石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • 東レ・・・炭素繊維複合材料 技術サービス体制強化 最適提案で用途拡大

東レは、炭素繊維複合材料事業の技術サービス体制を強化する。世界各地に配置
するテクニカルセンター(TC)の連携などを進め、東レグループ全体を俯瞰した最適材料提案システムと、地域密着のクイックレスポンス体制を今年末までに確立する方針だ。航空機や自動車などさまざまな分野で用途開発を加速させる。

  • 積水化学工業・・・加藤敬太新社長が描く新戦略

積水化学工業社長 加藤敬太氏

  • 基礎体力高め成長へ
  • ROIC導入で評価アップ

社長就任から半年が経過。成長へのアクセルを踏み込むべく、経営の若返りという観点からの起用となった。就任に合わせて、業容倍増を掲げた30年までの長期ビジョンと新3カ年中期経営計画がスタート。事業環境が激変するなか、どう舵取りしていくのか聞いた。

  • 大倉工業・・・医療機器分野に進出 内視鏡ドレープ事業化へ
  • 東洋紡・・・4本部別の目標設定 25年度売上高、フィルムと車関連で牽引
  • 日産自動車・・・CFRP、部品量産へ新技術 成形時間を大幅短縮
  • 東ソー・・・重金属処理剤 中国で排水用展開 上海に技術サービス拠点開設
  • DIC、米サンケミカル・・・中空糸脱気製品、デュポンと戦略提携 21年度売上高倍増へ

特集<事業基盤強化に拍車かけるMMA各社>

メチルメタクリレート(MMA)は耐候性や透明性などに優れた特徴を持ち、自動車、家電、建材、雑貨、塗料など幅広い分野で使われる。世界需要は19年時点で370万㌧程度と推定され、16年から18年にかけて活況を呈した。しかし、足元は昨年来の米中貿易摩擦や世界的な経済減速、自動車生産台数減少などの影響に、今年に入って新型コロナウイルスの影響が重なり、需要が低迷している。ウイルス感染防止目的で店舗などに設置される飛沫拡散防止パーテーション向けPMMA板の需要が盛り上がっているが、全体の落ち込みをカバーするには至らない。最大市場の中国では今年から22年にかけて新規のモノマー生産設備が相次ぎ立ち上がり、競争環境は激化する見通しだ。こうした状況下、日本のMMAメーカーはそれぞれの持ち味や強みを生かすかたちで、事業基盤の強化に拍車をかけている。4社の取り組みを紹介する。

三菱ケミカル

  • モノマー国際供給網 新システム運用開始
  • 意思決定機関、シンガポールに

クラレ

  • 複層板、車関連用途を開発
  • フィルムは外装加飾へ攻勢

旭化成

  • モノマー、コスト競争力に磨き
  • 成形材料、製品構成を高度化

住友化学

  • 成形材料、高付加価値化を加速
  • 市場開拓、自動車分野に最重点
  • 宇部興産建材・・・珪藻土マット、加賀友禅染と協業 受注販売
  • エフピコ・・・テークアウト容器拡充 需要掘り起こし
  • クラレノリタケデンタル・・・歯科切削用材料 前歯で初の保険適用
  • ダイセルミライズなど・・・異種材料接合技術、ウェブ展示で紹介
  • ベンゼン9月ACP・・・5ドル高の445ドル
  • 値上げ

・DIC・・・スチレン系樹脂上げ 10円以上
・PSジャパン・・・PSを10円以上
・東洋スチレン・・・10月からPS上げ
・日本ポリエチレンと日本ポリエリレン・・・PEとPP値上げ

  • 財務省貿易統計・・・2020年7月石化品輸出実績、2020年7月石化品輸入実績
  • 日本ソーダ工業会・・・7月のカセイソーダ出荷内訳
  • 日本スチレン工業会・・・2020年7月受払表
  • 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・7月のOPP・CPP出荷実績
  • 日本ABS樹脂工業会・・・7月国内出荷

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • 東洋紡・・・高耐熱PIフィルム 新規用途開拓に力

・半導体周り 3年後メド量産採用
東洋紡は長瀬産業との共同出資会社ゼノマックスジャパン(東洋紡66・6%、長瀬産業33・4%)で展開する高耐熱ポリイミド(PI)フィルム「ゼノマックス」を、フレキシブル化が進む次世代ディスプレイ向けに広げるとともに、新規分野の開拓を強化する。半導体周りは早ければ3年後にも量産採用される見通し。第2、第3ラインの増設も計画し、24年までにはディスプレイ向けを含めて三つほどの柱となる用途を構築し売上高100億円以上を目指す。

  • 日本ポリエチレン・・・EVA撤退 鹿島のLDPE、来年5月に停止
  • 昭和電工・・・産廃処分業が認可 廃プラ再生拡大
  • 宇部エクシモ・・・PP中空構造板、生地延ばし機に採用 食品向け強化
  • 積水化学工業・・・大阪に新研究施設 「MIC」社内外の融合促進
  • ハイケム・・・SEG技術採用 EG設備が稼働
  • デンカ・・・千葉工場、ガスタービン発電機 CO2 排出減へ導入
  • 出光興産・・・ソルガムを燃料に オーストラリアでペレット化 試験開始
  • 日本触媒とNHK・・・有機ELを高性能化 電子注入技術を開発
  • 東ソーと九州大学・・・CO2 分離回収技術 中空糸膜で開発へ
  • 花王・・・東京都モデル事業、容器包装リサイクル 6者共同で水平展開

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