(2004/5/31プロパン・ブタンニュース)

青木有希子
(あおき・ゆきこ=岩谷産業広報・社会関連部)

水も選ぶ時代

 最近、出社すると一番に必ずすることがある。それは当社で取り扱いが始まったミネラルウォーター「富士の湧水」をまず一杯飲むことである。少し前までは、海外に行ったとき以外はミネラルウォーターを購入し飲むことはあまりなかったが、最近ではこの一杯を飲まないと一日が始まらない。
 人間の体重に対する水分の割合は成人で五〇〜六〇%を占め、赤ちゃんでは八〇%にも及ぶといわれている。また人間が生命を保っていくためには、平常生活では一日に約二・五gの水を飲料と食事から体内に摂ることが必要とされているらしい。
 毎日の暮らしの中で欠かすことのできない水、生命の源だからこそ、おいしく安全な水を飲みたいという人は多いのではないだろうか。ミネラルウォーターの需要も年々増加し、その市場規模は一千億円以上といわれている。ひと昔前までは、水を購入するということは、私を含め日本ではあまり考えられなかったこと。しかし、身近に購入できるようになり、私たちの生活にすっかり定着した。女性においては美容や健康のために利用している人も多いのも事実だ。
 当社が今年「富士の湧水」の宅配事業に参入するにあたり、社内報で特集を組んだ。社員を対象に行った「水に関するアンケート」においても、ミネラルウォーターを購入している社員が約七〇%を占めた。
 そのきっかけも、おいしい水を飲みたいからという回答が約半数いるという結果が出ており、その関心の高さが伺える。
 ひと言でミネラルウォーターといっても、「ナチュラルウォーター」「ナチュラルミネラルウォーター」「ミネラルウォーター」「ボトルドウォーター」の四つの品名に分類され、ミネラル成分のバランスにより、おいしさが決まるという。
 いろいろな“水”が市場に出回るなかで、自分にあった、また目的にあった“水”を選ぶ時代がやってきたのかもしれない。