
プロパン・ブタンニュース 3649号
総合面
- 秋の経済対策が閣議決定 LPガス料金、重点地方交付金で支援

政府は11月21日、秋の経済対策を閣議決定した。物価高対応、危機管理や経済成長への投資、防衛・外交力の強化を柱に、一般会計17・7兆円、減税分2・7兆円、特別会計9千億円の合計21・3兆円の大規模予算。うち地方自治体が自由に使える重点支援地方交付金に2兆円を充て、推奨事業メューに一般家庭や事業者のLPガス料金支援を盛り込むほか、中小・小規模事業者の賃上げ環境整備など
にも拡充する。 - JGEトークコンコンテスト全国大会、9人の地区代表が競う ゴールド賞に橋原由樹氏

ゴールド賞を獲得した橋原由樹氏の演技
ジャパンガスエナジー(本社・東京、大浜健社長=写真=)は11月21日、東京・港区のグランドプリンスホテル高輪で今年度のJGEトークコンテスト全国大会を開いた。各地区大会を勝ち抜いた9人の選手がしのぎを削り、卓越した提案スキルを発揮したエネアーク関西の橋原由樹氏がゴールド賞を勝ち取った。オンライン配信も行い、精鋭らのノウハウを共有した。
今回は「LPガスで解決! 暖か・ホッコリ!」をテーマに、機器交換だけでなく、消費量拡大につながる提案を競った。顧客設定は築15年の戸建て住宅に住み、既に娘が独立した60代夫婦の男性。定年後の節約生活でエアコン使用を控えていたが、娘の指摘で室内の寒さに気づき、定期点検に訪れたガス会社担当者に「(帰省する孫のためにも)暖かく安全なガス機器」を相談するとのシナリオで進行した。 - 2025年度上期LPガス元売国内販売量、2.5%増の563万7052トン
- &LPGがLPガス業界の求人情報サイト「ガスキャリ」リリース
首都圏版
- 堀川産業・エネクル、茨城・五霞町と包括・災害時供給の2協定結ぶ

左から宮本・エネクル社長、知久町長、堀川・堀川産業社長
堀川産業(本社・草加市、堀川雅治社長)とグループの直売会社エネクル(同、宮本康正社長)は11月19日、茨城県五霞町(知久清志町長)と包括連携、災害時のLPガス供給協力の二つの協定を締結した。堀川産業グループの自治体との連携協定は8例目で、茨城県では初。これまでは堀川産業またはエネクルが単独で自治体と協定を結んだが、今回は初めて両社で締結した。それぞれの支店と機能を融合させ、より立体的で柔軟な連携を可能にし、地域課題への対応力を一層高める。
- 三ツ輪HD、農業分野で鹿児島県大崎町と連携 脱炭素食材で試食会開く

三ッ輪HDと大崎町の関係者(MARUYAMAの前で撮影)
三ッ輪ホールディングス(本社・東京、尾日向武信社長)と鹿児島県大崎町(東靖弘町長)は11月7日、東京・兜町のレストラン「MARUYAMA」で、大崎町産の食材を使用したメディア向け試食会を開いた。両者は脱炭素型農法の推進に協力して取り組んでおり、試食会ではその取り組みを通じて育てたお米「ヒノヒカリ」や、有機野菜を使った料理を振舞った。
地方面
- 北海道=道内灯油価格、下落基調の可能性高く 補助金や産油国増産で
産官学が一堂に会し今冬の灯油の価格、供給面などについて議論する北海道地域灯油意見交換会(北海道経済産業局など主催)が11月18日、札幌市の札幌第一合同庁舎で開かれた。今冬の価格見通しについて、1㍑当たり5円の補助金に加え産油国が増産するとの見方から下落基調に入る可能性を示した。 - 北海道=エア・ウォーター、北見工大とバイオメタンシステムの実証試験
- 東北=エネサンス東北、福島市と見守り協定 地域貢献推進で3カ所目

右から福島市の後藤孝信健康福祉部長、星野社長、笠松和弥福島支店長、エネさん
エネサンス東北(本社・仙台市、星野潔社長)は福島市と地域見守りに関する協定を結んだ。11月7日、市役所で見守り事業者登録証の交付式が行われた。同社は4月に地域貢献業務を行う目的で「地域共生推進課」を立ち上げた。それ以降、活動の一環として積極的に各地の自治体と地域見守りに関する協定を結んでいる。今回の福島市は多賀城市、石巻市に続き3カ所目。
- 中部=東邦液化ガス、貯湯式給湯で外食を燃転 丸亀製麵に1号機

丸亀製麺実店舗に導入したパーパス製「業務用貯湯式ガス給湯システム」
東邦液化ガス(本社・名古屋市、古山義洋社長)は、外食事業者を中心にエコキュートからLPガスへの燃転を強化している。切り札はパーパス(本社・静岡県富士市、高木裕三社長)の業務用貯湯式ガス給湯システムだ。給湯器と貯湯タンクを組み合わせたシス
テムでエコキュートの更新需要を取り込む。 - 近畿・四国=和歌山市、51校の小学校体育館にLPガスGHP導入 避難所利用を考慮

左から尾花市長、稲垣支部長、佐伯会長
和歌山市(尾花正啓市長)は、市内全50校の小学校と小中一貫の義務教育学校1校の計51校の体育館に、LPガス仕様のGHPと非常用発電機を導入する。今年度は過去の災害時、避難者数が多かった5校を着工。残りについては来年度から順次、設置を進める。財源は空調整備臨時特例交付金を用いる。
- 中国=IPU・環太平洋大学が体育館にLPガスGHP採用 環境向上 災対力も

PガスGHP125馬力を設置した第4体育館

IPU・環太平洋大学(岡山市、大橋節子学長)は教育環境や災害時対応を考慮し昨年12月、第1キャンパスの第1、第4体育館にLPガス仕様のGHPを導入した。第4体育館は授業や部活動、入学式などに使われる中心的な施設。学生からは「空調が入る前は立っているだけで汗が出た。環境が随分違う」と好評だ。【写真】980㌔㌘災対バルク2基と非常用発電機も備え災害時には避難所機能を発揮する
- 中国=広島ガス北部販売、ペットリフォームに本腰
- 九州=大分県協、機器持ち寄り全体訓練 津波想定し避難所稼働

山田耕司会長
大分県LPガス協会(山田耕司会長)は11月5日、中津市のダイハツ九州スポーツパーク大貞で8年ぶりに県全体で行うLPガス総合防災訓練を実施した。全事業所参加型で大分県との災害協定に基づく消費・供給設備一式を持ち寄り、避難所での稼働を主眼に訓練した。
南海トラフ地震による津波被害を想定した。当日は167事業所211人、来賓54人、車両41台が参加し▽県内4地域ごとの地区協議会到着報告▽県との災害時協定に基づく避難所へのLPガス設備設置・稼働▽中核充填所到着報告・燃料供給▽災害用炊飯袋100食・釜2台による避難所炊き出し▽LPガス発電機5台による照明、携帯電話への充電、給湯器稼働▽終了報告―の各項目を訓練。メーンとなるLPガス消費機器持ち出し稼働訓練では地域ごとに長机、業務用扇風機、容器、調整器などの資材をトラックで搬入し、ガス発電機、業務用こんろ、テーブルこんろ、ガスストーブ、ガス炊飯器などの稼働を確認した。 - 九州=秋のガス展・感謝祭 ユートピア、水回り機器訴求

盛況の大感謝祭。社屋1階ではガス・住設機器をPRした
ユートピア(水田進社長)は11月7~8日、長崎市の本社ビルで大感謝祭を開いた。2日間で200組が来場した。
社屋1階では各メーカーのこんろや高効率給湯器、ガス衣類乾燥機を展示したほか、ウルトラファインバブルの体験コーナーを設置。システムバス、トイレ、洗面化粧台など水回り住設機器も展示し社業をPRした。告知チラシはガス供給顧客問わず近隣エリアに配布し、来場促進を図った。
2階スペースではガスファンヒーターや衣類乾燥機を展示したほか、子供向けのタイルコースターづくりや塗り絵コーナーを展開した。屋外の駐車場スペースでは無料で豚汁を提供。的当てゲーム、射的、ボールすくい、お菓子のつかみ取りなどの縁日コーナーも設置し、家族客向けの企画を展開した。
住設・供給機器 / 新技術
- パーパスAZ共奏会、サイバー対策探求 事業継続スキーム構築へ
パーパス(髙木裕三社長)のIT系ユーザーで構成するパーパスAZ共奏会の第7回会合が11月13日、富士市の本社を拠点にウェビナー形式で行われた。「サイバー攻撃対策有事に備えた事業継続」をメーンテーマに据えた。 - 「キッチン・バスの日」式典で絵日記作品を表彰
有事視野に地域社会サポート 九州・沖縄特集2025
少子高齢化の加速、慢性的な人員不足、属人化する業務の効率化、事業継続に向けた体制構築、保安、次代への事業継承、そして省令改正以降の商売のあり方など課題が山積するなか、競合エネルギーや同業者と伍しながら事業を継続することの重要性は増すばかりだ。南海トラフ地震が現実味を帯び、8月には熊本や鹿児島の記録的豪雨で多数の被害が生じた。大規模災害時に〝最後の砦〟となる役割をどう築くか。脱炭素に向かう社会の中で奮闘する九州・沖縄の地域リーダーに聞く。
- ダイプロ(大分市)=サービス多角化 間口広げ接点拡充
- 佐伯富士甚(佐伯市)=新築と不動産 新事業でシナジー
- エコア(福岡市)=燃転進めCN玉普及 接点活動定着、販売店にも
- エネサンス九州(福岡市)=電力併せ省エネ対案 「エコワン」拡販 衣類乾燥機も
- トスプロ(鳥栖市)=補助金活用 増改築需要を開拓
- 和泉プロパン(久留米市)=顧客満足度を向上 展示会、社員が自主性発揮
- 三愛オブリガス三神(神埼市)=ハウスクリーニング開始「未来リフォーム」も
- 田島(佐賀市)=地域と交流促進 リノベ不動産事業を開始
- リボンガス(熊本市)=リフォーム、シニア・介護に照準
- チョープロ(長崎県長与町)=エネ最適利用提案 人口減見据え物流連携
- 宮古ガス(宮古島市)=顧客倍増へ体制整備 エネファームで電化対抗
- 太陽ガス(日置市)=ふれあい祭り、企画凝らし需要創出




