石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • 三井化学・・・CN技術が実証フェーズに アンモニア専焼試験炉完成
    グリーンコンビナート化に寄与
    三井化学は、コンビナートの生き残りをかけグリーン化を加速させる。大阪工場(大阪府高石市)に、ナフサクラッカーの燃料をメタンからクリーンアンモニアに転換する試験炉を導入。今後実証フェーズに移行し、30年度の商業炉導入を目指す。これは同社の大阪工場カーボンニュートラル(CN)構想の中核をなす技術であり、大阪・水島地区で協議中のクラッカー集約とコンビナートのグリーン化につながる重要な一歩となる。
  • MORESCO・・・半導体装置向け潤滑剤 PFASフリー品開発 30年売上高10億円に

 

トクヤマ 横田浩社長 上期最高益で弾みつける

次期中計 「成長事業拡大」に集中
次の発展へ 合従連衡で迅速化 通期は中計目標に肉薄
 「26年度からの次期中期経営の最大の課題は成長事業をさらに伸ばすこと。堅調な半導体関連材料でも中国など新興勢の開発スピードを考えると、単独にこだわらず同
業他社との合従連衡で次の発展を目指すこともあるのではないか」。
トクヤマの横田浩社長は25年度4~9月期の決算会見でこう述べた。
上期として過去最高益となる営業利益191億円を計上し、全事業セグメントで増益を達成するなど、好決算で折り返した。国内の塩化ビニル樹脂(PVC)やセメントといった伝統事業でかねて注力してきた価格戦略が功を奏し、スプレッド(価格差)を維持。原燃料価格の軟化も製造コスト改善につながった。
一方、成長事業の筆頭に位置付ける電子先端材料事業では、徳山製造所の半導体用多結晶シリコンや台湾の高純度IPA合弁などのプラントの稼働率が上昇し、需要回復と合わせて着実な拡販が図れた。マレーシアの半導体用多結晶シリコンプロジェクトは7月に韓国OCIと製造合弁を設立し、現地での工場建設に着手。ベトナムの独資での加工工場も予定通り建設が進んでいる。

 

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  • ポリプラスチックス・・・LCPコンパウンド 中国で供給開始 日台中の3拠点に
  • 東ソー・・・CR、CNF複合品の生産強化 環境配慮型を訴求
  • 日本ゼオン・・・LIB導電材、台湾の新興に出資 SWCNT拡販へ
  • 国産ナフサ価格・・・3100円安の6万3200円
  • 積水化学工業・・・管路更生で全国新規案件獲得へ

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  • 三井化学・・・ポリウレタンで成長戦略 高機能MDIデボトル増強を検討

    三井化学はポリウレタン事業で成長戦略を描く。韓国・麗水で昨年10月に立ち上げた年産20万㌧の高機能ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)プラントが順調に稼働するなか、今後の需要増大を見据えて同プラントのデボトルネックによる能力増強の検討に入った。大牟田のトリレンジイソシアネート(TDI)は能力縮小で国内需要見合いの供給体制を確立。PPGに代表されるポリオールでは三洋化成工業との製造LLPでコスト競争力強化に向けた取り組みが進展しており、LLPのさらなる進化を視野に入れる。【写真】高機能MDIを製造する韓国・麗水の20万㌧プラント
  • 大倉工業・・・ペロブスカイト太陽電池 サンプル提供開始へ

    大倉工業は、新規事業として開発中の次世代太陽電池、フィルム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)=写真=のサンプル提供を近く開始する。施工会社など顧客の評価を経て27年の上市を目指す。大倉工業のPSCは、同社が液晶ディスプレイ用低反射フィルムなどの事業で培ったロール・ツー・ロール方式でのコーティング技術により、電子輸送層、ペロブスカイト層、正孔輸送層の3層をナノメートルオーダーの厚みで均一に積層し、これを2枚のPETフィルムで挟んだ構造。現在2・5㌢㍍角のセルで変換効率18%を達成した。まずは10㌢㍍角の枚葉品のサンプル提供を開始する。耐久性や耐候性の実証を経て上市にこぎ着けたい考え。香川県丸亀市にある工場でサンプル品の生産体制を構築済みで、将来は幅30㌢㍍のロール品で展開する計画だ。
  • 積水化成品工業・・・EPS軽量盛土材 沖縄県で拡販に力 工法含め提案強化

    積水化成品工業は、沖縄県で発泡スチロール(EPS)を原料とする軽量盛土材「エスレンブロック」の販売拡大に乗り出す。同県では自然災害対策や米軍基地周辺の公共工事など、同製品が適用できる案件が多いことから、エスレンブロックを積み重ねて盛土を構築する「EDO―EPS工法」の提案を強化し、27年度までに県内での販売量を24年度比で倍増させる方針だ。
  • ポリプラ・エボニック・・・PEEK、電動車静音ギアに採用 日系メーカーから
  • 住友化学・・・PES、ペレット用途を拡大 パウダー向けと両輪に
  • ユニチカ・・・アンチモンフリー難燃ナイロン樹脂を開発
  • 横河電機・・・ガス製造設備向け自律制御AI、サウジアラムコに納入

    横河電機はサウジアラムコが運営する大規模ガス製造施設のファディリ・ガスプラントに相互に連携する複数の自律制御AIアルゴリズム「FKDPP」を導入した。同プラントの酸性ガス除去ユニットの運転を直接、最適に制御することを可能にした。【写真】サウジアラムコのファディリ・ガスプラント
  • マイクロ波化学・・・PVガラスの水平リサイクルで実証
  • エフピコ・・・遠鉄ストアと水平リサイクルを強化
  • UBE・・・YOASOBIなどとコラボ商品

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  • 塩化ビニル樹脂(PVC)の11月積みインド輸出価格
  • 東レ・・・次世代車両向け複合材現代自動車と開発契約
  • 帝人Fや東レなど6者・・・繊維to繊維 資源循環システム構築へコンソ

    帝人フロンティア、クラボウ、東レ、日清紡テキスタイル、ニッケの繊維メーカー5社と地球環境産業技術研究機構( RITE ) の計6者は、廃棄衣料品を繊維として再利用する「繊維to繊維」の資源循環システム構築を目指すコンソーシアム「コンソーシアム・フォー・ファイバー・ツー・ファイバー(CFT2)」を設立した。 この取り組みは、NEDOが公募する「バイオものづくり革命推進事業」に採択されたもの。事業期間は25~32年度の8年間で、総事業費は363億円を見込む。うち155億円はCFT2加盟6者の自己資金で、208億円はNEDOの助成金で賄う予定。【写真】設立会見に臨んだ加盟6者と経済産業省、NEDOの幹部
  • 旭硝子財団・・・ブループラネット賞受賞の米英2氏会見 GHG削減・環境に貢献

    旭硝子財団の25年(第34回)ブループラネット賞を受賞した米スタンフォード大学地球システム科学科のロバート・B・ジャクソン教授(写真左)と英国の環境NGOカーボン・トラッカー・イニシアチブ(CTI)会長のジェレミー・レゲット博士の記者会見が都内で開かれた。
  • 三菱ガス化学・・・、米新興と長鎖RNA国内販売契約交渉をスタート
  • 横浜ゴム、メキシコ・・・車のホース周り生産能力を増強
  • 帝人・・・松山事業所創立70周年
  • 積水化学工業・・・タイのCPVC合弁工場10周年迎え式典
  • 日本プラスチック板協会・・・9月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、9月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績、9月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績
  • 日本化学繊維協会・・・9月の合成繊維生産・在庫量
  • 化学製品値上げ
    ・東ソー・・・次亜塩素酸ナトリウムを12月1日出荷分から1㌔㌘13円以上値上げする

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  • 出光興産・・・SPS、車載向け拡販加速 新製品で優位性向上
    出光興産はシンジオタクチックポリスチレン(SPS)「ザレック」を拡販し、電装化や電動化を追い風とした車載用途の需要増を最大限に取り込む。もともと電装部品を中心とした車載用途を主力とする同製品は、電動化に伴う部品数の増加や部品形状の複雑化などもあり従来以上に応用分野が広がっている。耐熱性や耐ヒートショック性を高めたタイプなどを積極的に投入し同用途での優位性を一段と高め、グローバルな拡販につなげる。
  • ポリプラスチックス・・・三井化学のPA6T・TPIを販売 営業提携
  • デンカ・・・高信頼放熱ベース板 電鉄・再エネ変電向け好調 日中で増設

    デンカが手掛けるパワーモジュール向け高信頼性放熱ベース板「アルシンク」の販売が好調だ。主力用途の電鉄車両のインバーター向け需要が増加し、新たに再生可能エネルギー分野での電力変換向け需要も急速に立ち上がっている。【写真】炭化ケイ素とアルミからなる複合材料「アルシンク」
  • 信越ポリマー・・・半導体搬送容器、増強設備フル稼働 次期投資視野
  • 出光興産・・・富士石株式買い付け取得額196億円で終了
  • BASF・・・中国・南京でアミン類増強
  • 出光興産・・・物流電動化の蘭新興に出資
  • BASF・・・コーティング事業カーライルに売却
  • エボニック・・・アルミナプラント 四日市で本格稼働
  • 帝人フロンティアとJEPLAN・・・衣料品資源循環で協業検討スタート
  • 三菱ケミカル・・・EVOHフィルム、欧リサイクル認証
  • 住友化学・・・田中化研を完全子会社化

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