきっておらず、ベンゼンも少し異なる動きを見せている。地政学的な要因も大きく、見通しはつかない。電力は想定以上に上昇しているが、いずれピークアウトすると考えている。
―人手不足問題は食品容器に影響を与えますか。
- 東レ・・・FC向け電極基材、海外に生産拠点検討 カーボンペーパー増産も
- クラレ・・・PA9T、24年にDDR向け倍増 主力用途の1つへ拡販
- 大塚化学、横河電機・・・新社設立し協業 CRDMOに本格参入
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- 東洋紡・・・PENフィルム、用途拡大し成長加速 絶縁やFPC用に力
- リスパック・・・プラ食品容器、グリーン比率50%に 24年度目標引き上げ
- ポリプラスチックス・・・LCP、ミリ波レーダー用に力 車内でも搭載増加
- 産業技術総合研究所・・・非破壊で樹脂劣化分析 X線と近赤外線活用
- リケンテクノス・・・グラフェン、塩ビフィルム用い容易な加工法を開発
- 東レエンジニアリング・・・省エネ型LIB電極用塗工装置
- レゾナック・・・SiCエピ、第3世代の量産開始 低欠陥密度化を実現
- 三菱ガス化学・・・食品素材PQQが若年認知機能改善
- エア・ウォーターグループ・・・半導体材料関連で熊本に複合拠点
- 三菱ケミカルグループ・・・バイオエンプラが欧の製品認証取得
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- 日本化薬・・・太陽光発電PPA福山工場に導入
- 大倉工業・・・ごみ袋リサイクル複数自治体と検討
- ダイセル・・・栄養・食糧学会からウロリチンA技術賞
- BASF・・・CO2回収技術INPEXに
- BP・・・グリーン水素27年から製造
- EG生産 3年で半減、昨年35万㌧ 連産品の輸入急増
- 中国22年 CPL生産10%増 内需低迷 ナイロン輸出拡大
- ベンゼン3月ACP、30㌦安の950㌦
- エアバック搭載拡大 世界平均、1台6個に迫る
- 財務省貿易統計・・・2023年1月石化品輸出実績、2023年1月石化品輸入実績
- 石油化学工業協会・・・1月の石化製品生産実績、1月の汎用4樹脂の出荷実績
- 日本ソーダ工業会・・・2023年1月カセイソーダ出荷内訳
- 化学製品値上げ
・三井化学・・・EOと誘導品
・クレハ・・・塩酸を8円以上
・東ソー・・・塩化カルシウム液を12円以上
・ダイセルミライズ・・・フィルムを300円
・DICグラフィックス・・・白やオフ輪インキ
・出光ユニテック・・・シートを10%以上
・東洋紡・・・高機能ファイバー
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- 日本ポリエチレン・・・新社長に安田氏
日本ポリエチレンは新社長に安田孝執行役員企画管理部長が4月1日付で就任する人事を内定した。山田清隆社長は退任する。
安田孝(やすだ・たかし)氏 88年九州大学工学部卒、東燃石油化学(現ENEOS)入社。
19年日本ポリプロ執行役員、22年日本ポリエチレン執行役員。福岡県出身、58歳。
- 日本化薬・・・5G用レジスト増産 福山で2~3年後
- 日本化薬・・・環境貢献触媒で提携 東北大発スタートアップと
- エボニック・・・ガス分離膜 オーストリア工場稼働
- アステナホールディングス・・・化学品 23%増収めざす 25年度、半導体用など
- 三菱ケミカルグループ・・・コスト構造改革、EBITDA6000億円 25年度目標を上方修正
- ADEKA・・・半導体材料、韓の開発拠点拡充 華城市に移転
- セルガードと米社・・・次世代電池セル開発へ戦略提携
- 横河電機・・・コンサルや訓練もAIで新サービス
- 旭有機材など7社・・・閉鎖循環式陸上養殖装置開発PJ、サステナブルに
- 東ソー・ニッケミ・・・共栄産業の全株取得