石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

エア・ウォーター・・・機能材料ユニット 半導体・電材開発を加速

高速通信、LIBなど狙い 

LIB負極材への応用が期待される熱膨張性黒鉛

グループ6社の技術シナジー発揮
エア・ウォーターはケミカル材料系グループ企業6社で構成する機能材料ユニットで半導体・電子材料分野向けの新製品・新事業開発を加速する。6社で共創する技術コミティーを編成。高速通信対応の低誘電・高耐熱材料やLIB周辺材料、半導体製造装置向け材料などをターゲットに、ユニット内での技術シナジーを最大化し、開発の早期実現を目指す。特にLIB材料ではユニット外の多彩な要素技術も組み込みつつ、新規負極材の応用開発に取り組む。

化学業界 合同賀詞交 CN実現へ貢献誓う

原燃料転換 環境負荷低減循環型で持続的社会に

3年ぶりの会場開催に約400人が出席した

福田信夫会長

化学関連43団体の共催による化学業界合同賀詞交歓会が3年ぶりにパレスホテル東京で開かれ、業界関係者や来賓ら約400人が参加した。代表あいさつした日本化学工業会の福田信夫会長(三菱ケミカル代表取締役)は、「化学産業は販売価格の上昇や円安による増収傾向の一方、汎用化学品中心に需要減退で減益傾向も否めない。景気動向に引き続き注視する必要がある」と述べた。

  • 日本ポリプロ・・・メタロセンPP、ブロック共重合タイプ 高耐衝撃性品を開発
  • クラレ・・・創傷被覆材向け好調、英国工場 活性炭クロス倍増へ
  • UBE・・・PA6とCPL、24年度に生産縮小 国内再編の第1弾
  • 旭化成・・・韓のAN休止設備再稼働、24年に延期 需要低迷で
  • 東レ・・・国内でスエード調人工皮革を増設

<特集>高機能・高付加 価値領域で持続 的成長/アクリ ル酸・同エステ ル特集(2面)

足元、アジアの全プラントが稼働調整している

アクリル酸とアクリル酸エステルの足元の需要は世界的な景気停滞の影響で低迷している。しかし、汎用的な用途に限らず、光学材料や電子デバイス、モビリティなど成長産業分野から新たな需要を取り込んでおり、高機能・高付加価値領域を中心に市場拡大の余地は十分に残されている。アジア全体の需給バランスを注視しつつ、国内メーカー各社は安定供給の維持強化に万全を期すとともに、サステナブルな取り組みも視野に入れた高付加価値展開を加速させる。
概況
世界需要、春節明け回復を期待
23年3~5%成長見込み 国内はタイト化へ

日本触媒

  • インドネシア、新拠点が商業運転へ
  • 世界5拠点 98万㌧を最適運営

東亞合成

  • 高機能誘導品を下支え
  • DX推進で安定供給万全に

三菱ケミカルグループ

  • 技術供与や触媒外販も
  • バイオアクリル酸 市場開拓に着手

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  • レンズ用樹脂・・・VR向け期待大 スマホ用の不振カバー
  • 日本エネルギー経済研究所・・・23年度エチレン生産601万㌧を予想
  • 総務省統計局・・・21年度化学工業の研究費、3.4%減
  • UBE・・・12月CPL、100㌦安
  • ベンゼン1月ACP・・・55㌦高の865㌦
  • プラスチック循環利用協会・・・廃プラ有効利用率21年は87%に上昇
  • 財務省貿易統計・・・2022年11月石化品輸出実績、2022年11月石化品輸入実績
  • 石油化学工業協会・・・1月の汎用4樹脂の出荷実績、11月の石化製品生産実績
  • 日本ソーダ工業会・・・2022年11月カセイソーダ出荷内訳
  • 日本スチレン工業会・・・2022年11月受払表
  • 化学品値上げ
    ・ランクセス・・・イオン交換樹脂など
    ・三菱ケミカルグループ・・・オキソ製品20円以上、アクリル製品、フィルム製品
    ・クラレ・・・PMMA成形材料
    ・JNC・・・オキソ誘導品
    ・積水フーラー・・・ホットメルト接着剤
    ・東ソー・・・液体塩素を20円以上、ポリ塩化アルミ
    ・東亞合成・・・塩素を15円以上
    ・三井化学・・・接着性ポリオレ
    ・積水ポリマテック・・・樹脂とラバー製品
    ・三菱ケミカルグループ・・・
    ・旭化成・・・再生セルロース繊維

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クラレ・・・水添TPE、付加価値化を推進

 標準品はタイに集中

クラレはタイで水添スチレン系熱可塑性エラストマー(TPE)「セプトン」の新系列を稼働したのを機に、日本と米国との3拠点体制を生かした最適生産で競争力を高め世界展開を加速させる。タイはコスト競争力を生かして標準品を集中生産する一方、日本と米国は特殊品の増産に取り組む。日本はバイオ由来原料を使ったセプトンBIO―シリーズなどニーズを捉えた新製品を積極的に増産し、グローバルに市場を広げる。

  • 東レ・・・血中病因たんぱく、高効率に吸着 ナノ細孔繊維を開発
  • 日本化薬・・・ドローン安全装置、法整備機に拡販 25年度15億円目標
  • 三洋化成工業・・・匂いセンサー来期上市 多機能卓上型も
  • 旭化成・・・LIBセパレーター、次期増設は北米優先
  • 日本ゼオン・・・マイクロ流路チップ、米エッジ社を買収
  • SABIC・・・OBPリサイクル、食品包装材に採用
  • デンカ・・・シリコンバレーにCVCファンド、1億㌦規模
  • 三菱ケミカルグループ・・・バイオマスOPS、弁当容器のフタに
  • 三菱ケミカルグループ・・・アクリル繊維撤退
  • エクソンモービル・・・エッソ・タイ売却 化学品は供給継続
  • 三菱ガス化学・・・バイオMXナイロン生産準備へ認証取得
  • 3団体が賀詞交歓会
    ・日本ソーダ工業会・・・出荷400万㌧台を維持
    ・化成品工業会・・・化学品規制対応に力
    ・エンジニアリング協会・・・ビジネスマッチ促進

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