石油化学新聞

【おことわり】本号(15日付)が今年の最終号となります。年明けは1月1 日号( 新年特集号) からとなります。ご了承下さい。石油化学新聞社

THE PETROCHEMICAL PRESS  70th Anniversary of Publication

  • トクヤマ・・・次期中計の詳細検討 電子先端材やライフサイエンス 先行投資を成果に
    5ヵ年視野にCN戦略も結果を
    トクヤマは26年4月から始動する次期中期経営計画の期間を5カ年とする方向で検討に入った。市場環境が目まぐるしく変化するなか、電子先端材料やライフサイエンスで実施した大型先行投資の成果が確実に表れるようになることや、カーボンニュートラル(CN)戦略でも目標の区切
    りとなるのが30年度。そのタイミングに合わせて今後、各事業セグメントで詳細計画を詰め、26年3月期通期の決算発表時をメドに具体策を示す方針だ。
  • UBE・・・分離膜、3年後に売上高3倍増 環境関連市場を拡大
  • DIC・・・買収3事業、成長ステージへ移行 統合効果で収益最大化
  • 三菱ケミカル・・・CF―SMCで中空部品 溶融コア成形技術開発
    三菱ケミカルは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)中間基材の一種、炭素繊維シートモールディングコンパウンド(CF―SMC)を使い、内側に空洞がある中空部品に成形する「溶融コア成形(FCM)技術」を開発した。新技術の普及でCF―SMCの用途を広げ、拡販につなげる考えだ。【写真】FCM技術で試作した自動車用ホイール
    FCM技術は、固形ワックス製のコア材の周りにCF―SMCを配置した材料を加熱圧縮成形するもので、成形後に溶けたワックスを抜いて中空部品が得られる仕組み。
    成形時にワックスが溶融し熱膨張することによって中空部品の内側に均一に圧力が付与されることで高い成形品質を担保でき、複雑形状の中空部品への成形も可能となる。ワックスは再利用できる。
  • 東レ・・・半導体製造資材用高制電ABS樹脂を開発

イノベーション加速する東レ 副社長技術センター所長 恒川哲也氏に聞く

研究・開発 社内外連携・融合を
海外拠点拡充 DX戦略高度化も
コーポレートスローガンに「Innovation by Chemistry」を掲げる東レ。化学を核にした革新技術によって先端材料の持続的創出を推進する同社の研究・技術開発戦略について、4月に技術部門トップ、技術センター所長に就任した恒川哲也副社長に聞いた。
◇   ◇
―技術センター所長としての抱負をお聞かせください。
一言で言えば、社内外の連携・融合を進化させてイノベーションを加速させたい。世の中の動きがどんどん速くなり、新興国のキャッチアップもすごく進んでいる。そこでいかに価値のある先端材料を早く出せるかが一段と重要になる。
その一環で、名古屋事業場(名古屋市)にグリーントランスフォーメーション(GX)や次世代モビリティー領域の研究・技術開発を行う新研究棟を26年に開所する。同年に創業100周年を迎える当社にとってシンボリックな研究棟になる。「グリーンとナノの融合」をコンセプトに社内外の幅広い要素技術を融合させた素材開発を推進する。
重要課題を事業と技術で連携して協議する「イノベーション創出会議」も24年度に導入した。参加メンバーは技術センター所長の私と営業全般担当の副社長、各事業分野の事業と技術の責任者で構成され、新製品の開発マイルストーンを事業と技術で確認し、遅れているものについては挽回策を、困難な課題については解決策を全社一丸で進める。
―研究・技術開発の基本方針は。

THE PETROCHEMICAL PRESS  70th Anniversary of Publication

◆ 特集目次◆
石化コンビナート再生 2面
経済産業省素材産業課・土谷博史課長に聞く 3面
モビリティ/電子・情報関連材料 5面
プラスチック容器包装/ヘルスケア・ライフサンエンス 7面

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