(2004/6/28 プロパン・ブタンニュース)
(はたの・もとこ=シナネン経営企画部広報室 社内報『えんゆう』編集長) |
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![]() リサイクルに対するジレンマ ここ1年半、我が家の押し入れにしまいこんだまま行き場のない、大量のヨーグルト容器がある。リサイクルの難しさを感じている。 3年前に1年ほど、私はヨーグルトが健康や美容にいいと聞いて、毎日、500cも食べていた。牛乳パックと同じようにしっかりした容器で、そのまま捨ててしまうのも忍びなく、ためてリサイクルにだそうと思っていた。 食べた後に容器をきれいに洗って乾かし、だんだんと積みあがっていく容器の山を見るとうれしかった。ささやかなものだが、自分ができることで、しっかり取り組んだはじめてのリサイクルだと思うと、ちょっと誇らしかった。1年ほど経つと、デパートの大きな紙袋にいっぱいになった。 そこで、近くのスーパーのリサイクル容器入れに持っていった。すると「牛乳パック以外は入れないでください」と貼り紙がしてあった。最近は、国も地域自治体もごみ対策を徐々に進めているので、ヨーグルト容器もリサイクルされているものと信じ込んでいた。甘かった。 ここで一般ごみとして出してしまってはくやしいと思い、半ば意地となって他の店数カ所をまわり、引き取ってくれるところを探してみた。しかしどこにもなかった。やむなく容器を再び家に持ち帰った。翌年には引越したが、まだこだわりがあり、わざわざ新居にヨーグルト容器を持っていった。いまでも我が家の押し入れで静かに眠っている。 いままで何度もどうしたものかと考えたあげく、狭い家の貴重な収納スペースをムダにするか、それとも資源をムダにするかという選択に迫られた。先週、会社でこの捨てられないヨーグルト容器の話を同僚にしてみた。ある大手デパートでは、たいていの容器が回収されるように分別箱が置いてあることを教えてくれた。やっと引き取り先が見つかりそうだ。でもそのデパートに行くのに1時間もかかる。もうしばらく、リサイクルに対するジレンマと格闘することになりそうだ。 |