プロパン・ブタンニュース

総合面

【おことわり】
15日付は、2023年新年号第2弾の特別編集10㌻として発行しました。1面は昨年、第三者からサイバー攻撃を受けた後、多方面で万全なセキュリティー対策を施して再始動したパーパスの「クラウドAZタワー」を特集。2~3面総合面、4~5面「東日本版」、6~7面「西日本版」、8~9面「流通段階別の課題と展望(中央団体トップの年頭所感)」、10面「住設」としました。次号(22日付)から通常編成でお届けします。
石油化学新聞社

サプライチェーン全体に目配り  安全確保へ投資継続
2023年6月8日、クラウドAZタワーがサイバー事故を受けたことでLPガス事業者の皆さまに甚大な損害を発生させてしまいました。誠に申し訳ございませんでした。
サイバーセキュリティーリスクが事業者さまに与える影響を最重要課題と再認識し、事業者さま、並びに弊社サービスの事業継続のためのセキュリティー投資を適切に継続してまいります。また、サイバーセキュリティーの確保に関する責務を全うするため、ビジネスパートナーや委託先を含めたサプライチェーン全体に目配りしていく所存です。平時も緊急時も、関係する皆さまに情報開示、情報発信、コミュニケーションが円滑に進むよう備えてまいります。自らがリーダーシップを発揮し組織、事業上のリスクを把握したうえで、それぞれに応じた対策を推進してまいります。
パーパス株式会社 代表取締役社長 髙木裕三

パーパス、「クラウドAZタワー」再始動 
試練糧にエンゲージメント推進
企業へのサイバー攻撃は増加傾向を続け、日本では警視庁が3月に公表した企業や団体で報告のあった2022年の被害件数が前年の145件を大きく上回る230件に上る。世界では年間5千億パケット、各インターネットプロトコルへの攻撃は約17秒に1回と脅威にさらされている。被害報告件数は3年で5倍を超え、検出数国別トップは3年連続で日本だという。最近ではJAXAがサイバーテロを受けるも警察が感知するまで気付かなかったほど。業界ではパーパス(本社・富士市、髙木裕三社長)が提供するエネルギー事業者向け管理システム「クラウドAZタワー」が第三者からサイバー攻撃を受け、昨年6月8日から10日間にわたりクラウドAZタワー、マルチ給湯器遠隔監視システム、パーパスコネクトのサービス停止を余儀なくされた。10日後の18日には復旧したが、LPガス系システムベンダーとして最大のシェアを持つだけに影響は極めて大きかった。しかし今回の攻撃はLPガス事業という生活インフラへのテロ行為にほかならず、システム業界にあっては他人事ではない風潮が強まった。パーパスは復旧以降も対応に追われたが、補償関係はほぼ完了、同時に多くの事業者から理解を得られた。機構や運用など多面的で万全なセキュリティー対策を施し、クラウドAZタワー、AZスカイプラットフォームがリブート(再始動)した。サイバーテロという試練を糧に、システムベンダーとしてユーザーとのつながりを強化し「エンゲージメント(信頼)」を最適化していく。
セキュリティー多重化であらゆる脅威を排除
業務止めないシステムに BCP対策万全を期す

能登半島地震 業界にも大きな被害 全容把握まだこれから
1日に石川県能登地方を震源とするマグニチュード7・6の地震が発生した。1週間以上経過した後も余震や悪天候での救助活動、避難が続き、通行や通信環境の悪さで全容さえつかめない。現地のLPガス業界の様子を報告する。【名古屋支局】【写真】地震発生直後のミライフ西日本珠洲店充填所(珠洲市)

・岩谷産業、被災地に救援物資 マルヰガス救援隊も出動
・伊丹産業、近畿から10人派遣 キョウプロ、大丸も迅速対応
・油藤商事(滋賀県豊郷町)、滋賀県から現地入り 志賀町と能登町避難所に燃料届ける

油藤商事(本社・滋賀県豊郷町、青山裕史社長)は4~5日、石川県志賀町と能登町の避難所などに軽油と灯油を各2千㍑届けた。 元湖南市長の谷畑英吾氏を通じ稲岡健太郎・志賀町長と連絡を取り、段取りを整えた。4日早朝、青山社長は息子の慶太朗さんとともにタンクローリーで出発、昼過ぎに志賀町役場に到着した。支援団体オープンジャパンに軽油100㍑を渡した後、同町役場職員の先導で福祉センター、小中学校、公民館など避難所12カ所を回り、軽油1千㍑と灯油1500㍑を給油した。慶太朗さんは大学生だが、準中型免許と危険物取扱者の資格を取得しており運転や作業を分担した。最後に稲岡町長を訪問、支援を感謝された。【写真】能登町で消防車に給油する青山慶太朗さん(左)と青山裕史社長(5日、油藤商事提供)

  • LPガス関連予算固まる、災害バルクなど35.6億円
日協賀詞交歓会、結束し難局乗り切ろう 

グリーンLPガス実装へ準備加速

日本LPガス協会(江澤和彦会長)は9日、東京・新橋の第一ホテル東京で賀詞交歓会を開いた。冒頭、「2024年能登半島地震」の犠牲者に全員で黙とう。江澤会長や山田耕司・全国LPガス協会会長、近藤賢二・高圧ガス保安協会会長ら登壇者は、哀悼の意を示しつつ、結束して難局を乗り切る意向を示した。江澤日協会長は、CO排出問題も待ったなしの状況であるとし、グリーンLPガスの社会実装に向けた業界のロードマップづくりを一段と加速する考えを表明。山田・全L協会長は取引問題の解決に意欲をにじませた。

  • 1月CP、10ドル高のプロパン620ドル・ブタン630ドル 需要低迷で上げ幅小さく
ニチガス専務執行役員・清田慎一氏に聞く、グループ再編したニチガス

共創支える財務戦略

専務執行役員コーポレート本部長 清田慎一氏

ニチガス( 本社・東京、柏谷邦彦社長)は1日付で、エネルギー小売を集約しプラットフォーム新会社「エナジー宇宙」を立ち上げるグループ再編を実施した。市場の方向性を見据えた判断だが、営業現場と資本家との間に立つ緻密な財務戦略が新たな挑戦を後押しした。飛躍への柱とする同業者や異業種との「共創」を支える基盤づくりの秘訣とは何か。清田慎一専務執行役員コーポレート本部長に話を聞いた。

東日本版

ジクシス、寒河江市の工場にJクレジットCNLPガス 

地産再エネ地消 エネサンス東北が供給

アイジー工業寒河江工場で東北由来JクレジットCNLPガスの納入式を行った

ジクシス( 本社・東京、田中惠次社長)は、エネサンス東北(同・仙台市、関根徳幸社長)を通じてアイジー工業(同・東根市、森安弘社長)向けにJクレジットを活用したカーボンニュートラル (CN)LPガスの供給を開始したと12月19日発表した。10月からのJクレジット取り扱い開始後、初の供給物件。 Jクレジットは、国内での省エネルギー機器の導入、再生可能エネへの転換、森林管理などによる温室効果ガスの吸収量や削減量を国が認証したクレジット。今回は東北の企業による再エネ転換で生まれたものを活用した地産地消型。

  • ガスパル東北、介護施設で防災訓練 職員や地域住民も参加
  • 第一エネルギー設備、CNLPガス普及へJGEと売買契約
  • LPガス活用促進を 東京都LPガス協会が小池知事に予算要望書
いばらきLPガス保安センター 飯田正博代表理事に聞く

DX進め業務効率改善

センター連携で広域カバーも
いばらきLPガス保安センター(本部・水戸市)は今年度(2024年3月期)から飯田正博代表理事(飯田屋商店社長)がかじ取りを担っている。1980年に設立した同保安センターは今年、45年目を迎えた。LPガス業界を巡る状況が大きく変化するなか、収益改善や業務効率化、職員の雇用確保などの課題にどう立ち向かうのか。方針や抱負を聞いた。
 ―基本的な方針は。
保安センターは販売店の保安業務を担い、業界の根幹を支えている非常に重要な存在だ。これまでの安定した経営をしっかり継続し、保安センターのやるべき業務を職員と一緒に考えながら取り組んでいきたい。代表理事が一人で突っ走るのではなく、事務局や職員が仕事をしやすい環境を作るのが代表理事の役割だ。
 ―運営上の課題は。

  • 訃報:北海道エナジティック社長・鉢呂喜一氏逝く 北海道業界を牽引

北海道エナジティック(札幌市)社長で北海道LPガス協会会長の鉢呂喜一(はちろ・きいち)氏が12月23日、病気療養中のところ死去した。71歳。26日に札幌市内で葬儀告別式を行った。喪主は妻の三恵子(みえこ)さん。
1952年12月、士別市の燃料店に生まれた。家業を手伝いながら中学まで過ごし、高校から札幌へ。77年学習院大経済学部卒、北海道石油瓦斯(現北海道エナジティック)入社。主にLPガスの営業と保安業務に従事し2008年常務、12年社長。 早くから協会活動に携わり18年会長。同時に全国LPガス協会で北海道ブロック代表の理事に指名され道市場の総意を中央に伝え続けた。一貫して「安全・安心」を標榜し事故撲滅に尽力した。

西日本版

大丸エナウィン、特養に発電機設置 

グループ挙げBCP提案

大丸エナウィン(本社・大阪市、古野晃社長)はグループを挙げてLPガスを活用したBCP(事業継続計画)提案に注力している。その一環として100%子会社の角丸エナジー(同・泉南市、岡村智弘社長)が阪南市の福祉施設への災害バルクと非常用発電機の提案に成功、昨年11月30日に引き渡した。

新たに導入した災害バルクと非常用発電機。後ろの建物は玉井泉陽園

施設は社会福祉法人大泉会(玉井敬人理事長)が運営する特別養護老人ホーム玉井泉陽園、定員は90人。2018年に新築移転し、日常は都市ガスを利用している。今回はライフラインの完全停止を想定しBCP対策として2・9㌧たて型災害バルク(I・T・O製)と130㌔㍗非常用発電機(ジェネラック製)を導入した。
発電機の電力は避難所となる地域振興スペースや共用部分、食堂を中心とするEHP空調、エレベーター、電気厨房機器などの使用を想定する。LPガスはボックス内の非常用ガス栓を通じて炊き出しなどにも使える。

  • 三谷産業イー・シー、見守りと衣類乾燥機でサブスクを開始
  • 中部明友会、座学と実践でロープレ研修 IHとの違いを学ぶ
  • 福岡県協、青年部会がチラシ作成し凍結防止策を周知
  • 西部ガスホールディングス、新社長に加藤卓二氏 

西部ガスホールディングス(本社・福岡市、道永幸典社長)は12月25日に開いた取締役会で、加藤卓二取締役常務執行役員が社長に昇格するトップ人事を決定した。就任は4月1日付。道永社長は代表権のある会長に就く。酒見俊夫会長は代表権のない相談役となり6月の定時株主総会で取締役を退任する予定。
加藤卓二(かとう・たくじ)氏1985年3月西南学院大学法学部卒業、同年4月西部瓦斯(現西部ガスホールディングス)入社、2010年7月エネルギー統轄本部エネルギー企画部部長、11年4月同本部営業計画部部長、13年4月営業計画部部長、15年4月資材部長、16年4月理事資材部長、18年4月執行役員営業本部副本部長、20年4月常務執行役員営業計画部長、21年4月常務執行役員、21年6月取締役常務執行役員総務部・グループガバナンス部・事業開発部担当、22年6月取締役常務執行役員経営戦略部・財務戦略部担当、23年4月西部瓦斯取締役常務執行役員経営企画部・東京事務所担当。1962年12月6日福岡県生まれ、61歳。

住設・供給機器

ノーリツ、家庭用水素給湯器を開発 

25年実用化で脱炭素貢献へ

廣澤正峰取締役専務執行役員と水素給湯器

ノーリツ(本社・神戸市、腹巻知社長)は、水素100%を燃料とする家庭用給湯器を開発した。脱炭素社会実現に向け2025年の実用化を目指す。12月14日に明石市の明石本社工場でマスコミへの発表会を行った。
ぐ構造を採用、従来の給湯器と同様の給湯能力と使い勝手を実現した。部品交換とソフトウェアの切り替えだけで燃料を都市ガスから水素に変更で
きる。国内で主流の前方排気式を採用したが、海外展開を想定し上方排気式も開発する。LPガス仕様から水素に切り替える技術も開発する。
廣澤正峰取締役専務執行役員プロダクツ統括本部長は「お風呂が原点の企業として、時代やエネルギー環境が変わってもお客さまにお湯を届けることが使命」と述べ、燃焼機器メーカーとして脱炭素時代も快適に湯を使える暮らしを守る決意を示した。

  • ガス警報器工業会、〝お客様の声〟満載の冊子発行 商品開発に反映を
  • 新コスモス電機、「プラシオ」CMでCOの危険性周知
  • コスモスベリーズ、24年は「第2次成長戦略礎の年」と位置づけ 地域密着ネットを拡大

特集記事 / 2024年流通段階別課題と展望 脱化石対応を加速

新型コロナウイルスによる行動制限のない年明けは2020年以来となる。ただ、海外情勢の悪化や経済への影響、温暖化危機からくる化石燃料への風当たりの強さなど情勢は大きく変化した。2024年のLPガス業界について流通段階別の課題と展望を聞いた。

  • 日本LPガス協会=グリーンな未来を演出
  • 全国LPガス協会=取引適正化へ適切対応
  • 日本コミュニティーガス協会=災害対策と保安を徹底
  • LPガス振興センター=低炭素化へ道筋を追求
  • 高圧ガス保安協会=CN実現へ着実・迅速に
  • 日本LPガス供給機器工業会=安全機器通じ事故防止
  • 日本LPガスプラント協会=技術高度化へ啓発・連携
  • 日本ガス石油機器工業会=安全・省エネ・一層快適
  • 日本ガス協会=℮-メタン導入を促進
  • 日本ガスメーター工業会=IT・DXでスマート化
  • 日本溶接容器工業会=物流・働き方改革に対応
  • ガス警報器工業会=ガス事故のない社会に
  • 日本ガス機器検査協会=安全・安心な社会に貢献
  • 日本LPガス機器検査協会=サービス向上余念なく
  • 全国高圧ガス容器検査協会=自助努力でコスト低減
  • 東京都LPガススタンド協会=供給網生かし地域防災

最近の記事一覧プロパン・ブタンニュース一覧