
石油化学新聞 5472号(2026.2.23)
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 炭素繊維・・・収益改善策一段と加速
東レ 米韓仏で増設ライン稼働
三菱ケミカル 車向け成形品に注力
帝人 アジアでプリプレグ拡販 - 大倉工業・・・フジコー買収 成膜と加工を垂直統合
成長領域で新製品創出 - 積水化学工業・・・ 新社長に清水郁輔氏 攻めの経営で成長加速
積水化学工業は3月1日付で清水郁輔代表取締役専務執行役員が社長に昇格するトップ人事を発表した。加藤敬太社長は代表権のない会長に就任する。社長交代は6 年ぶり。【写真】加藤敬太社長(左)と清水郁輔次期社長
26年度は長期ビジョン「Vision 2030」の後半期に入り、新たな中期経営計画が始動する。この節目に経営体制を刷新し、ビジョン達成とその先の持続的成長を目指す。
清水次期社長は入社以来、主に高機能プラスチックスカンパニーでキャリアを積んだ。工場の生産技術を皮切りに、米国テープ事業子会社の社長、合わせガラス用中間膜やフォーム(発泡樹脂製品)の事業部長を歴任した。社長交代会見で「重要な局面で大役を預かり身が引き締まる思いだ。一方で、会社を成長させることへの高揚感もある」と抱負を述べた。米国子会社で選択と集中を断行し再建を成し遂げ「この成功体験が、私の大きな成長につながった」と回顧。カンパニープレジデントとして大型買収や事業戦略を立案し「これらの経験を当社の成長にも生かせる」と自信を示した。
清水郁輔(しみず・いくすけ)氏 87年東京農工大学工学部卒業、積水化学工業入社、15年執行役員、19年取締役常務執行役員、21年取締役専務執行役員、25年代表取締役専務執行役員。東京都出身、61歳。 - ダイセル・・・高沸点溶剤 半導体関連用途に軸足
2年内に増産具体化
食品容器市場の変化生かす エフピコ 佐藤守正代表に聞く
冷凍化の進展に商機 / 新OPPで産業分野進出へ
スーパーなど小売業界では、人手不足を背景にバックヤード作業の機械化や、鮮度保持や食品ロス削減のために食品の冷凍化が進む。こうした市場の変化を商機と捉え、食品容器メーカー各社の開発競争は激しさを増す。最大手のエフピコグループは、自社ネットワークやエコシステムを強みに、総合力で他社を先行する。さらに近年は、特性に優れる2軸延伸ポリプロピレン(OPP)シートで産業分野への進出も狙う。佐藤守正代表に事業戦略を聞いた。
◇ ◇
―25年の小売市場を振り返ると。
消費者の購入点数の減少により、年初からスーパーマーケットの販売が落ち込み、6月からはコンビニエンスストアも不振となった。当社の売り上げにも影響したが、顧客ニーズにきめ細かく対応することで10月以降はスーパー向け販売が持ち直した。コンビニの低迷
が続くものの、全体の販売量は前年を上回る水準まで回復した。
26年は低価格商品と高価格商品で二極化がさらに進むと予想する。弁当では量目変更でもボリューム感を出す容器が好評だが、高級感を演出する折箱容器の需要も増えている。製品ラインアップを強化して対応する。
―人手不足が深刻化しています。
店舗ではバックヤード作業が困難になり、食材のカットや調理を外部のプロセスセンターやセントラルキッチンに集約する動きが進む。容器はパック作業やシール貼付などの機械に対応し、配送効率を考慮した仕様が必要となる。
―食品の冷凍化が進んでいます。
THE PETROCHEMICAL PRESS
- ダイセル・・・機能フィルム 経営資源融合し差別化 グループ力を最大活用
ダイセルは機能フィルム事業の成長加速に向けて、蓄積した技術とM&Aで取得した事業の生産設備や技術を融合し、グループ内で保有する素材も最大限に活用しながら差別化を追求する。同社はグループで高機能なコーティング材や樹脂を保有し、新規開発も強化している。市場ニーズが高度化、多様化するなか、グループ力を最大限に活用して基材や機能、厚みを最適化し、より高付加価値なフィルムを開発、提案していく。 - 大倉工業・・・PEフィルム、環境型の新製品開発オリーブ葉残渣を活用

大倉工業は、オリーブ葉加工残渣配合ポチエチレン(PE)フィルムを開発した。本社を置く香川県の特産品であるオリーブの葉から機能成分を絞った残渣を有効活用する。試作品を提供して顧客評価を進めるとともに、環境価値を訴求し製品化を目指す。
【写真】オリーブ葉残渣配合フィルム - UBE・・・PIフィルム、FCCL向けを拡販 新開発の低誘電品提案
- 東レ・・・リチウム、廃LIBから回収 NF膜エレメントで
- 米エクソンモービル・・・米でCR設備を増強 廃プラの処理能力強化
- 東亞合成・・・中計目標の基盤固め 今期営業益 2%増145億円見込む
- カネカ・・・生分解性ポリマー、カップホルダーに タリーズが採用

カネカの生分解性バイオポリマー「グリーンプラネット」が、カフェチェーン大手のタリーズコーヒージャパンの手提げ型カップホルダーに採用された=写真。この手提げ型カップホルダーは、コーヒーなどのテイクアウト時にハンズフリーの状態を実現するもので、タリーズコーヒーが顧客の利便性を高める新たなサービスとして導入。24日から羽田空港内の店舗など都内5店舗で提供を開始し、全国へ順次展開する。カフェチェーンへのバイオマスフィルム製手提げ型カップホルダーの導入は業界初という。製品化は、カネカと日本航空傘下の商社JALUXが担った。 - 日本ゼオン・・・CXO制導入で経営機動力強化
- 旭化成ファーマ・・・腎臓病薬の第1相臨床試験を開始
- エフピコチューバ・・・大田市場に青果用容器ショールーム
- 積水化学工業・・・環境配慮設計指針定めGHG削減へ
THE PETROCHEMICAL PRESS
- メチルエチルケトン(MEK)・・・需要回復、勢い欠く クラッカー稼働率低下 供給減、市況も軟調
- 帝人フロンティア・・・鎌田次期社長 4月就任へ抱負 成長支える風土醸成

帝人の繊維・製品事業子会社、帝人フロンティアの社長に4月1日付で就任する鎌田進取締役常務執行役員が大阪市内の本社で会見し、取り組むべき課題として①26年度から始動する次期中期経営計画の推進②10月1日に予定する旭化成系繊維商社の旭化成アドバンスとの経営統合の完遂③成長を支える企業風土の醸成―の3点を挙げた。
次期中計は「現中計の期間中に確立した基礎収益力をより強固にし、さらなる成長を目指す」考えで「重点領域へのM&Aを含む必要な資源を投入する」と強調した。【写真】握手する平田恭成社長(左)と鎌田進次期社長 - 高吸水性樹脂(SAP)・・・プレミアム用途好調 日本2社 世界市場で存在感
- 食品容器包装プラ 資源循環構築を加速 農水省主導官民議論 5月メドに方針決定
- 石油化学工業協会・・・1月の石化製品生産実績 1月の汎用4樹脂の出荷実績
- 三菱ケミカル・・・合成樹脂エマルジョン事業を接着剤大手のコニシに譲渡
- 化学製品値上げ
・クラレ・・・水添スチレン系エラストマーとブロック化エラストマーを3月1日出荷分から世界で1㌔㌘33㌣値上げする
・積水化学工業・・・ポリビニルアセタール(PVB)製品を3月1日から国内外で20%以上値上げする
・デンカ・・・アセチレンブラック(AB)粒状品を4月1日納入分から1㌔㌘500円値上げする
THE PETROCHEMICAL PRESS
- ポリプラスチックス・・・液晶ポリマー(LCP)、30年度に次期増設 成長市場で存在感
- 東亞合成・・・3ヵ年中計、営業益180億円へ 投資成果を最大化
- DIC・・・営業益800億円超めざす 長計実現へ5ヵ年計画
- 日本ゼオン・・・バイオイソプレン 米新興と事業化へ
- AGC・・・化学品部門今期営業益 6%増の560億円に 東南ア塩ビ利ザヤ拡大
- ダイセル・・・カプロラクトン誘導体、用途開拓に拍車 顧客と連携強化
- 日本ゼオン・・・COP3割増強へ 周南に新プラント

日本ゼオンは山口県周南市の事業用地にシクロオレフィンポリマー(COP)新プラントを3月着工する。既存の水島工場(岡山県倉敷市)に次ぐ第2のCOP生産拠点となり、竣工予定は28年4~9月期。COPの生産能力を約30%増強し、複数拠点化により供給安定性を向上させる。
新事業所「徳山工場東製造所」を開設し、同市内の既存の徳山工場と一体となり周南地区での事業を拡大する。18日に行われた起工式には村岡嗣政・山口県知事、藤井律子・周南市長ら来賓や豊嶋哲也社長など関係者62人が出席した。豊嶋社長は「COPの旺盛な需要に応えることが長年の夢であり、素晴らしい条件に恵まれた場所で着工できることは大変感慨深い。周南エリアでさらに事業拡大を図り今後も独自の素材を通じて社会の期待に応えていく」とあいさつした。【写真】プラント起工式に臨む(左から)藤井律子・周南市長、村岡嗣政・山口県知事、豊嶋哲也社長ら - DIC・・・フィジカルAI事業創出へ スイスベンチャーキャピタルと連携
- UBE・・・CO2回収技術 英新興に出資
