石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

帝人・・・自動車材料 日米欧の開発機能拡充

拠点を発展的に活用

帝人は、日米欧で自動車関連材料の開発機能を拡充する。各地にある自動車向け複合成形材料の技術開発拠点を発展的に活用し、樹脂、アラミド繊維、炭素繊維、新規材料などを含め総合的に自動車用途のニーズをくみ取る体制を22年度までに構築する。自動車メーカーへのソリューション提案を強化し、成長分野に位置付ける自動車関連材料の事業拡大を加速させる

  • 旭化成・・・POM、ホモポリマー増産へ コポリマー含め差別化
  • 旭化成・小堀秀毅社長・・・汎用素材15事業 次期中計で戦略再構築 50年にCN達成目指す
  • 東レ・日覺昭廣社長・・・22年度事業利益、目標1800億円は堅持 次期投資計画近く決定
  • 石油化学工業協会・和賀昌之会長・・・CN実現に貢献を 化学の力生かす取り組み
  • 日油・宮道建臣社長・・・中計施策が進捗 再生医療材で設備導入
  • 三菱ケミカル・・・フィルムコートの中井工業を買収
  • 石油化学工業協会・・・4月の石化製品生産実績

<特集>機能を向上し成長市場拡大~エポキシ樹脂(2~3面)

エポキシ樹脂は電気・電子、塗料、土木建築、接着剤、炭素繊維強化複合材料(CFRP)など幅広い用途に使用され、多くは他素材への代替が難しい固有の用途。その市場は世界経済の発展に伴う最終製品の需要増などによって広がっており、コロナ禍による停滞も足元は一部を除いて復調している。多くのメーカーが注力する高機能、環境対応タイプも総じて堅調で、5G(次世代移動通信システム)やCFRP関連など、新たな牽引役と期待される領域もでてきた。こうした領域を伸ばし、成長につなげたいところ。

概況

  • 5Gなど 新市場へ期待高まる
  • 需要回復 原料含めタイト化

日鉄ケミカル&マテリアル

  • 5G基板用 新樹脂含め積極展開
  • 非ハロゲン難燃タイプ 増産で車載用強化

オリン

  • 川下分野 積層板、風車向けに力
  • 基本液状型 原料一貫の強み発揮

三井化学

  • 基本液状 増強完了しフル稼働
  • 年3万㌧体制に 国内顧客へ安定供給

三菱ケミカル

  • 新体制で機動力 成長加速へシナジー
  • 新領域強化 レンズやフレキ基板

DIC

  • 高機能環境調和 付加価値化を追求
  • 5G関連 新樹脂も近く投入

ADEKA

  • 自動車電気電子 顧客の機能向上を支援
  • 土木建築 環境対応製品に力

日本化薬

  • 封止材、基板用 ハイエンド分野拡大
  • 5G対応 マレイミド含め注力

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日本ゼオン・・・バイオブタジエン 30年代に生産開始

100倍効率化めざす

日本ゼオンは30年代からのバイオブタジエンの生産開始を目指す。同社は横浜ゴム、理化学研究所と共同で細菌を用いたバイオリアクター方式による製造基礎技術を確立しており、今後、100倍程度に生産性を高めるなどして量産にこぎ着ける。
バイオブタジエンを巡ってはエタノールを原料とした製造技術の開発も進められている。これに対し同社など3者が開発した技術は、ブタジエンを生産する代謝経路を組み込んだ大腸菌などの細菌にバガスなどの非可食バイオマスから取り出したグルコースを与え、発酵プロセスを経てブタジエンを得る仕組み。4月に対外発表して以降、自社の温室効果ガス排出削減につながるとみて、タイヤメーカーを中心とした同社合成ゴムユーザーから量産時期や製造コストなどに関し多くの問い合わせを受けている。

バイオプラWG始動

プラ工連 29 社8団体が参画

日本プラスチック工業連盟が立ち上げたバイオプラスチックの社会実装のあり方を話し合うワーキンググループ(WG)「バイオプラスチック利用推進WG」は化学関連29社8団体をメンバーに活動を開始した。1月の設立から3月までに行った複数回の会議での議論を踏まえ4~9月の21年度上期内に勉強会を3回開く予定で、参画企業同士で基本情報を共有化しWGの基本的な方向性を一致させていく方針。 参画者は次の通り。
出光興産、カネカ、JSP、住友化学、積水化成品工業、東洋スチレン、日本ポリケム、PSジャパン、三井化学、三菱ケミカル、石坂産業、エフピコ、シーピー化成、タキロンシーアイ、中央化学、東洋紡、富士フイルムホールディングス、フタムラ化学、ユポ・コーポレーション、リスパック、東洋精機製作所、日精エー・エス・ビー機械、NCT化学、住友商事ケミカル、双日プラネット、豊田通商、長瀬産業、日揮ホールディングス、三菱総合研究所、塩ビ工業・環境協会、高発泡ポリエチレン工業会、日本プラスチック食品容器工業会、日本バイオプラスチック協会、日本ポリオレフィンフィルム工業組合、日本ポリプロピレンフィルム工業会、日本RPF工業会、バリア研究会

  • 三井化学・・・岩国大竹工場 EUVペリクル商業生産を開始
  • 三菱ケミカル・・・廃PMMA再生 事業化へ技術実証
  • APB・・・全樹脂電池工場を開所 10月から年200㍋㍗時
  • 日本製鉄と日鉄ケミカル&マテリアル・・・海藻類を製鉄、化学品原料に
  • 東レ・・・フィルム開発専用機 三島工場で本格稼働
  • 東ソー・・・東京研究センター、100億円投じ施設拡充
  • DIC・・・軟包材MR検証へ 製パン大手と脱インキ技術導入
  • 財務省貿易統計・・・2021年4月石化品輸出実績、2021年4月石化品輸入実績
  • 化学製品値上げ
    ・日本触媒・・・無水マレイン酸など
    ・三菱ケミカル・・・EVOHを45円
    ・ポリプラスチックス・・・PPSを50円
    ・住友化学・・・塩酸を5円
    ・東レ・・・合繊テキスタイル
    ・タキロンシーアイ・・・PC製品や管工機材

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