石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

三菱ケミカル・・・IHで剥がせる接着剤

車向け展開 リサイクルを促進

三菱ケミカルは、電磁誘導加熱(IH)で簡単に剥がせるホットメルト接着剤を開発した。自動車の樹脂部材の接着に使えば、廃車後の部材の取り出しが容易になり、リサイクルが促進する。26年度から開発品の担当を研究部門から事業部に移管し、事業化に向けた取り組みを加速させる。

  • 東レ・・・PLA繊維、コーヒーフィルターに参入 紙や金属代替狙う

    東レは、ドリップコーヒーのフィルター事業に参入する。ポリ乳酸(PLA)繊維を使ったフィルターを開発し、従来の紙製や金属製のフィルターからの代替を狙う。まずは10月から購入型クラウドファンディングの「Makuake(マクアケ)」で試験販売し、26年度以降の本格事業化を目指す。コーヒーフィルターは紙製と金属製が主流。紙製は湯を通す抽出時にコーヒー豆の微粉をろ過する性能に優れるが、コーヒーのうまみ・コク、塩味を含むコーヒーオイルを吸着してしまう。金属製はコーヒーオイルを損なわないものの、フィルターの目開き(オープニング)が大きいために微粉を通しやすく、コーヒーの雑味が増す。【写真】発売するコーヒーフィルターのパッケージ

住友化学・・・石化再編に道筋

事業強靭化 有機合成の勝ち筋で

水戸社長 GXも他社連携を示唆
「当社の強みは有機合成技術。これをベースとした勝ち筋事業に徹底的にこだわり、強靭な事業ポートフォリオを確立する」―。住友化学の水戸信彰社長=写真=は社長就任から約半年を経て初となる経営戦略説明会を開催し、社長として成し遂げたいことの筆頭に同社の技術力の強みを強調した。水戸社長が描く勝ち筋事業とは、農薬、先端OLED(有機EL)材料、半導体材料、石化のライセンス・触媒、アドバンストメディカルのCDMOの五つだ。

  • 塩化ビニル樹脂(PVC)・・・10月分のインド輸出価格 横ばいを維持
  • 大塚化学・・・CO 回収・循環実証へ OOYOOの分離膜で
  • ポリプラスチックス・・・LCPパウダー 均一な微粉末実現 粒径100㍈以下で
  • 日本化薬・・・半導体製造用装置増設で顧客層拡大 既存設備は開発用に

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  • 住友化学・・・炭素鋼管 高速検査技術の普及促進 ライセンス供与拡大
    住友化学の磁束抵抗法(MFR)による炭素鋼間の高速・高精度検査技術の採用が進んでいる。採用先は13社になった。従来法に比べ低コストで検査を行える点が高く評価されている。検査会社へのライセンス供与を増やし、同技術の普及を促進する考えだ。
  • 出光興産と日本道路・・・CO固定化アスファルト 一般道で初の施工
  • クラレ・・・再生医療用細胞の培養足場材を拡販 年内に非動物由来品
  • 住友化学・・・デジタルプラットフォームで長岡市のコンソ参画 地域振興へ
  • 東レ・・・製造工程くず利用 漁網由来 ポリエスを再資源化
  • 帝人・・・米の航空関連認証取得 炭素繊維織物を拡大
  • 帝人フロンティア・・・ICタグ通過検知システム 医療機器会社に採用
  • 東洋紡・・・工程異常予兆するAIシステム開発
  • 日本化学工業・・・CCUS向けの固体吸収剤開発
  • エフピコ・・・スーパー2社とリサイクル強化 北九州で
  • ハイケム・・・中国ベントナイト製品を日本で発売
  • クラレ・・・間接照明用中間膜 印のEVに採用
  • UBE・・・ISCC認証BR環境ブランドに

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  • 大倉工業・・・光学フィルム、生産ライン最適化 歩留まり改善、収益向上
  • 日本化学工業協会・・・産業スタンス更新 CN推進 資源創造・循環へ
  • 日本化学工業協会・岩田圭一会長・・・定例会見で「協業で誘導品強化」

  • UBE・・・フェノール樹脂拡販 半導体封止向け加速 品揃え拡充 機能・品質で顧客支援

    UBEは2030年に向けた6カ年の中期経営計画でポートフォリオ変革を推進するなか、スペシャリティ事業の拡大を目指している。フェノール樹脂もスペシャリティ事業の一つであり、半導体の封止材用途やディスプレイ用を中心としたフォトレジスト用途、シェルモールド用などの工業用途に展開中だ。なかでも特に注力しているのは半導体封止材用途。デジタル化や電動車の拡大などを背景に半導体市場が世界規模で拡大するなか、その成長を高い機能と品質を備えた製品の提供によって支えていく方針。【写真】フェノール樹脂の第5工場
  • 石油化学工業協会・・・事故防止へ事例聴く 保安推進会議
    石油化学工業協会は会員会社の保安・安全に関する意見交換を目的に第回保安推進会議を都内で開いた。オンライン配信の視聴者約60人を含め約190人が参加した。
    保安・衛生委員会の荻野耕一委員長(住友化学常務執行役員)はあいさつで「石化協の会員会社で昨年発生した事故をタイプ別にみると、漏えい事故がほとんどを占め、件数は前年比で4割以上増えた」と指摘したうえで「今年は漏えい事故防止に向けて現場課長が保安研究会の場で意見交換を行うことにした」と明らかにした。
    第16回保安表彰式も行われ、会員10社10人が製造現場の保安活動で優れた安全成績を上げた功労者として工藤幸四郎会長(旭化成社長)から表彰状を受け取った。【写真】保安表彰受賞者と工藤会長(前列中央右)、荻野保安・衛生委員長(同左)

  • 石油化学工業協会・・・8月の石化製品生産実績、8月の汎用4樹脂の出荷実績
  • 日本プラスチック板協会・・・7月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、7月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績、7月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績
  • カーボンブラック協会・・・7月のカーボンブラック実績
  • 化学製品値上げ
    ・オリン・・・エポキシ樹脂と主原料のエピクロルヒドリン(ECH)を15日納入分から値上げする。エポキシ樹脂の上げ幅はビスフェノールA型液状・固形タイプが1㌔㌘30円、溶剤カット樹脂と臭素化タイプが20円、特殊タイプが20~30円。ECHは40円。

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  • クラレ・・・LCP繊維、増産機に市場拡大 衣料用も本格化
  • 森六・・・車成形材事業をレゾナックから172億円で取得
  • クラレ・・・スタンパー設備をミヤカワに譲渡
  • 東レ・・・印に医療縫製品合弁工場を新設 26年後半稼働
  • 三井化学・・・レンズモノマー 大牟田で生産再開
  • クラレ・中野一郎理事・・・INC活動本格化 社外に波及 マネタイズへ道筋
    クラレの新規事業創出活動を担うイノベーションネットワーキングセンター(INC)の活動が本格化してきた。同社が持つ多彩な技術や製品、人材を生かし、顧客や市場の困り事であるアンメットニーズにいち早く応える。こうしたイノベーションのパイプラインは推進中のテーマだけでも7件を数え、後はマネタイズへの道筋を付ける段階に差しかかった。
    INCをセンター長として舵取りする中野一郎理事=写真=は、多様な人材を誇る同社の中でもユニークな存在として知られる。営業畑が長く、高いガスバリア性を持つエチレンビニルアルコール樹脂「エバール」を用いたバルーン用途を大ヒットさせ一大ブームを巻き起こした仕掛け人である。
    INC創設は中野さんの長年の構想だった。00年ごろ、自動車のガソリンタンク向けにエバールを営業していたところ、同社独自のポリアミド系エンプラ「ジェネスタ」など他事業部の製品もまとめて売り込もうとバーチャル組織の自動車横串チームを編成。縦割り組織の垣根を取り払った行動だった。
    18年の前中計のスタート時に経営企画室内にINCの前身であるマーケティンググループが正式に発足。そのリーダーとして中野さんは米国から呼び戻された。同グループは22年スタートの現行中計でコーポレート直轄のINCとして独立し、各事業部と研究開発本部と並ぶフラットな組織として協業する現在の体制を整えた。

  • 三菱ガス化学・・・蘭MXDA設備建設工事を中断
  • エンジニアリング協会・・・エンジ受注高28兆円超 前期2ケタ増 3期連続最高更新
  • 日本ゼオン・・・細胞分離特許を取得 、米新興から
  • 横河電機・・・月面探査車制御機器 トヨタと研究開発へ
  • 出光興産・・・TOB 富士石油を子会社化
  • 帝人・・・フォーミュラE参戦 英チーム支援を継続

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