
プロパン・ブタンニュース 3642号
総合面
- GHP販売事例論文コンテスト、イワタニ東北・一井涼輔氏が連覇
GHPコンソーシアム(清水尚之理事長)は2日、東京・中央区の鉄鋼会館で「第31回(2025年度)GHP・マイクロコージェネ販売事例論文コンテスト発表会」を開いた。論文審査100点、発表審査60点の計160点満点で評価し、イワタニ東北郡山支店・一井涼輔氏の「EHPをGHPに転換!東北自動車道AパーキングエリアでのLPガス増販事例」がグランプリ論文に輝いた。一井氏は昨年に続き、2連覇となった。金賞には、岩谷産業近畿支社大阪支店エネルギー部・石田将士氏の「Win(BCP対策・電気代削減)×Win(ガス販売量増)のGHP提案」が選ばれた。
- アストモス・古河電工・SHV、グリーンLPガスの製造・供給の検討継続
- 世界LPGフォーラム、各国代表が未来を議論 本紙調査団、ブラジル市場を視察
石油化学新聞社(プロパン・ブタンニュース)は9月21日から28日の8日間の日程で「第37回世界LPガスフォーラム・リオデジャネイロとブラジルガスエネルギー事情調査団」( 団員13人) を派遣した。世界リキッドガス協会(WLGA)が主催する世界LPGフォーラム大会に参加し、ブラジルでのエネルギー事情を探った。世界LPガスフォーラムは9月22日から26日にかけて、ブラジル連邦共和国のリオデジャネイロの「EXPO MAG」で開かれた。世界で7番目の家庭用LPガス消費国であるブラジルに各国のLPガス業界のリーダーが集まり、貧困世帯への支援や脱炭素化に向けた取り組み、業界でのAI活用について活発な議論を交わした。【写真】世界LPガスフォーラムの基調講演にブラジルのアレクサンドル・シルベイラ鉱業エネルギー大臣が登壇した - 伊藤忠エネクス、ソフトバンク、日本BCP3社が携帯基地局をLPガスで停電対策
伊藤忠エネクス(本社、田畑信幸社長)、ソフトバンク(同、宮川潤一社長)、日本BCP(同、角谷育則社長)は、ソフトバンクの携帯電話基地局での停電対策を強化するため、非常用可搬型発電機の燃料となるLPガスを国内9カ所の燃料備蓄拠点から全国(沖縄県含む。離島除く)の携帯電話基地局向けに速やかに配送できる体制を構築した。1日から運用を開始した。
首都圏版
- アイエスジー、八街市と災害協定 有事には千葉支店を開放
アイエスジー(本社・船橋市、中田健志社長)は1日、八街市(北村新司市長)と「災害時における災害支援協力に関する協定」を締結し、同市役所で締結式を行った。中田社長は「『人に、地域に、エネルギーをお届けします。』をミッションに掲げる当社は今後も八街市の主要な施設に、LPガスを利用した災害対策の提案をしていきたい」と述べた。同社が自治体と防災協定を結ぶのは初めて。 - 日東エネルギー、都市ガスのサービスを京葉ガスエリアにも拡大 サイトを全面刷新
- アストモス、東ティモールで同国国立大学生に奨学金を贈呈
地方面
- 北海道=エルピー産業、創立50周年 精進重ね100年企業に
村尾睦明・ミライフ東日本社長の乾杯発声で開宴した
エルピー産業(本社・石狩市、小山泰昭社長)は今年、創立50周年を迎えたのを記念し9月29日、札幌市の京王プラザホテルで祝賀会を開いた。小山社長は「100周年に向けさらなる精進を積んでいく」と決意を新たにした。
小山泰昭社長
小山社長はこれまでの足跡を振り返り「経営が厳しい時期もあったが、多くの事業者に助けられここまで来た。感謝の一語しかない」と謝意を示した。50周年という節目を迎えたことに対し「引き続き『人あるところにエネルギーあり』をモットーに、地元北海道のためにしなやかに経営を継続していく」と述べた。
来賓を代表し小新達彦・全国高圧ガス容器検査協会会長は「小山会長が協会の9代目会長を務めたのもあり、エルピー産業は業界にとって心強い存在」と述べ、さらなる飛躍に期待を込めた。
エルピー産業は1975年、品川燃料サービス(現しなねん商事)の容器検査、充填、配送などの部門を分離したのが始まり。80年には札幌市西区に容器検査工場を建設し容器、メーターの再検査を担った。 - 東北=福島県協の3ヵ月販促スタート 給湯燃転を後方支援
福島県LPガス協会(小西正光会長)は今月、「〝ラク家事・省エネ〟生活応援キャンペーン」を開始した。ガス衣類乾燥機とハイブリッド給湯器、エコジョーズを購入した消費者に3千~1万円のクオカードを贈る。今年は、燃転してエコジョーズを設置した場合にクオカードを増額する。12月まで展開する。
需要拡大を図るため最新の各種ガス機器を購入した人に景品を贈る事業「ライフパートナーキャンペー」は2012年から行ってきた。20年度からは対象商品をガス衣類乾燥機に限定、一昨年度からはカーボンニュートラルに貢献するガス機器としてエコジョーズとハイブリッド給湯器を対象に加え3機種で行っている。購入者全員にクオカードを贈る。ガス衣類乾燥機とハイブリッド給湯器の購入者には1万円、エコジョーズの購入者には3千円のクオカードを贈る。 - 中部=富山県協、県総合防災訓練にブースを出展 有事対応力を訴求
- 中部=マルヰ(加賀市)、休耕田に「早成桐」を植樹 カーボンクレジット創出へ
マルヰ(本社・加賀市、小新知治社長)は9月26日、家具などの材料に使われる一般的な桐(きり)よりも成長が速くCO吸収能力に優れる「早成桐(そうせいぎり)」の植樹を地元、加賀市四十九院町で行った。休耕田を再生し地域脱炭素と農業課題の解決を目指す。
企業に脱炭素への取り組みが求められるなか、同社は森林によるCO2吸収に着目。石川県では高齢化と田畑の担い手不足が進み、耕作放棄地が増えるなど農業課題は深刻だ。今回の取り組みは、植樹により休耕田を緑化することで地域環境を改善し土地を有効活用するのが目的だ。 - 近畿・四国=正起ガス(新居浜市)、70周年記念感謝祭開く 接点強めサービス周知
正起ガス(本社・新居浜市、妹尾次郎社長)は9月23日、新居浜市の海濱倶楽部「善」で創業70周年記念感謝祭を開いた。「しあわせひろがる70周年」を掲げ販売色を薄めて同社やサービスへの認知拡大、接点強化を強めた。目標の250組500人を大きく上回る約550組1200人以上が来場した。 - 近畿・四国=わたSHIGA輝く国スポ炬火に油藤商事(豊郷町)供給のBDF
- 中国=広島県協青年委と尾道地区協、尾道市の公民館など1次避難所にデリステ寄贈
広島県LPガス協会青年委員会(尾田耕治委員長)と尾道地区協議会(長澤宏昭会長)は尾道市にデリバリーステーション4台を寄贈した。9月25日に市役所で平谷祐宏市長に目録を手渡し、実機を披露した。
廃棄ガスメーターの収益金を活用し青年委が3台、地区協議会が1台寄贈した。1次避難所となる浦崎公民館、市公民館、市民センターむかいしま、生口島開発総合センターに配備される。
県協会は尾田委員長、大原義起専務理事、青年委担当の鈴木貴之氏、地区協議会の長澤会長、副会長の青木透氏と鈴岡和之氏が参加した。
平谷市長は「南海トラフ地震の発生確率が30年以内に80%程度に引き上げられ、大雨による災害も頻発している。LPガスは分散型で災害に強く、地区協とは2013年に災害協定を結ばせていただいた。今回の寄贈で避難所体制を一層強化できると期待しており、11月16日の総合防災訓練でも活用する」と述べ、尾田委員長と長澤会長に感謝状を贈った。 - 中国=塩田(尾道市)、鈴岡専務が配送車のミニカーをアストモスガス仕様にカスタマイズ
- 九州=九液協、保安意識高揚へ研修会開く
九州液化石油ガス保安連絡協議会(諌山敏郎会長・写真)は9月19日、福岡市の福岡県中小企業振興センターで第77回保安研修会を開いた。320人が出席、九州産業保安監督部からの連絡事項や七協議会各種実態調査の報告などがあった。
諌山会長は「異常気象がもはや通常気象になっており、豪雨が続くなか台風シーズンに入る。改めて災害対策を徹底してほしい。来年の労働安全衛生法改正でLPガスを取り扱う事業所のリスクアセスメントが新たに求められる。増加傾向のCO中毒事故や他工事事故とともに対策を」とあいさつした。
住設・供給機器 / 新技術
- 矢崎エナジーシステム、吸収式冷却ユニット発売 世界最小クラスを実現
矢崎エナジーシステム(本社・東京、矢﨑航社長)は9月30日、温水だき吸収冷温水器「アロエース」と冷却塔、蓄熱槽、ポンプ、配管、制御機器などの付帯設備をユニット化した世界最小クラスの冷却システムの発売を発表した。
同システムは、発電機やコンプレッサーからの廃熱といった未利用エネルギーや、太陽熱など再生可能エネルギーから得られる70~90度Cの温水を利用して7度Cの冷水を生み出すことができ、業務用空調や産業用プロセス冷却などの冷却需要に対応する。 - ノーリツと神戸大学が「風呂と健康」テーマに共同研究スタート
- <DonDot・山﨑祐輝社長に聞く>営業支援ツールを使いやすく手軽に導入
DonDotはLPガス業界に対し、外回り向け営業支援ツール(SFA)の「Furoshiki(フロシキ)」の提案を強める。クラウドサービスで導入しやすく、徹底したユーザー目線の開発で使いやすい。基幹システムとの連携が必須でない手軽さと訴求力ある価格から注目するLPガス事業者が増えている。フロシキの魅力を同社の山﨑祐輝社長に聞いた。
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―どのようなサービスですか。
外回り営業に特化したSFAで手軽に導入できる。営業担当者がスマホから簡単に訪問先や訪問の目的、売り上げなどの記録や報告をできる。「3秒で記録が終わること」を意識して開発し、使いやすさに自信がある。営業活動の見える化ができるため、管理者は各担当者とのコミュニケーション強化や適切なアドバイスにつなげられる。
―業界でどのようなニーズがありますか。
LPガス事業とガス外事業の顧客生涯価値(LTV)を高めたいとのご要望が多い。フロシキは条件で絞り込んだ顧客にアプローチできる。
築年数からリフォームのニーズが出そうな顧客を洗い出したり、特定の使用機器で絞り込んで組み合わせが有効な商材を提案したりできる。過去に販売した機器や対応履歴など個別の点だった情報を線でつなぎ、長期的にLTVを高められる。
―ユーザーに響いている点は。