石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

住友化学・・・LCP、5G拡大へ品揃え拡充

今期中に開発品投入

住友化学は、液晶ポリマー(LCP)「スミカスーパー」の新たな成長領域として期待される高速通信分野の拡大に向け、ノーマルな誘電正接(Df)と低Dfの両タイプで誘電率(Dk)のバリエーションを高低へ広げたコンパウンドを開発し、サンプルワーク中だ。早ければ今期中に上市する計画。密着性が良好な可溶性タイプでもフィルムへの加工性改良に取り組んでおり、これも今期中の上市を目指す。既に低Dfかつ低Dkタイプは5G関連市場で拡大基調。新製品を加えることで、より幅広い要求に応えていく。

  • クラレ・・・PMMA、PC並み耐熱品開発 車加飾フィルムなどへ
  • クレハ・・・PPS、次期増設計画を検討 マス既存設備増強
  • 日本触媒・・・SAPの生産体制構築 日欧の旧式6万トン停止
  • ポリプラスチックス・・・PPSコンパウンド、世界で金属代替進展 熱回りの展開強化
  • 三菱ケミカルHD・・・カーボンニュートラル宣言 50年までに達成
  • 出光興産・・・ブラックペレットベトナムに建設 22年稼働
  • 石油化学工業協会・・・9月の石化製品生産実績

<特集>市況高騰に沸くアルコール・ケトン業界

アルコール・ケトン類の国際市況が高止まりの状況にある。コロナ禍での停滞局面から需要回復を遂げた昨年後半以降、プラントラブルや大規模自然災害、国際的な物流停滞など供給面で不測の事態が相次ぎ、多くの製品で需給バランスがタイト化した。特に需要と供給の両面で市場の中心に位置する中国市場では酢酸エチルなど溶剤の市況が高騰。9月をピークに一度は軟化したものの、ここにきて原油・ナフサ価格の急騰や中国当局による電力規制による工場停止など、新たな市況上昇要因が加わってきた。今後さらに騰勢を強めるのか、あるいは調整局面に入るか、判断が難しい状況となっている。一方、国内メーカー各社も原料高騰を背景として、今年春に次ぐ国内販売価格の是正を進めている。

MEK

21年生産 コロナ前水準に回復
スプレッドは長期間良好

アセトン/MIBK

高値継続、1年半以上
各分野で需要底堅く

IPA

幅広い用途で需要堅調
半導体向け新プラント トクヤマが来年完成

オキソアルコール

国際需給タイト感続く
国内各社、安定供給継続に全力

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • JSP・・・EPP米国で存在感 車やスポーツ幅広く
  • 宇部興産・・・10月CPL、110ドル高の2150ドル
  • 石油化学工業協会・・・9月の汎用4樹脂の出荷実績
  • 日本スチレン工業会・・・2021年9月受払表
  • 吸水性樹脂工業会・・・SAP生産1~6月 10.5%減 大人向け安定期待
  • 化学製品値上げ
    ・昭和電工・・・酢酸・酢ビを3円
    ・カネカ・・・液体カセイソーダ
    ・JNC・・・酢酸を50円以上
    ・出光興産・・・MEKを26円以上
    ・KHネオケム・・・オキソ系製品
    ・東亞合成・・・リン酸塩製品
    ・ジェイ・プラス・・・フタル酸系可塑剤
    ・日本ポリエチレン・・・PEを15円以上
    ・帝人・・・リン系難燃PC
    ・三菱ケミカル・・・共押出多層フィルム

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • 住友化学・・・PES、分離膜用世界で拡大 航空機停滞をカバー
  • 東レ・・・感光性導電ペースト シート抵抗8分の1に
  • 帝人・・・米国でプリプレグ増設 航空機向け1月稼働
  • DIC・・・PPSコンパウンド、収益性向上へ軸足 高機能品の戦列拡充
  • 帝人フロンティア・・・タイで長繊維PET向け再生チップを生産
  • ソルベイ・・・PEEKがワクチン製造流量計に採用
  • ダウ・・・循環型プラ市場開発へ送致建設 デンマーク社と
  • コベストロ・・・上海のPC増強継続 24年に60万トン体制
  • JSP・・・韓国と台湾でEPPを増強
  • 横河ソリューションサービス・・・豊田通商と共同で配水管理システム セネガル向け受注
  • ランクセス・・・家電向けエンプラ 難燃2品目を追加
  • 横河電機・・・・NTTコミュニケーションズと共同利用型OT提供へ業務提携
  • 出光興産・・・ENEOS知多PX譲受を契約
  • 三井化学・・・「日本の化学素材」検索サイトを公開

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