石油化学新聞 5277号
THE PETROCHEMICAL PRESS
ドラム缶工業会理事長 那須七信氏に聞く
ＳＤＧｓ実践へキックオフ
ドラム缶 ペール缶
３Ｒの優等生周知 環境貢献の観点で普及活動
１００年以上前に開発され、現在も石化製品の容器などとして欠かせないドラム缶。ドラム缶メーカー８社とペール缶メーカー４社で構成されるドラム缶工業会は、ＳＤＧｓ達成への取り組みが求められる今、環境対応型容器としてのドラム缶の情報発信に注力している。昨年は「ＳＤＧｓを学び、実践していくためのキックオフの年」と称し、ＳＤＧｓ貢献の観点からドラム缶の普及活動を開始した。その活動について、同工業会の那須七信理事長（ＪＦＥコンテイナー社長）に聞いた。
―キックオフの年として、昨年はどのような活動に取り組みましたか。
まずは、我々自身がＳＤＧｓを理解する必要があると考え、21年２月に講師を招いて勉強会を実施した。従来からリデュース、リユース、リサイクルの「３Ｒ」に対応した環境対応型容器としてドラム缶の情報発信に取り組んできたが、ＳＤＧｓにどのように貢献出来るかをよく理解し、やるべきことを明確化した。
- 住友化学・・・３ヵ年新中計 事業投資１兆2900億円 重点４分野で社会貢献
- 日清紡ケミカル・・・吹き付けウレタン断熱材 不燃タイプを投入
- プライムポリマー・・・姉崎工場、11万㌧来年３月停止
- 出光興産・・・ＯＬＥＤ材料、韓中を軸にＴＳ拡充 多彩な製品で顧客支援
- 日本化薬・・・次世代電池材の開発加速で出資
＜特集＞持続可能な社会に貢献する化学技術・製品
化学製品は我々の豊かで便利、快適な暮らしの身近にある。サステナビリティーが重要視される今日、化学の技術や製品がもたらすソリューションに大きな期待が寄せられている。脱炭素、脱プラと言うなかれ。カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現の糸口にも化学はあり、それらは次世代の戦略商品と位置付けられている。事業成長と社会貢献を両立する化学メーカーの環境対応型製品・技術をリポートする。
日本ゼオン
- 低ＣＯ２品で価値創出
- 連携軸にバイオ品・エネ削減
積水化学工業
- ＰＶＡ、資源循環型として訴求
- フィルムやコートに照準
宇部興産
- 環境貢献製品、30年度売上高比50％に
- 新事業・技術開発を加速
東ソー
- ＮＯｘ耐性を向上 化石燃料ボイラー向け展開
- ＣＯ２回収用アミン
旭化成
- 空気・表面殺菌で拡大
- ＵＶＣ―ＬＥＤ25年度100億円事業へ
デンカ
- 特殊混和材 ＣＯ２吸収型を投入
- エココンクリート普及促進
THE PETROCHEMICAL PRESS
- カセイソーダ・・・３年間需要予測 年率３％台で成長 供給伸び率の２倍 値上げ交渉大詰め 大口顧客とは満額決着
- 星光ＰＭＣ・・・戦略投資300億円 ９年間 ベトナムで製紙用薬品増産
- 旭化成・・・ＰＰＳＢ不織布 新系列、近く稼働 タイ年産５万㌧に
- 三井化学・・・ＥＵＶペリクル膜 透過率95％目指す ＡＳＭＬと連携
- 東ソー・・・電解設備 フィリピンで増設 来年秋、年3.2万㌧に
- 日本化薬・・・ドライフィルムレジスト、欧米で採用拡大
- エボニック・・・ベンツ車ギアにＰＥＥＫ採用
- 中央化学・・・バイオプラ容器に改ざん防止機能
- 東ソーと島津製作所・・・バイオ薬用カラムで協業
- 東レ・・・産業機械向け 低摩擦で高摺動耐久テキスタイルを開発
- セーレン・・・ＴＰＦ事業所で太陽光発電稼働
- カネカ・・・生分解樹脂 アシックスの製品に
- 宇部興産・・・抗ＲＳウイルス薬 塩野義と開発契約
- ３月ＡＣＰ・・・ベンゼン高騰1100㌦
- 財務省貿易統計・・・2022年１月石化品輸出実績 2022年１月石化品輸入実績
- 日本ポリケム・・・田中真彦取締役執行役員が４月１日付で社長に昇格
- 化学製品値上げ
・デンカ・・・ＡＢＳ系20円以上
・トクヤマ・・・ＩＰＡを35円以上
・北日本ポリマ・・・フェノール樹脂など
・ＤＩＣ・・・ＰＳとスチレン系
・東洋スチレン・・・ＰＳを12円以上
・旭化成・・・ＰＵ弾性繊維
・エボニック・・・ＰＡ12を13～25％