
石油化学新聞 5449号(2025.9.01)
THE PETROCHEMICAL PRESS
- BASF・・・日本で化学品事業拡大 アクリル酸ブチルなど 中国から供給
独BASFは、日本での化学品事業拡大を加速させる。中国南部、広東省湛江市での新しいフェアブント(統合生産拠点)が今年順次立ち上がることに伴い、生産能力が増えるアクリル酸ブチルなど化学品を日本市場にも売り込む。
湛江のフェアブントはBASFが単独で運営し、総投資額は約100億ユーロと同社にとって過去最大。ドイツのルートヴィッヒスハーフェン、ベルギーのアントワープに次ぐ世界第3位の規模で、7カ所目のフェアブントとなる。19年から建設に着手。
- クラレ・・・LCPフィルム、センサー周辺向け展開 新規用途開拓を加速
- ADEKA・城詰秀尊社長・・・PP向け透明化剤新製品「拡販に最注力」
成長戦略が新ステージに 旭有機材 中野賀津也社長に聞く
収益力 半導体市場成長で向上
35年メド 営業益400億円目標
旭有機材が成長戦略の新たなステージに入った。管材システム事業や樹脂事業で高付加価値化を追求するなか、半導体市場の拡大を追い風に収益力が大きく向上。次期中期経営計画(26~30年度)では、エクイティストーリー(投資家への成長戦略)に沿って延岡製造所のリビルドや各事業への積極投資を進め、将来の事業機会を確実に捉えていく。中野賀津也社長に戦略を聞いた。
◇ ◇
―現在の事業環境について。
当社を取り巻く事業環境は、全体的に調整局面にある。
- 日本化薬・・・HUD遮光板、採用車種が拡大 今期15%増見込む
- 東亞合成・・・半導体製造用薬剤 業容拡大に拍車
- 豊田中央研究所とトヨタ・・・酵母菌でバイオエタノール生産
THE PETROCHEMICAL PRESS
- JSP・・・UV印刷引き立つ新製品 低反射MS樹脂押出板
低反射フィルムを組み合わせたMS樹脂シート「アクリエース」
JSPはUV印刷に最適なメタクリルスチレン(MS)樹脂押出板(シート)「アクリエースUVシリーズ」に、三菱ケミカルのモスアイ型反射防止フィルム「モスマイト」を貼り合わせた低反射タイプを開発した。光透過率99%を実現し、グラフィックを鮮やかに表現できるのが特徴で4月から販売を開始した。展示会などを通じてサインボードやノベルティー向けに顧客開拓を進める。
- ダイセル・・・半導体後工程に注力 脂環式エポキシ 封止材や接着用へ
- アズビル・・・商品力強化し成長へ 30年度長期目標を上方修正
- 旭化成・・・商社にライセンス 乳牛の乳房炎原因菌検査キット
- 大倉工業・・・細胞培養バッグ 30年10億円目標に 専用ラインを計画
- UBEマシナリー・・・ダイカストマシン、超大型機を受注 ギガキャスト用
UBEの完全子会社で機械事業の中核会社であるUBEマシナリーは、自動車の車体構造部品をアルミニウム合金で一体成形するダイカスト技術(ギガキャスト)に対応した型締力4500㌧の大型ダイカストマシン「UH4500」=写真=を山田製作所(群馬県伊勢崎市)から受注した。 同マシンは5月に上市した2枚プラテン機(UHシリーズ)のギガキャスト用超大型ダカストマシン。26年度中に山田製作所・伊勢崎事業部への納入、据え付け、引き渡しを目指す。UBEマシナリーはギガキャスト用超大型ダイカストマシンとして同7300、同9000とUB6500iV2も含めた4機種を揃える。UH4500の受注は今回が初めて。
- ULTEC(ウルテック)・・・名大とベンチャー UV―CLDなど
- 三井化学と山九・・・バイオ尿素水をローリーで運用
- 積水化学工業と五洋建設・・・CO2吸収表面被覆シート開発
- エフピコ・・・京都のスーパーとリサイクルを強化
- 積水化成品工業とキンコース・・・生分解性発泡体の循環スキーム構築
- ハリマ化成・・・従来比2倍の耐熱粘着付与剤を開発
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 中国産プラ、輸出超過 14品目 5ヵ月連続
- 韓国エチレン生産能力、年内に3割削減
- 四日市コンビナート発展へ12社協定締結
- 旭化成・・・テラヘルツ波分光でPE分子量を推定
- 化学グランプリ2025・・・下尾さんら5人大賞
- 石油化学工業協会・・・7月の石化製品生産実績 7月の汎用4樹脂の出荷実績
- 財務省貿易統計・・・2025年6月石化品輸出実績 2025年6月石化品輸入実績
- 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・6月のOPP・CPP出荷実績
- 日本ソーダ工業会・・・2025年6月のカセイソーダ出荷内訳
- 日本プラスチック板工業会・・・6月のポリカーボネート板・波板生産出荷実績、硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、硬質塩化ビニル波板生産出荷実績
- カーボンブラック協会・・・6月のカーボンブラック実績
- 日本化学繊維協会・・・6月の合成繊維生産・在庫量
- 化学製品値上げ
・クラレ・・・ポリアミド(PA)9T押出用全銘柄を9月1日出荷分から1㌔㌘200円(海外向けは同1・5㌦)値上げする。
・UBE・・・ポリアミド(PA)樹脂ベースのコンポジット製品を10月1日出荷分から値上げする。上げ幅はPA6が1㌔㌘150円、PA66が200円、PA12が400円。
THE PETROCHEMICAL PRESS
- ダイセル・・・機能フィルム、内製化機に成長加速 自社材料も積極活用
- 日本化薬・・・高周波基板向け新樹脂 3品目で採用促進
- 出光興産・・・進化するR&D 統合研究所 千葉に27年度末完成
社内外共創促進 事業創出を加速
新設する研究所は事業横断型のR&Dを推進する(完成イメージ)
出光興産は日本を代表する石油元売り会社にして、さまざまな材料開発を通じ幅広い産業の進化に貢献してきた。コーポレート研究部門として中長期の研究開発を推進する次世代技術研究所は有機・無機触媒やポリマー合成、複合化、成型加工などのコア技術を駆使して世界を驚かせる新製品、新技術を開発してきた。世界最高レベルの青色発光技術に基づく有機ELディスプレイ材料を開発したのも同研究所。蓄電池の概念を大きく変えると期待される全固体電池用の硫化物系固体電解質や、大画面・低消費電力型ディスプレイ向けの多結晶酸化物半導体材料なども同研究所発の先進技術である。
同社は新たな統合研究所を千葉事業所内に建設することを決定した。完工は27年度末を予定している。複数の研究拠点や技術、ノウハウを集結し事業横断型の研究開発を推進する。
- 積水化学工業・・・e―SAF製造技術確立へ米社とMOU
- 旭化成・・・感光性絶縁材料半導体向けを富士地区に増設
- 三井化学・・・システム基盤稼働 DXで経営判断高度化
- 大倉工業・・・ベトナム拠点 来春に始動延期
- DICグラフィクッス・・・HACCP準拠コート剤設備稼働
- 三井化学と日鉄ソリューションズ・・・供給網最適化へ協業
- 京葉モノマー・・・停止中のVCM 12月メド再稼働
- 三井化学・・・アフリカで包括連携可能性検討へMOU ダンゴテ・AAICと