石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

東ソー・・・EVA系改質剤 多層フィルム再生向け展開

極性樹脂を相溶化 繰り返しリサイクルに対応

東ソーは独自開発によるEVA系樹脂改質剤「メルセンS」の市場展開に拍車をかける。多層ラミネートフィルムのマテリアルリサイクルで、異種樹脂素材の相溶化剤として優れた機能を発揮するため、包装材料用途を中心にリサイクルを促進する高機能材料として注目を集めている。四日市事業所に19年に立ち上げた高分子材料研究所カスタマーラボ棟に9種9層のインフレーション成型機を導入するなど、実機加工設備を活用して、顧客と共同で技術検証を推進。フィルムメーカーやコンバーターのほか、環境意識の高いブランドオーナーなどからも高い評価を得ている。環境性に優れた高機能ポリオレフィン材料として早期の本格上市を目指す。

  • 大阪ソーダ・・・尼崎で開発設備増強 全固体電池材料 30年にも実用化
  • 住友化学 岩田圭一社長・・・エネ・機能材 「成長へ開発の踊り場」継続的に積極展開
  • UBE・・・スペシャリティに力 新中計、営業益400億円目指す
  • 三菱ケミカルホールディングス・・・7月1日から商号を「三菱ケミカルグループ」に変更
2022化学品動向 この人に聞く ベンゼン(BZ)

ENEOS基礎化学品販売部長  大木倫太郎氏

需給・市況 中国で増設も不透明感
「原油輸入枠」の影響を注視
―原油価格の上昇もありBZ相場が騰勢を強めています。
スチレンモノマー(SM)市況の低迷を受けて上値が抑えられている展開ではある。SMを巡っては今後も中国で新増設が多数計画されているため、短期的には市況の下振れ懸念が残るが、最終製品の需要増に支えられ、堅調に推移するのではないか。―御社推定で世界のBZ需要は5千万㌧を突破しました。 昨年は前年比約6%増の約5300万㌧で、25年までは年率約2・5%の成長が続くと見ている。誘導品別内訳はSM(需要全体の約50%を構成)が約1・5%、キュメン・フェノール(約20%)が約3%、シクロヘキサン・カプロラクタム( 約15%) が約3・5%、硬質ウレタン原料のMDI(約10%)が約5・5%。

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日本化薬・・・新事業・製品 5テーマで創出推進

10 年内に逐次事業化

日本化薬は成長実現に向けた一環として、新事業・新製品創出に向けた取り組みを加速する。昨年末に上市した産業用ドローン向け緊急パラシュート「PARASAFE」のほか、レドックスフロー電池用有機電解液、バイオマスエポキシ樹脂、グリーン水素製造装置向け水電解用アニオン交換膜、脱炭素社会貢献用触媒といった四つのテーマで創出に向け開発を推進する。レドックスフロー電池用有機電解液は5年後にも市場へ投入し、残る3テーマも10年後までには逐次事業化していく計画だ。

  • ポリプラスチックス・・・エンプラ、微粉末を本格販売 POMは3D印刷用も
  • 三菱ガス化学・・・POM、ポリプラの投資に参画 中国の生産を維持拡大
  • DIC・・・塗料用樹脂、インドに工場新設 需要増に応え3倍増
  • ポリプラ・エボニック・・・半導体製造工程にガス分離膜が採用
  • 兼松・・・CNTの新興メーカーに出資
本社創業者 「成冨健一郎お別れの会」

人柄偲び 500 人が参列

石油化学新聞社創業者、故成冨健一郎のお別れの会が13日、東京都千代田区の帝国ホテル東京
で行われ、石油化学・LPガス業界から関係者約500人が参列した。
故人は昨年12月13日に99歳で死去。1954年に石油化学新聞社を32歳で創業し、55年2月に「プロパン・ブタンニュース」を、同年12月に本紙・「石油化学新聞」を創刊した。
60年以上にわたり業界報道の第一線に立ち、本紙・1面コラム「抽出記」(プロパン・ブタンニュースでは精溜塔)の執筆は96歳まで継続した。

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  • エポキシ・・・車両向け需要拡大 塗料に加え電気・電子も
  • クラレトレーディング・・・防滑繊維、極細ナイロンで実現
  • 帝人フロンティア・・・PET繊維再生、省エネ技術開発
  • イノアックコーポレーション・・・オレフィンフォームバイオマス品を開発
  • 日本触媒・・・素材分野と高機能材料 2本軸経営を始動 成長へ構造改革
  • 旭化成・・・成長牽引事業 今期から収益貢献 機能樹脂、値上げ進展
  • 旭化成・・・コンセプトカー横浜の技術展に 25~27日
  • 塩ビ工業・環境協会(VEC)・・・会長に東ソーの桒田守社長が17日付で就任
  • 総合化学5社のの石化系部門業績の2021年度実績と22年度予想
  • 塩ビ工業・環境協会(VEC)・・・4月のPVC、VCMの生産・出荷
  • 日本ABS樹脂工業会・・・ABS樹脂の4月国内出荷
  • 化学製品値上げ
    ・三井化学・・・BPAとエポキシ
    ・昭和電工・・・不飽和ポリエステルなど
    ・東ソー・・・臭素と誘導品
    ・三菱ケミカルホールディングス・・・PETボトル

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  • JSP・・・設備投資、今期4割増の76億円 韓EPP生産が回復
  • 三菱ケミカルホールディングス・ギルソン社長・・・重点市場で増益狙う 「回復力で逆風かわす」
  • 日本化薬・涌元厚宏社長・・・4ヵ年で2000億円投資 中計 営業益は最高更新
  • クレハ・小林豊社長・・・シェール掘削材、将来性を上期判断 営業赤字3年連続
  • 帝人・内川哲茂社長・・・車向け複合成形材 地域別に優先順位
  • 東洋紡・竹内郁夫社長・・・環境・機能材を分社拡大 三菱商事の発想力期待
  • クレハ・・・PVDF、いわきで増強検討 欧米拠点新設も 車載LIB向け好調
  • トクヤマ・・・つくばに第二研究所 来年1月稼働

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