
石油化学新聞 5425号(2025.3.10)
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 住友化学・・・新中計 農薬とICTに重点 コア営業益2000億円へ
- 日本ポリエチレン・・・プラストマーと特殊コポリマー 高機能2製品を増強 今春、工事完了
- オランダのシェル・・・MEKプラントを停止 MEKの貿易に変調 北米供給に支障も
- 出光興産・・・電解質の一貫体制構築 EV向け全固体電池用で
- クラレ・・・PA9T、食品・住設関連に力 認定取得で世界展開
- 日本化薬・・・IJ色素、新設備が今春稼働へ 産業用の拡大加速
- 住友化学・・・再生PMMAがLGと日産に採用
<特集>安定供給で産業と暮らし支えるソーダ業界
市場動向と主要各社の戦略
内需 300万㌧割れの時代に 問われる供給適性化 海外市況500㌦台回復
カセイソーダは幅広い産業の生産活動を支えるとともに、快適で安全なくらしを守る基礎素材である。国内外の景気低迷で需要停滞が続いているが、エッセンシャルな材料として今後も安定供給は死守していかなければならない。ただ、電解プラントから対をなして産出される塩素系製品の評価の低さから事業収益は厳しい状況が続く。足下の塩酸の価格改定などを早期に浸透させ、収益基盤を立て直すことが事業継続の必須条件である。
- 概況
2024年と2025年1月のカセイソーダ出荷内訳
2024年と2025年1月のソーダ工業薬品の需給状況
東ソー
- 信頼と安定供給に万全
- GHG削減策が進捗
信越化学工業
- 安定供給 東日本の体制を強化
- 連携整備 物流はプラントの一部
トクヤマ
- 化成品の営業体制強化
- 最適操業へ 需給と収益性重視
東亞合成
- 国内3拠点 地域密着で拡販実現
- 名古屋は大規模更新を実施
カネカ
- 多彩な製品 収益の最有利点探る
- 競争力と環境対応で基盤強化
THE PETROCHEMICAL PRESS
- ダイセル・・・レジスト用ポリマー、最先端向け拡大 マイクロ設備も活用
- ダイセル・・・カプロラクトン誘導体 車PPF向け拡販
- 中央化学・・・食品容器 女性チームが開発 ニーズやトレンド反映
フレールチームが開発したデュオシリーズ
中央化学は顧客ニーズや市場トレンドを反映した食品容器の開発に力を注ぐ。今回、女性社員のみで構成されるマーケティングチーム「FraiR(フレール)」のプロデュースで総菜容器「デュオ」シリーズを開発した。ふた・容器一体型で仕切り・色柄付きのフードパックタイプは、食品容器市場で初となる。今月末に発売する予定。販売実績が伸びればシリーズを拡大させる意向だ。
中央化学は07年に、本社マーケティング部内で北海道から九州まで五つのエリアを担当する女性部員を集めてフレールを結成。市場調査やトレンド情報の発信、提案・営業サポートに従事するなか、新たな試みとして24年4月に商品開発をスタートした。新製品は営業が聞いた顧客ニーズをもとに開発されるのが一般的だが、営業個人では情報収集に限界がある。フレールのメンバーが持ち寄る各エリアの情報と市場トレンドを組み合わせ、足元のみならず将来のニーズを見据えた新商品の創出を目指した。
- 旭有機材・・・中国・南通に電材工場新設 2年後竣工
- 戸田工業と三洋化成工業・・・熱・電磁ノイズ対策ウレタン系材料開発
- 日本ゼオン・・・LIB負極材 中国・上海に合弁
- 東レ・・・太陽光発電設備、石川工場に導入 4月稼働
- 塩ビ工業・環境協会(VEC)・・・樹脂窓リサイクル促進 欧団体と連携強化
- 三菱ケミカルグループ・・・化粧品梱包材CR、アルビオンと協業
- 宇部エクシモ・・・次期社長に福永氏
宇部エクシモは次期社長にUBE機能品事業部無機材料開発部長の福永謙二氏を内定した。
4月1日付で就任する。古賀源二社長は顧問となる。
福永謙二(ふくなが・^けんじ)氏90年早稲田大学大学院理工学研究科物理学・応用物理学専攻修了、宇部興産(現UBE)入社。研究開発本部の有機機能材料研究所長、先端技術研究所長、基盤技術研究所長などを経て19年UBEテクニカルセンター(アジア)出向、22年5月から現職。島根県出身、59歳。
- 塩化ビニール樹脂(PVC)・・・インド向け一段安 中国品流入で需給緩和
- 日本プラスチック工業連盟・・・PS資源循環へ費用や実情勘案
- ベンゼン3月ACP・・・5㌦安の925㌦
- 化学製品値上げ
・住友化学・・・硫酸を10日出荷分から1㌔㌘6円値上げする。
・タキロンシーアイ・・・雨どい製品を4月21日から値上げする。上げ幅はサイホン雨どいシステム本体と部品、取り付け金具が15%以上、住宅用雨どい本体と部品、取り付け金具、大型建築物用大型雨どい本体と部品、取り付け金具が20%以上。 - 2025年1月石化品輸入実績
【訂正】3日付3面「石化品1月通関」の輸入実績表でEDC、メタノール、EG、ベンゼン、PG、酢酸のすべての数値とLDPEの単価が誤っていました。修正した表を掲載します。併せて記事の「特に二酸化エチレン(EDC)の輸入増加幅は24倍と目立った」と、見出し「EDC輸入が急増」を取り消させていただきます。