
石油化学新聞 5476号(2026.3.23)
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 丸善石油化学・・・保安業務を効率化 千葉工場、データ運用基盤活用
丸善石油化学は千葉工場(市原市)でデータ運用プラットフォーム(基盤)を活用した保安業務効率改善策を強化する。これまで1装置に同基盤を導入し大きな改善効果が得られたことで、28年度までに4装置に追加導入する。産業用AIツールなども27年度に導入する計画で、保安業務の高度化につなげる。 - ナフサ未曽有の急騰・・・各社一斉値上げ 誘導品在庫2ヵ月当面供給支障なし
- 積水化学工業・・・UV剥離テープ、先端半導体後工程 高度化ニーズ充足
- 帝人・・・パラ系アラミド繊維、サステナ原料で生産
- クラレ・・・PA9T、既存設備で増産検討 建設費高騰に対応
新社長インタビュー 東洋紡エムシー 藤井 尚毅 氏
環境・機能材 成長の第2ステージ
来期 電材領域でM&A狙う

「当社は26年度からいよいよ成長の第2ステージに入る。東洋紡が持つ素材、技術と三菱商事が持つマーケティング力や情報力、グローバルなネットワーク、市場・将来を見る目といったケーパビリティー(能力)を融合させ、どんな外部環境の変化にも対応できる持続可能な強い会社をつくりたい」 こう抱負を語るのは、東洋紡エムシーの社長CEOに4月1日付で就任する藤井尚毅さん。
同社は東洋紡の環境・機能材事業を継承し、三菱商事との共同出資会社として23年4月に事業を開始してから26年度で4年目を迎え、新たな3カ年の中期経営計画を始動する。事業開始時に掲げた30年度売上高目標2500億円(25年度見込み1110億円)、営業利益目標200億円(同87億円)は維持し「目標と現状のギャップを埋めるための施策を新中計に盛り込む」。
「私の使命は、会社と社員が持つポテンシャルを最大限に引き出すこと。素材・技術開発を加速させると同時に、三菱商事の持つケーパビリティーを使い倒せる状態にする。会社を膨張させずに経営基盤を整えながら成長させる。設立以来さまざま変化の中でプレッシャーやストレスと向き合いながら確実に成果を積み上げてくれた社員に大変感謝しており、処遇でしっかり報いたい」と強調する。
<特集>最適生産と安定 供給に万全を期 すソーダ業界 (2~3面)
各社各様で存在感発揮
LIBや半導体関連 新市場拡大に期待
電解ソーダ工業は、日本全国に20社29工場を構え、基礎素材の供給を通じて各地域の産業発展と人々の暮らしを支えている。国内需要が低位安定で推移するなか、メーカー各社は状況変化を見据え、最適生産と安定供給に万全を期す。ただ、中東情勢の緊迫化が間接的にソーダ工業製品の需要鈍化に影響を及ぼす懸念が出てきており、今後の動向が注視される。
概況
- 2025年と2026年1月のカセイソーダ出荷内訳
- 2025年と2026年1月のソーダ工業薬品の需給状況
トクヤマ
- 営業一本化で販売強化
- 最適操業維持し収益確保
信越化学工業
- 東日本の供給体制整備
- 生産拠点 省エネ、効率化を推進
カネカ
- 安定操業と効率化に力
- 燃料転換計画が順調に進捗
東ソー
- 国内3拠点 収益重視で最適操業
- 燃料転換でGHG削減へ
東亞合成
- 名古屋の電槽全面更新
- 高純度液化塩化水素 増設終え需要に対応
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 日本化薬・・・環境対応品 世界へ 色素材料 3製品で需要喚起
- 出光興産・・・LNGに本格参入 米社に5億㌦出資
- 横河電機・・・植物ゲノム、外来遺伝子使わず編集 特許技術の提供開始
- 日本化薬・・・IJ用色素、消費者向け底上げ
- 三菱ケミカルアクアソリューションズ・・・PFAS除去装置 栃木県下野市に

三菱ケミカルの子会社、三菱ケミカルアクア・ソリューションズ(MCAS)の有機フッ素化合物(PFAS)除去装置が栃木県下野市の配水場に導入された。PFAS規制強化に伴い拡大する同装置の需要を取り込む。【写真】下野市の配水場に導入されたPFAS除去装置
下野市の石橋第2配水区ではPFASの代表物質PFOSとPFOAが検出されたことを受け、これまで応急対応として仮設の活性炭塔が設置されていたが、今回、恒久設備としてMCASのPFAS除去装置が整備され、昨年12月26日に稼働した。その後に実施した水質検査で、水道水1㍑当たりのPFOS・PFOA合算濃度が国の基準値50㌨㌘未満であることを確認した。 - 旭化成・・・フィンランドに1㍋㍗級水電解 FCV向け
- 帝人フロンティア・・・カーテン向け繊維 遮熱と採光を両立
- 東レリサーチ・・・先端半導体の絶縁膜 評価サービスを開始
- 東レエンジニアリングDソリューションズ・・・養殖・飼育用水質計を発売
- 帝人リジェネット・・・個人向けiPS細胞製造を受託
- UBE・・・漁網由来PA開発 環境製品の第5弾
- 荒川化学工業・・・ロジン供給会社ベトナムに設立
- 積水化学工業・・・合成足場材で遺伝子導入実証
- 三菱ガス化学・・・新潟・関川村からCO2排出削減枠
三菱ケミカルインフラテック・・・新社長に阪上取締役
三菱ケミカルインフラテックの社長に阪上明彦取締役管理本部長が4月1日付で昇格する。芹澤佳津也社長はシニアアドバイザーに就く。
阪上明彦(さかうえ・あきひこ)氏 88年関西学院大学商学部卒、三菱樹脂(現三菱ケミカル)入社。20 年三菱ケミカルインフラテック取締役。兵庫県出身、60 歳
- 化学製品値上げ
・三菱ケミカル・・・18日出荷分から酢酸ビニルモノマー(VAM)を1㌔㌘40円、ポリビニルアルコール(PVOH)を70円(輸出は1㌧450㌦、400ユーロ)値上げする。
・ジェイ・プラス・・・4月1日納入分からフタル酸系可塑剤を値上げする。上げ幅はDOP、DINP、DIDPが1㌔㌘80円以上。DOTPは72円以上。
・KHネオケム・・・4月1日納入分からプロピレングリコールモノメチルエーテル(PM)と同アセテート(PMA)の工業用途を1㌔㌘60円以上、同電子材料用途(高純度
品)を80円以上値上げする。
・クラレ・・・ポリアミド(PA)9Tを4月1日出荷分から10%以上値上げする。
・信越化学工業・・・塩化ビニル樹脂(PVC)を4月1日納入分から1㌔㌘30円以上値上げする。
・三井化学・・・アクリルアマイドを4月1日出荷分から固形分換算で1㌔㌘15円以上値上げする。
・プライムポリマー・・・4月1日納入分から低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンを1㌔㌘90円以上値上げする。
・JNC・・・オキソ誘導品を4月1日出荷分から1㌔㌘60円以上値上げする。
・シージーエスター・・・フタル酸系可塑剤を4月1日出荷分から1㌔㌘80円以上値上げする。対象はDOP、DINP、PL―200。
・ソンウォン・・・ポリマー安定剤とコーティング製品を世界で4月15日から12~20%(製品、地域により異なる)値上げする。
・オリン・・・エピクロルヒドリン(ECH)とエポキシ樹脂を4月1日納入分から値上げする。上げ幅はECHが1㌔㌘50円。エポキシはビスフェノールA型液状・固形樹脂と溶剤カット樹脂が各60円、臭素化樹脂が90円。これら以外の特殊エポキシは60円。
