プロパン・ブタンニュース

総合面

LPガス需要、コロナ前の水準回復へ 

エネ調WG 25年度1396万トン予測

総合資源エネルギー調査会石油市場動向調査ワーキンググループ(座長=橘川武郎・国際大学大学院教授)は6日の会合で、2025年度の国内LPガス総需要を1396万㌧とするなどの21〜25年度見通し案を了承した。20年度実績は前年比約1割減の1253万㌧と大幅に落ち込んだが、21〜22年度にコロナ禍前の水準に復帰し、23〜25年度にコロナ禍前より微増となる。

  • 温水機器の省エネ評価基準を見直し 潜熱型評価を引き上げ
TOKAIホールディングス設立10周年 持続可能な成長目指す

鴇田勝彦社長メッセージ

飛躍へ7つの記念事業
収益強化など新機軸打ち出し成果
2011年4月1日に誕生したTOKAIホールディングスの鴇田勝彦社長は1日、設立10周年の節目に当たってメッセージを発出した。10周年記念事業として、1日付で設立したTOKAIベンチャーキャピタル&インキュベーション(TVC&I)設立、CMへの尾上松也氏起用や人材育成など内向け主体に七つの事業を展開していくことなど明らかにした。
この10年を振り返り鴇田社長は、「HD化の決断はグループのポテンシャルを最大限引き出すがため。個別経営だったグループ各社を一つに束ね、経営資源の有効活用でより大きな力を発揮するのが目的。特に当時グループの柱であったTOKAIとビック東海(現TOKAIコミュニケーションズ)は双方が上場し、親子上場の関係を解消する目的もあった。積極的な組織再編を進める一方で、この10年特に心掛けてきたのは、私自身の考えやグループの方針をできる限り分かりやすい言葉で伝えていくことだった」と語る。

  • 日団協21年度事業計画、2050年に向けたガスの将来像検討へ
岡山県協が65年史「晴れの国おかやまの炎」刊行

歴史踏まえ未来展望

岡山県LPガス協会(藤田尚德会長)は、今年創立65周年を迎えるのを記念して「晴れの国おかやまの炎岡山県LPガス協会65年史」(A4判110㌻)=写真=を発刊した。
同協会は1956年に60販売事業者が中心となり「岡山県プロパンガス協会」として発足。現在、会員数は464者となり県内総世帯数の55%に当たる約48万世帯にLPガスを供給している。
本記念誌は創立20周年、50周年に続いて3回目の発刊で、2007年以降の15年間の歩みに焦点を当てて編集した。この間、協会は13年に一般社団法人に改組したほか、18年の「平成30年7月豪雨」では県内被災地の復旧や流出容器回収などに尽力した。19年には4代目会長に藤田尚德氏が就任し、27年にわたり会長職を務めた浅野益弘氏は相談役に就いた。
本編は「創立65周年記念座談会」「前50年略年表」「後15年史」「資料編」などで構成。正副会長5氏による「記念座談会」では「アフターコロナ」を見据えた業界の課題や協会の役割などについて話し合われている。
表紙はJR岡山駅前広場にある桃太郎像、本扉には各支部地域にある観光名所の写真をデザインした。編集・制作は石油化学新聞社が担当した。

  • <賢者の英断>理想の事業継承を目指して「ほくねんの決断」①

首都圏版

建物設備の美観を配送時に配慮

ガスパル土浦販売所がQC関東支部長賞に

土浦販売所のTQMサークル「穴のあいたれんこんさん」のメンバー

ガスパル土浦販売所(川﨑祐樹所長)のTQM(トータル・クオリティー・マネジメント)サークル「穴のあいたれんこんさん」(リーダー=小瀧友佳子主任)がQC(クオリティー・コントロール=品質管理)サークル関東支部改善事例チャンピオン大会に出場し改善事例JHS部門で支部長賞に輝いた。同サークルの活動テーマは「シリンダー自社配送におけるヒヤリハットの削減」。LPガス容器配送時に容器庫の基礎や通路が傷付くのを防止し、建物オーナーの資産である設備の美観維持に取り組んだ。
昨年11月に初出場した茨城地区大会で茨城県知事賞を受賞し、地区代表として大会への出場切符を得ていた。ガスパルグループとして関東支部のチャンピオン大会に出場するのは、千葉県柏市の柏販売所のQCサークル「柏餅」以来4年ぶり。

女子背泳ぎで東京オリンピック出場へ

サイサン中部支店所属・小西杏奈さん

優勝を喜ぶ小西杏奈選手(本人のツイッターから)

サイサン社員の小西杏奈選手が5日、東京アクアティックスセンターで行われた第97回日本選手権水泳競技大会の女子100㍍背泳ぎ決勝で優勝した。東京五輪の代表選手選考会を兼ねた試合で400㍍メドレーリレーの派遣標準記録を超え、同リレーの代表に内定した。
小西選手は兵庫県豊岡市出身、1996年5月10日生まれの24歳。2019年に中京大学スポーツ科学部を卒業、同年4月に日本オリンピック委員会の就職支援制度を活用してサイサンに入社した。中部支店に所属し五輪出場を目指して日々練習を続けてきた。選考委員会を経て正式に五輪代表に選ばれる。

地方版

  • 北海道=昨年の道内事故9件 地域別最多は札幌の6件
  • 北海道=<北の現場から>札幌アポロ・井門幹晴氏、効率化へ俯瞰忘れず
  • 東北=にほかガス、LPガスの販売開始 東北電力とセットプランも
  • 東北=八戸液化ガス、カルチャー教室事業「はちえきキャンパス」開始
中部=石川県協の見守り活動、コロナ禍も意識高く

販売店96%が参加

石川県LPガス協会(山本久雄会長)は2020年度の「ゆるやかな見守り活動」で3880世帯を訪問した。毎年8~12月に実施している。昨年度は新型コロナの影響で活動が制限され、実施率こそ77・3%だったが、参加販売店率は95・6%とほぼ全店が参加。販売店がコロナ禍だからこそ見守り活動を行うことの意義を認識しており、内容の濃い活動を展開した。

近畿・四国=伊丹産業、セール62億円目標

最新機器で需要開発 太陽光や電力も

伊丹産業(本社・伊丹市、北嶋一郎社長)は2~9月の8カ月間、「第47回イタミジャンピングセール」を展開しLPガスの需要開発と顧客満足度の向上に努めている。顧客との接点強化を図り最新ガス機器の快適性や安全性を訴求、電力を含めた総合エネルギー提案に拍車をかける。売り上げ目標は62億円。販売目標はエコジョーズ1万2千台、ガラストップこんろ9千台、エネファーム150台、床暖房1050台、ガス炊飯機器1万台、ガス暖房機器1万1300台、ガス衣類乾燥機3千台、LPG車180台。エネルギー間競争の激化に対応し、ガスのさらなる増販につながる機器販売を充実させる。対象商品は厨房、給湯、空調、衣類乾燥機、住設の各ガス機器、エネファーム、太陽光発電システム、電力販売。

中国=島根県協松江、生活応援キャンぺとエネファーム乗り換えキャンペ展開

売上高2億円目指す

島根県LPガス協会松江支部(曽田悟支部長)は5~12月の8カ月間、LPガス機器普及拡大とLPガス市場拡大、業界のイメージアップを目的に「ガスで健康・快適な生活~地域とともに地元のガス屋さん~」とうたった「快適生活応援キャンペーン」と「エネファーム乗りかえ応援キャンペーン」を展開する。経営改善委員会(端本義樹委員長)の事業として実施し、売上高合計2億円を目指す。

快適生活応援キャンペーンでは期間中、協賛メーカー6社(リンナイ、ノーリツ、パロマ、タカラスタンダード、クリナップ、タカギ)の製品を税込み10万円以上購入した顧客を対象に、松江支部賞として抽選で100人にJCBギフト券5千円分をプレゼントする。

九州=熊本県高森町 小中学校に災対設備

LPガスで強靭 GHP・バルク・発電機など導入 

高森中央小学校敷地内に設置された災対設備写真㊤
㊧佐藤増夫教育長㊨馬原恵介事務局長

熊本県高森町(草村大成町長)は、2019年から同町の小中学校3校へのGHP、災害対策バルク、非常用LPガス発電機の導入を順次進め、今年2月にすべての工事が完了した。空調更新による教育環境の整備と地域の防災拠点としての体制構築を目的として設備を整えた。
設備を導入したのは、高森中央小学校、高森中学校、高森東学園義務教育学校の3校。16年4月の熊本地震発生後、草村町長の主導で教育委員会事務局が情報収集を行い、文部科学省の補助事業「学校施設環境改善交付金」を活用して19年6月に各学校の普通教室にGHP(ダイキン製)を設置した。昨年12月には災害対応バルク(I・T・O製、980㌔㌘)1基、非常用LPガス発電機(デンヨー製、9・9㌔㌾㌂)1台を各校に導入。同月に図書館や理科室など特別教室へのGHP設置工事を開始し、今年2月に完了した。

住設・新技術

  • 富士山の銘水、浄水型ウォーターサーバーを投入 定額の機器レンタルプランで
  • 愛知時計電機、薄型軽量の警報器3種発売 平時は安心な白色ランプ採用

特集記事 <容器検査特集 信頼元手に安定操業>

信頼元手に安定操業
新型コロナウイルス感染拡大防止へ全都道府県を対象に緊急事態宣言が発令されたのは1年前のことだった。社会がコロナ禍に見舞われるなかでもLPガスは事業継続を通じ、地域住民のライフラインを守る役割を果たしてきた。事業の根幹を成すのが供給の要であり象徴でもある容器。そして容器の維持管理に努める検査所の存在だ。信頼を元手に技術力を発揮し、安定操業を持続する全国各地の容器検査所の取り組みに焦点を当てた。

  • 北海道エナジティック(札幌市)=機器更新で能力高め受注拡大
  • 九州エルピー(佐賀みやき町)=管理システム刷新で安全性と効率向上
  • 丸高石油(館山市)=防錆に独自の技術 熟練技術で迅速納品

有力事業者/わが社の方針
群馬県高圧容器整備協同組合/笠原商事/トーエル/堀川産業/両元産業/BFGエンジニアリング/大静高圧/九州高圧/三保産業

全国高圧ガス容器検査協会 白砂清一会長
バルク処理、FRP容器、働き方改革など容検査を取り巻く環境の変容が進む。白砂清一・全国高圧ガス容器検査協会会長に業界の現況と展望を聞いた。
バルク告示検査 24年ピークへ順調
水素視野に技術磨く
無事故継続 生産性を向上

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