石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

石化品新増設 中国の計画に遅れ

CPLやSM 需要低迷が背景に

中国で石油化学製品の生産設備の新増設計画に遅延が生じている。ロックダウンの地域拡大や長期化などによる需要低迷が背景にある。ナイロン原料のカプロラクタム(CPL)は年初時点で22年中に6社計で年産能力が86万㌧増えるとみられたが、実際の増加幅は2社で38万㌧にとどまりそうだ。スチレンモノマー(SM)は年初時点で約450万㌧の能力増加が見込まれたが、10月までの能力増加は2基計で85万㌧にとどまった。それでも新増設計画がなくなったわけではなく、供給過剰のリスクは顕在化する。

  • 出光興産・・・SPS、押出成形用途拡大へ 繊維やフィルムなど
  • DIC・・・エポキシ樹脂、CFRP向け戦列強化 バイオマス由来品など
  • 旭化成・・・炭素繊維、廃CFRPから再生 リサイクル新技術開発
  • 東レ・・・PPS、ナノアロイで採用促進 車両中心に開発強化
  • ダイセル・・・半導体保護用の新樹脂 低コストで膜形成
  • 積水化学工業・・・PVB、MLCC向け増強へ 滋賀水口工場で
  • ダウ・・・シリコーン、タイヤ再利用を実現 BSの新技術に採用
  • DIC・・・顧客技術支援へ新サイトを解説

サステナブルな製品・技術に注目「K2022」

世界から3037社が出展
工夫凝らしソリューション提案
世界最大規模のプラスチック・ゴムの国際展示会である「K2022」が19~6日までの8日間、ドイツのメッセ・デュセルドルフで開催された。コロナ禍を挟み3年ぶりとなった今回のKショーは、ロックダウンに伴い中国からの参加者が激減。欧州発のリセッションもが懸念されるなかでの大会だったが、出展数は3037社(事務局発表)と前回とほぼ同じ規模となり、盛況裡に閉幕した。この3年でリモートでのビジネスシーンが定着したが、「改めてフェース・ツー・フェースで対話しアイデアを交歓する重要性を実感した」という声が多く聞かれた。
概況
3年に一度開催されるKショーは、1952年の第1回大会から数えて今回は70周年という記念すべき大会だった。現地でも三大見本市の一つとして知られ、世界中から来場者が押し寄せることから、日本では考えられないが街を挙げての歓迎ムードで、市街地の至る所でKショー開催を祝う旗や横断幕がはためいていた。夕刻ともなると多くの人が街に繰り出し、アルトビールに舌鼓を打つ光景が見受けられた。現地ホテルの宿泊費が5倍に急騰することも、Kショーならではの現象だという。


三井化学・・・ソリューション 事業別に環境性訴求 和テイストでおもてなし
三井化学は今回、従来までの製品別の展示を改め、「フィール・グッド・ケミストリー」のキャッチフレーズの下、四つのソリューションビジネスそれぞれにストーリー性を持たせ、サステナブルな製品・技術の紹介に重点を置いた展示を行った。同社のブースは床の間や掛け軸、日本庭園風のオブジェを設け、和テイストのおもてなしを演出。日本企業であることもアピールした。


三菱ケミカルグループ・・・グループ総合力を紹介 最大級の展示規模で多彩に
三菱ケミカルグループは今回、三菱ケミカルヨーロッパをはじめとするEU圏内の関連企業各社と強力にタッグを組み、グループとしての一体感を強調しつつ、幅広い産業領域に対してさまざまなイノベーションを紹介。その多くがユニークなアイデアに基づくエコフレンドリーな新製品や最新技術で彩られていた。


クラレ・・・つながりから課題解決 環境型新製品を集中展示
クラレの出展ブースは日系企業が数多く出展するホール7a棟の中でも、ひと際明るく快活な印象を受けた。まず目につくのは洒落たカフェを連想させる円形のバーカウンターでスタッフとユーザーが談笑していること。商談であるのに間違いないのだろうが、なんともリラックスした雰囲気だ。スタッフはお揃いのポロシャツ姿で、機能素材メーカーでありアパレルにも長けた同社の真骨頂というべきか。


旭化成・・・エンプラ バイオベースを幅広く 欧でコンセプトカー初公開
旭化成グループは16、19年に続き今回が3回目のKショー出展を行った。回を追うごとにブースは拡張され、今回は98平方㍍にスペースを拡大。ディープブルーとブラックで彩られたシックなブースに多く来場者が訪れていた。お目当ては欧州初披露となった次世代コンセプトカー「AKXY(アクシー)2」にほかならない。


JSP・・・100%再生EPPをPR 回収システム、現地企業と協業で
JSPは全世界の成形加工機メーカーなどが居並ぶ建屋に近い屋外に特設ブースを設置し、Kショーに初出展した。これまで機械メーカー各社とコンタクトを取ることを目的にKショーに参加していたが、今回は自らの製品・ソリューションをアピールし、欧州をはじめグローバル市場へのさらなる売り込みに拍車をかける。


デンカ・・・スチレン系機能樹脂 品揃えと魅力伝える リサイクル技術確立に決意
Kショーへの出展経験が豊富なデンカは、日系化学メーカーの中でもベテラン的な存在と言われる。今回はスチレン系を中心とするパフォーマンス・プラスチックスを展示。主な展示品はスチレン・ブタジエン共重合樹脂の「クリアレン」、シンガポールの連結子会社DSPLで増産を果たしたMS樹脂など高透明樹脂、エチレン・酢ビ・アクリル酸エステル共重合によるエラストマー「デンカER」、その他新規開発品などだ。


三洋化成工業・・・EU市場拡販に手応え 抗菌剤など開発品もPR
三洋化成工業は今回、3回目となるKショー出展で欧州市場での樹脂添加剤製品のニーズや動向を調査し、本格的なマーケティングに向けた橋頭保を築く構えだ。 今回、同社は高分子量タイプとしてはアジア市場を中心にトップシェアを確立しているプラチック用永久帯電防止剤「ペレスタット(汎用タイプ)」と、新開発の樹脂練り込み型抗菌剤、バイオマス分散剤の3製品を出展。来場者からの反応を窺った。


住友化学・・・超エンプラ 車部品軽量化を提案 CFP算定ツールにも注目
住友化学は毎回、欧州圏内でPP自動車材を展開するスミカポリマーコンパウンズヨーロッパを通じてKショーに出展。今回はこれとは別に本社の機能樹脂事業部及び樹脂関連事業開発部、MMA事業部が主体となって、スーパーエンプラとサステナビリティーに特化した大型のブースを設けた。

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • UBE・・・ポリイミド、4製品で成長加速 増産、用途も拡大
  • 住友ベークライト・・・抄造複合材に再生CF
  • DIC・・・3D印刷用TPU抗菌グレード上市
  • 帝人フロンティア・・・機能性ポリエス長繊維 タイで増強完了
  • 日本ゼオン・・・バイオブタジエン シンガポールで調達
  • 三井化学・・・新プログラムで生産技術を強化
  • デンカ・・・太平洋セメントにセメント事業譲渡 来春
  • プライムポリマー・・・石塚化学とMR実証
  • トクヤマ・・・台湾市場拡大へ再編 2子会社
  • UBE・・・10月 CPL1750㌦に下落
  • 石油化学工業協会・・・9月の汎用4樹脂の出荷実績
  • 日本スチレン工業会・・・2022年9月受払表
  • 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・9月のOPP・CPP出荷実績
  • 塩ビ工業・環境協会・・・9月のPVC、VCMの生産・出荷
  • 化学製品値上げ
    ・サンディック・・・OPSを10円以上
    ・東ソー・・・高度さらし粉値上げ 200円以上

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