
石油化学新聞 5444号(2025.7.28)
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 丸善石油化学・・・第3の柱にヘルスケア VEポリマー 医療用コート剤などへ
- ダイセル・・・次世代通信用、ポスト5G材料を拡大 低誘電や低温焼結など
- ENEOSとTOPPAN・・・古紙バイオエタノール、試験設備を建設 日本製紙富士で実証
- 宇部エクシモ・・・光通信資材、岐阜工場で増産 日米重点に拡販
新社長インタビュー テクノUMG 石井 敦 氏
ABS樹脂、構造改革と成長戦略を
高付加価値化・海外顧客・成長市場に 5年で営業益4倍へ
「当社は60年以上に及ぶABS樹脂事業の歴史の中でM&Aを繰り返し、多彩なバックグラウンドを持つ。この舵取りを任されたことに責任の重さを感じるとともに、今後やらなければならないことへの期待が膨らむ」 こう抱負を語るのは、国内最大のABS樹脂メーカー、テクノUMGの社長に7月1日付で就任した石井敦さん。「厳しい事業環境のなか、事業構造改革と成長戦略を徹底的に進める」考えだ。
事業構造改革の一環で生産体制を最適化する。現在は多品種少量生産に加え、国内需要減の影響によって四日市、宇部、大竹の3工場でのABS樹脂設備稼働率は65%程度にとどまる。今後は各工場独自の強みと特徴を生かした3拠点体制を維持しながら、汎用品ラインを中心に生産能力を削減して稼働率を高め、生産を効率化する。
成長戦略は高付加価値製品の拡販、海外顧客比率の拡大、成長産業への展開の三つ。
<特集>構造改革経て事 業強化するMM A各社 (2面)
日本のメチルメタクリレート(MMA)メーカー各社が生産能力の削減を含む事業構造改革に乗り出した。中国での生産能力増強などによる競争環境の激化に対応した。今後は各社の独自性を生かし、誘導品を含めた事業基盤の強化を加速させる。世界的な環境意識の高まりを背景に、使用済みPMMA製品リサイクルの動きも活発化している。モノマーから誘導品まで一貫で手がける3社の取り組みを紹介する。
三菱ケミカル
- 需要創出、顧客と協働し促進へ
- 本格CR設備建設を計画
クラレ
- PMMA、超耐熱品開発を加速
- 欧州で自動車部品向け開拓
住友化学
- 自動車に重点シフト
- CR技術ライセンスも強化
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 発泡スチロール協会(JEPSA)・・・廃EPS有効利用率94.2% 過去最高を更新
- MDI中国スポット下落・・・冷蔵庫特需一巡、ポリメリック余剰感
- JSP・・・XPS軽量盛り土材EPD国際認証取得
- 帝人・・・再生医療事業2社経産省から補助金
- 日本繊維産業連盟の日覺昭廣会長・・・人材確保の課題解決に継続注力
- 塩ビ工業・環境協会(VEC)・・・PVCアワード9月まで製品募集
- 日本スチレン工業会・・・2025年6月受払表
- 塩ビ工業・環境協会(VEC)・・・6月のPVC、VCMの生産・出荷
- 日本ABS樹脂工業会・・・ABS樹脂の用途別出荷推移
- 発泡スチレンシート工業会・・・2025年6月のPSP出荷実績
- 化学製品値上げ
・クラレ・・・ポリビニルアルコール(PVA)繊維製品を国内外で8月1日出荷分から10~30%値上げする。
・積水化学工業・・・ポリエチレン(PE)管などを値上げする。保温付き架橋PE管と関連製品を8月21日出荷分から10%以上、水道用PE管と継手を26年4月1日出荷分から15%以上値上げする。
・日本触媒・・・高吸水性樹脂(SAP)の欧州地域向け価格を次期契約分から1㌧150€値上げする。北米やアジアなど他の地域も価格修正を進める方向で検討する。 - 【訂正】21日付2面のJSPの記事で「自動車市場において世界シェア50%を占める」とあるのは「EPP市場において世界シェア50%を占める」の誤りでした。
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 三井化学・・・バイオプロセス部材事業 細胞培養向け育成
- 台湾の石化産業APIC2025報告から〈下〉・・・24年が底 25年は成長軌道に
- 帝人・・・再生材由来PC分析機器に採用
- 日本ポリプロ・・・PPのCR品 化粧品容器に
- AGC・・・重合溶媒フリー フッ素ゴム発売
- 宇部エクシモ・・・足場材用、FRP製品用途拡大 、作業性を向上
- 日本曹達・・・有機半導体材 九州大と研究
- AGC・・・住友ベークライトにPC製品事業を譲渡
- 早大とクラセス・・・発酵ガス加圧低温で水素とCO混合ガス
- 三菱ケミカルグループ・・・廃プラ油化技術豪州企業に出資