
プロパン・ブタンニュース 3620号
プロパン・ブタンニュース主催セミナーのお知らせ
総合面
減少傾向続く(石油製品需要想定検討会)
石油製品需要想定検討会(委員長=後藤博之出光興産販売部企画課課長)は4月25日、2024~29年度石油製品需要見通しを公表した。国内LPガス総需要(電力用除く)は、25年度1189万㌧(前年度比0・8%減)から期間中4・9%(年平均1・0%)減少し、29年度は1140万㌧になる見通し。家庭業務用と工業用は、前年度の予測に比べ需要量を上方修正したが、減少傾向が続くと見込んだ。都市ガス用だけが堅調で6・5%(年平均1・3%)増加するが、需要量は前年度の予測から下方修正した。
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事業会社統合へ基盤

左から高橋大輔・ミライフGX・CX戦略部長、三橋美和・シナネンHD取締役、中込太郎・シナネンHD社長、塚越二喜男・ミライフ社長、原伸幸・シナネンHD上級理事
シナネンホールディングス(本社・東京、中込太郎社長)は4月28日に東京・港区で開いた記者向け懇談会で、来年4月に予定するエネルギー事業4会社の統合を見据えたサステナビリティー領域の推進戦略を明らかにした。同社グループを横断する分科会を組織し、ミライフが中心となり脱炭素化事業を強化する。自社とコミュニティー参画企業でのGX支援の新サービスも発表した。
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国 や社会への長年の功績が 讃えられたLPガス業界 関係者
政府は4月29日付で2025年春の勲章受章者(叙勲)を発令した。国や社会への長年の功績が讃えられたLPガス業界関係者も名を連ねた。
旭日小綬章には前茨城県高圧ガス保安協会会長(現顧問)でミトレン社長の立原孝夫氏、浜田商工会議所会頭で浜田ガス会長の櫨山陽介氏の2人が栄誉に浴した。
旭日双光章には、千葉県LPガス協会会長で東洋液化ガス社長の小倉晴夫氏、元徳島県LPガス協会会長で鳴門ガス会長の中岸雅夫氏の2人が輝いた。瑞宝重光章には元経済産業審議官でINPEX相談役の北村俊昭氏が選ばれた。
立原孝夫(たちはら・たかお)氏
1972年日本大学法学部卒業、水戸煉炭(現ミトレン)入社、86年5月常務取締役を経て98年5月から社長。団体職では2000年5月茨城県高圧ガス保安協会理事、02年5月副会長、10年5月会長、24年5月から顧問。08年6月日本LPガス連合会理事(現全国LPガス協会)、09年4月全国LPガス協会理事、18年6月副会長、日本LPガス機器検査協会理事長。1950年3月19日生まれ、75歳。
櫨山陽介(はぜやま・ようすけ)氏
1971年3月早稲田大学理工学部卒業、トーメン入社。95年4月浜田ガス入社、9月ハゼヤマ非常勤取締役、96年3月浜田ガス取締役、ハゼヤマエアコン非常勤取締役、濱田ガス水道工事取締役、5月浜田ビルメンテナンス取締役、98年3月浜田ガス社長、浜田水道工事代表取締役、5月浜田ビルメンテナンス代表取締役、2003年3月櫨山商店代表取締役、6月日本海信用金庫非常勤理事、11年6月石見ケーブルビジョン監査役、20年3月浜田ガス代表取締役会長、24年3月取締役会長。公職は1997年4月浜田商工会議所3号議員、2000年4月副会頭、16年11月会頭。1948年9月17日生まれ、76歳。
小倉晴夫(おぐら・はるお)氏
1971年千葉県立千葉商業高等学校卒業、東洋液化ガス入社。89年から同社取締役。協会関係では85年に千葉県LPガススタンド協会理事、2004年副会長、06年会長。09年千葉県LPガス協会副会長、18年会長。同年、千葉県高圧ガス地域防災協議会副会長に就任し、19年には千葉市防災会議委員に就任した。40年にわたって、千葉県のLPガス業界に尽力する。千葉県出身。1951年7月27日生まれ、73歳。
中岸雅夫(ちゅうがん・まさお)氏
1977年3月、京都産業大学法学部法律学科卒業、4月中岸商店入社。78年12月から取締役。79、鳴門ガス取締役営業部長、82年常務、87年代表取締役専務、95年社長、25年2月20日から代表取締役会長。89年、徳島県LPガス保安協会(現徳島県LPガス協会)理事就任。07年5月31日~15年5月28日まで会長を務め現在は理事。22年5月から徳島県LPガス容器再検査協同組合理事長。1954年8月3日生まれ、鳴門市出身70歳。
北村俊昭(きたむら・としあき)氏
1972年東京大学法学部卒業、通商産業省(現経済産業省)入省、2002年7月貿易経済協力局長、03年7月製造産業局長、04年6月通商政策局長、06年7月経済産業審議官。07年11月東京海上日動火災保険顧問、09年8月国際石油開発帝石(現INPEX)副社長執行役員、10年6月社長、18年6月代表取締役会長、24年3月から相談役。1948年11月15日生まれ、76歳。
首都圏
広がる事業、最適経営へ
オブリック(本社・富士宮市、篠原松太郎社長)は昨年末、グループ会社で電子商取引事業を担うアソット(同) を持ち株会社化し、オブリックを含むグループ会社を完全子会社化した。7月にはアソットを「オブリックグループ株式会社」(同)に社名変更し、持ち株会社と事業会社に役割を明確化するホールディングス(HD)体制に移行する。
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地方面
顧客の困りごと解決
エネサンス北海道(本社・札幌市、今泉光弘社長)は4月18日に札幌市のANAクラウンプラザホテルで開いた販売店組織、いずみ会(石原幸一会長)の定例総会で「コンプライアンス重視」「顧客基盤の拡大」「コスト競争力強化」などを柱とする今年度の営業方針を発表した。
体育館には供給設備を設置
八戸液化ガス(本社・八戸市、平野薫社長)は八戸市内の5小中学校に可搬式LPガス発電機2台ずつを寄贈し、各校の体育館に発電機用のLPガス供給設備を設置した。4月25日に八戸市役所で贈呈式が行われた。平野社長は熊谷雄一市長に避難所施設へのLPガス設備導入が全国的に進んでいることを説明し、発電機に加え災害バルクやGHPも備えるよう提案した。

桔梗野小学校に設置した供給設備。カーボンオフットLPガスを充填した
災害に強いまちづくりに貢献したいとして寄贈を決めた。発電設備がないなどの条件で市に学校を選定してもらい、桔梗野小学校、根城小学校、白鴎小学校、湊小学校、湊中学校の5校に1・5㌔㌾㌂機を2台ずつ、計10台を贈った。
併せて各校に発電機を稼働させるための供給設備を設置した。メーターと配管、自動切替調整器、供給ボックス2個を体育館外壁に取り付け、50㌔㌘容器2本を立てた。容器2本のLPガス(カーボンオフセットLPガス)も寄贈した。防災訓練で使用したり、災害発生時にLPガスを消費したりして容器交換した場合、それ以降のガスは市に購入してもらう。
発電機は普段は体育館倉庫などに保管し、防災訓練や災害時には供給設備に接続し稼働させる。このため各校の教諭や職員に発電機の扱い方の指導も行った。

寄贈品目録を持つ熊谷雄一・八戸市長(左)と感謝状を持つ平野薫・八戸液化ガス社長
寄贈と同時に、発電機の維持管理や市と同社の役割などを定めた協定を結んだ。同社は、ほかの学校に対しても発電機を寄贈していきたい考え。 贈呈式で平野社長は熊谷市長にLPガスは劣化しないため非常用発電機の燃料に最適なこと、軒先在庫できるエネルギーであること、災害時の復旧が都市ガスや電気より早いことを説明。この優位性が評価され「全国的に避難所施設でGHPなどの整備が進んでいる」と伝えた。こうした全国の学校などでの導入事例の記事をまとめたファイルを手渡し、LPガス設備の採用を要望した。
ジクシスがカーボンオフセットLPガス供給

全自動回転式充填機を新たに設置した

村瀬将大社長
村瀬産業(本社・岐阜市、村瀬将大社長)は4月21日、岐阜県岐南町の岐南充填所をリニューアルオープンし、竣工を記念した開所式には関係者ら53人が出席した。出席者は今回新たに導入された回転式全自動充填機やトラックスケールなどの最新設備を見学した。併せてジクシス(同・東京、田中惠次社長)は村瀬産業へのカーボンオフセット(COS)LPガスの供給を開始した。
開所式で村瀬社長は「今回の工事によって充填効率が大幅にアップした。災害発生時などにも必要最低限の人数で稼働することができるようになった。ぜひ安心して充填所を活用いただければと思う」とあいさつ。

牧野隆一郎・ジクシス常務執行役員営業管掌
牧野隆一郎・ジクシス常務執行役員営業管掌は「今回のリニューアル工事で充填設備が全自動化されて大幅に効率化された。こうした設備を活用して安定供給に貢献いただけるのではないか」と述べた。
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前期総売り上げ 藤本産業1位

総売上部門1位に輝いた藤本産業。同社の岡本正次常務(右)が登壇した

安原嘉男会長
エネアーク関西会は4月11日、大阪市のホテルモントレグラスミア大阪で第7期定時総会と第4回「パワフルキャンペーン」の表彰式を開いた。任期満了に伴う役員改選で安原嘉男会長と喜多俊夫、榎堀敬友の両副会長を再任。大阪支部は深田陽清氏、和歌山北支部は片山雅生氏が新支部長に就いた。キャンペーンの総売上部門は、藤本産業が1位に輝いた。
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ペットと暮らす家を提案

愛犬家に滑りにくいフローリングなどを紹介した
広島ガス北部販売(本社・広島市、谷口洋一社長)の建築・リフォーム専門チーム「R e + a(アールイープラスエー)」は4月12~13日、広島市のひろしまゲートパークで開催された「2025広島ドッグフェスタ」に出店し、ペットと暮らす家のリフォーム・リノベーションを提案した。
同フェスタは犬と飼い主が楽しめる中四国最大級のドッグイベント。ペット関連のマルシェ、グルメブース、参加型のコンテンツなどさまざまな企画が用意されている。広島市内中心部(広島市民球場跡地)で開いた4回目の今回は、48事業者が出店した。
自治体に要望で「追い風感じる」

左から藤崎剛鹿児島県議、今村圭二専務理事、市田芳一会長、下鶴隆央鹿児島市長、上村眞一鹿児島支部長、山田拓也ニューリーダー会委員、南勇磨県協会業務係長
鹿児島県LPガス協会(市田芳一会長)が、県内の公立学校体育館などへのGHP提案を加速している。新たな空調設備整備臨時特例交付金の創設を受け、4月末時点で鹿屋市、大崎町、東串良町、肝付町、鹿児島市への要望活動を展開。5月以降も日置市、指宿市などへの訪問が決定している。活動を重ねるごとに市田会長は「追い風を感じる」と手応えを語る。
4月14日は鹿児島市長と鹿児島市教育長を訪問。協会側から市田会長、上村眞一鹿児島支部長、山田拓也ニューリーダー会委員、今村圭二専務理事、南勇磨業務係長の5人と藤崎剛鹿児島県議会議員が下鶴隆央市長と面談。災害優位性のあるLPガス設備の採用を要望した後、原之園哲哉教育長を訪問し、児童生徒の熱中症予防の観点から喫緊の空調整備を訴えた。
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住設・新技術
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手入れのしやすさとデザイン性を両立させた新・プログレ。8月1日に発売する
ノーリツ(本社・神戸市、腹巻知社長)は高級価格帯のビルトインこんろ「PROGRE(プログレ)」を刷新、8月1日に発売する。手入れのしやすさとデザイン性を両立し、業界一のエネルギー消費効率を発揮するスマートエコバーナーや「こだわりごはん」機能を搭載する。
天板は段差が少ないフラット形状で、手入れのしやすさとデザイン性を高めた。人気色のプラチナシルバーに加えシャンパンゴールドとプラチナブラックを追加する。炎を旋回させるスマートエコバーナーで熱効率を高め従来通りの使い方でエネルギー消費を抑える。
- 宅配水市場8.5%成長 昨年度1977億円に 全型式で増額に
防災備蓄やアウトドアに

新商品「そのままジャグウォーター」
エア・ウォーターグループのAW・ウォーター(本社・大町市、永井毅之社長)は2月下旬、災害時の備蓄やアウトドアに活用できる新商品「そのままジャグウォーター」を発売した。同社が提供する「北アルプスの天然水」の大容量ボトル7㍑と特許出願中の専用ボックスを組み合わせたもので、日常から非常時まで幅広いシーンで活用できる。税込み価格は1793円。まずはamazonで販売する。