プロパン・ブタンニュース

総合面

全国LPガス協会、山田耕司新会長体制が始動 

構造改革推進し選ばれるエネに

中間報告基にCN対応へ
全国LPガス協会は9日、東京・新橋の第一ホテル東京で2022年度通常総会を開いた。コロナ禍のため3年ぶりの対面方式のなか、前身の日本LPガス連合会から数えて16代目、全L協としては4代目となる新会長に山田耕司副会長(大分県LPガス協会長)を選出した。業界を取り巻く環境の厳しさが増すなか、LPガス業界の発展基盤を強化するため、カーボンニュートラル(CN)対応、保安確保、需要拡大、取引の適正化などに取り組んでいく。

ENEOSグローブと富山大学・日本製鉄 FT合成

研究開発に着手

COからLPガス

ENEOSグローブ(本社・東京、江澤和彦社長)、富山大学(富山県、齋藤滋学長)、日本製鉄(本社・東京、橋本英二社長)は13日、COからLPガスを製造する研究開発に着手したと発表した。
LPガスを化石燃料由来ではなく、COを原料として製造するための高効率な製造技術とプロセス研究開発を行うことで3者が合意。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が委託する「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発」事業に採択された。

  • 2030年目標の世界の調理用クリーン燃料で転換進むも達成困難に
  • <2021エネルギー白書>安定供給が死活的課題 脱炭素の潮流加速
  • 三ツ輪産業、三井住友銀行からSDGs推進融資を受ける
<NX商事・本郷厚常務執行役員に聞く>

地域密着 エネ多様化に挑戦

本郷厚常務執行役員LPガス部担当兼LPガス部長

販売店と共栄共存 LPWAでDX加速 燃転・CN導入を支援
NX商事(本社・東京、秋田進社長)は1日、「NX―GAS(エヌエックスガス)」をLPガス部門の新たな商品ブランドとして制定したことを発表した。1月に日通商事からの社名変更、4月にLPガス発売60周年の節目を迎え、LPガスを含めたエネルギー事業領域の拡大とともに新たなブランドの浸透を図る。その意気込みと将来の事業展望について、本郷厚常務執行役員LPガス部担当兼LPガス部長に聞いた。

首都圏版

  • 岡谷酸素、岡谷営業所をリニューアル 移転・新築でタンクを120㌧に増強
エネックス(東村山市)、非FITで注目

再エネ軸の電力プラン「スローエナジープラン」

「スローエナジープラン」のチラシ

榎本弘容社長

エネックス(本社・東村山市、榎本弘容社長)が昨年6月に始めた実質再生可能エネルギー100%の電力プラン「スローエナジープラン」が注目を集めている。
3月に東京都信用金庫協会などが選ぶ「2021年度優良企業」で、同社は再生エネを軸とする地産地消型の電力小売事業が評価され、最優秀賞「しんきんゆめづくり大賞」を受賞した。足元の電力市場高騰などで受難の時代を迎えている新電力だが、卒FIT電源の買い取り強化や自社太陽光の建設推進で対応する考えだ。

地方版

北海道=杉山燃料センター(札幌市)、中富良野町で民泊運営 

多角化の一環で滑り出し好調

ペットと宿泊可能な「Fаm」 杉山和宏社長

杉山燃料センター(本社・札幌市、杉山和宏社長)が4月から、同社にとって初めての民泊施設の運営を開始した。「Fam(ファム)」と名付けた施設で、ラベンダー畑など観光資源が豊富な中富良野町に位置する。滑り出しは好調で、6~7月の週末は予約で埋まっている。
民泊施設運営に乗り出したのは、将来に備えてのこと。杉山社長は「LPガスをはじめとするエネルギー販売の将来を考えると、人口減などもあり先行きは不透明だ」と、これからの商環境を見据え第2、3の柱を立てておくべき、と考えたのが発端。

中部=ミツウロコ会中部支部会、CN実現へ情報共有

高効率機器拡販にも力

全国ミツウロコ会中部支部会は8日、名古屋市のホテルメルパルクNAGOYAで第55回定時総会を開いた。3年ぶりの会場開催で、約100人が出席した。第1部の総会では2021年度事業報告と収支決算報告、22年度事業計画と収支予算を承認。脱炭素化時代に向けて田口典正支部会長が会員同士の情報共有化の重要性を訴え、坂西学・ミツウロコヴェッセル社長、合谷周一・ミツウロコヴェッセル中部社長も会員の結束を呼びかけた。第2部は外部講師の講演会を行った。

  • 中部=LPG陸燈会、キャンペーンに脱炭素部門を新設
近畿・四国=火起こしって楽しい! ミライフ西日本が

子ども食堂で体験企画

阿弥陀おかげ村子ども食堂のイベントに協力し火起こし体験を実施。火種作りに成功した子供たちから歓声が上がった

ミライフ西日本(本社・大阪市、中川進弘社長)は5月28日、高砂市の市ノ池公園で開かれた「阿弥陀おかげ村子ども食堂」のイベントに協力し火起こし体験を行った。同社は昨年12月から有志が同食堂にボランティアスタッフとして参加。会場運営を手伝うなど、今後も継続して地域との関係性を強化する。
同社は、近年IHクッキングヒーターが普及し子供たちが火を見たり扱ったりする機会が減っていることから、火育を通じて子供たちが安全に火を扱い、火を使った料理などに接して「火に親しみ、火を学ぶ」体験ができる場が必要と考え、子ども食堂のスタッフと協力して火起こし体験を実施した。参加者は2人一組で火種を作るところまで行った。

  • 近畿・四国=カプセルトイで親近感 甲賀協同ガスは玄関にミニチュア容器
  • 中国=鳥取県協が総会開く 選ばれるエネに 安全確保・取引適正化
  • 九州=ENEOSグローブエナジー九州支社、前期販促で店会対抗1位は北筑ガス店会

住設・新技術

  • 厨房・調理を便利で快適に! 食品工業展に874社が出展
東洋計器、「IoT—R」出荷が200万台突破

監視先も同水準に

LPWA技術に対応した東洋計器(本社・松本市、土田泰正社長)のIoT端末「IoT―R」の累計出荷台数が6日時点で200万602台となり、設置開始から3年半余りで200万台を突破した。認定保安機関である同社マルチセンターの運用件数も200万件を超え、ともに次の段階として3 0 0 万( 台・件)を目指す。

  • ウォーターポイント(広島市)、八王子に宅配水工場 太陽光・蓄電・有事給水も

GHPとコ・ジェネ版

21年度補正バルク補助、公共団体の申請目立つ

GHP導入は51件190台で自立型は49台

LPガス振興センター(岩井清祐理事長)が選定した2021年度補正(第1回)災害バルク補助の交付決定先112件のうち、GHPの導入を伴う事業数は51件だった。導入台数は190台で、このうち電源自立型GHPは49台となっている。避難所機能強化に取り組む公共団体からの申請が目立った。

ジャパンガスエナジー、GHP普及へ研修会

拡販のポイント学ぶ

ジャパンガスエナジー(本社・東京、大浜健社長)は10日、特約店向け人材育成プログラム「Jカレッジ」の一環で、GHPコンソーシアム技術顧問の安孫子徹氏による基調講演「カーボンニュートラル政策とGHP営業」をオンライン配信した。全国の特約店やJGEのグループ社員など70人が視聴しGHP拡販のポイントなどを学んだ。

  • 三菱重工グループ、ガスエンジン向けのCO回収技術実証へ
GHPフォーラムを9月に東京で3年ぶりにリアル開催へ

情勢見極め他都市も

GHPコンソーシアム(中村恒理事長)は、今年度のGHPフォーラムをリアル開催する方針を固めた。9月上旬に東京都内で開く方向で調整を進める。他の地方都市についても、社会情勢などを見極めながら現地でのリアル開催を目指す。
GHPフォーラムは「全国縦断」を掲げ、毎年全国7会場(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡)で開催してきた。一方、新型コロナウイルスの感染拡大が顕在化した2020年以降は、集合型フォーラムの開催は見合わせ、動画配信に切り替えて情報共有機会を提供してきた。

  • 電力需給が来冬は極めて厳しく GHPが課題解決の担い手に

<2022東北特集>

東北特集 有力事業者の方針
新潮流へ業態変革
社会が低炭素、カーボンニュートラル(CN)に向けて本格的に動き始めたことを反映し、東北業界では燃転や新規事業、業態転換に取り組む傾向が顕著になってきた。コロナ禍をきっかけにデジタル技術を活用し、業務体制を大きく変えようとしている事業者も多い。人口減少と人材確保は重要課題であり続けている。ロシアのウクライナ侵攻で事業環境の先行きが不透明感を増している。有力21事業者に今年度の方針を聞いた。

カメイ(仙台市)=注目集まる仕組み構築
エネサンス東北(仙台市)=炭素低減 住宅事業に力
岩谷産業東北支社(仙台市)=CO2削減量を価値化
NX商事仙台支店(仙台市)=新ブランドで領域拡大
ミライフ東日本(仙台市)=ハウスケア事業部発足
ミツウロコヴェッセル東北(仙台市)=環境商材普及へ新組織
マルハ産業/橋本産業 北海道・東北ブロック(仙台市)=声かけで商機漏らさず
山形酸素(山形市)=工場・医療施設を強靭化
八戸液化ガス(八戸市)=給湯暖房に加え乾燥も
アストモスリテイリング東北カンパニー(仙台市)=リフォーム受注を拡大
ENEOSグローブエナジー北日本支社(青森市)=CN見据え燃転に全力
ENEOSグローブエナジー南東北支社(仙台市)=意識・体制・やり方改革
伊藤忠エネクスホームライフ東北(仙台市)=業務基盤に実入れる年
タプロス(秋田市)=燃転でSDGsに貢献
根本石油(郡山市)=高効率機器を複合提案
盛岡ガス燃料(盛岡市)=増改築需要掘り起こし
若松ガス(会津若松市)ランドリーと電気小売り
泉金物産(盛岡市)来年度までに1号認定
ヤマリョー(山形市)=増客へ業者営業を強化
常盤共同ガス(いわき市)=ヒートショックを撲滅
山二(秋田市)=全営業所で部門間連携


LPガス業者大相撲番付2022仙台場所
東北市場流通実態/現勢と有力事業者動向

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