2005(H17)年12月12日(月曜)
   第2655号
総 合 面
首 都 圏 版
  • 静岡県協、少子高齢化社会への対応を構造改善セミナーで提示
プロパン・ブタンニュースがお届けする連載読み物 
<業界50年・再生>今こそ立ち上がろう

*LNG列島構想と大口供給規制の緩和
*ガス事業法改正反対にLPガス業界総決起
*10月5日東京、全国業者大会で最高潮
*簡易ガス業界、LNG団地実現に期待
地 方 版
住 設 供 給 機 器 / 新 技 術
  • リコーエレメックス、集中監視機能フルに発揮の新型液晶S型メーター発売
  • 萩尾高圧容器(新居浜市)がLPガス燃料電池用脱硫器の実証試験スタート
  • バルク貯槽生産累計が10月で15万基突破
G H P と コ ・ ジ ェ ネ 版 GHP出荷実績
17年第2四半期
第11回GHP販売事例論文コンテスト結果発表
先 週 の 日 刊 プ ロ パ ン ・ ブ タ ン 情 報>
以下の見出しは日刊プロパン・ブタン情報からのものです
日刊プロパン・ブタン情報についてはこちらから
  • 12月5日(月)
    * 大規模地震想定、日団協が災害対策マニュアルを正式策定
    * 家庭用燃料電池を知ってますか4%、使いたいですか70%(新日石、既婚女性調査)
  • 12月6日(火)
    * GHPコンソーシアム、新理事長に横内稔氏 環境性能・省エネ発揮の普及に全力
    * オール電化は安全・エコロジカル・経済的? 若林氏が電化の実態と問題点を検証
  • 12月7日(水)
    * 日連理事会、電力や都市ガスの不当行為で意見交換
    * 東海地区の各社が灯油高でガスファンヒーターに注力 
  • 12月8日(木)
    * 20〜30代男性は「食生活の満足感低い」(大阪ガスの生活意識調査)
    * バルク生産実績が累計で15万基突破
  • 12月9日(金)
    《データ・ファイル12月号》
    市況編
    ◇LPガス価格の推移(FOB・CIF価格等)
    ◇全国主要都市のLPガス10?小売価格推移
    ◇17年10月末現在のエルピーガス市況調査
    ◇小売店へのLPガス卸売価格と分布状況
    需給編・需要編
    ◇LPガス需給実勢の推移
    ◇17年9月、10月需給実勢
    供給機器編・その他
    ◇17年度LPガス供給機器生産実績
    ◇17年10月度溶接容器生産本数
    ◇17年LPガスバルク貯槽生産推移
    ◇17年度マイコンメーター生産実績
    ◇17年度LPガス用警報器検定・検査合格数
    ※新設住宅着工戸数の推移
    消費機器編
    ◇17年10月度の主なガス機器検定検査
    ◇クッキングヒーターの国内出荷台数
    ◇家庭用ヒートポンプ給湯器(エコキュート)の国内出荷台数
    競合エネ編・その他
    ◇17年10月度の全国都市ガス販売量
    ※17年8月末現在全国LPG自動車台数
    《業界日誌》
  ご希望の方に見本紙をお送り致します。
    プロパン・ブタンニュースは創業以来LPG業界とともに歩んでまいりました。
    2004年春に石油化学新聞社創業50周年を迎えました。
    創業時の基本理念に立ち戻るとともに新しい挑戦を続けて行きます。
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2005(H17)年
12月12日(月曜)
第2655号

PBN2005-12-12-01

東北市場
36年ぶり都市ガス許可申請
仙南ガス19年4月事業開始

 仙台プロパン(本社・宮城県多賀城市、片平和彦社長)の関係会社、仙南ガス(本社・宮城県柴田町、同社長)は名取市の一部で都市ガス事業を行いたいとして5日、東北経済産業局に事業許可申請をした。東北での都市ガス事業許可申請は昭和44年の黒石ガス以来36年ぶり。全国でも埼玉県庄和町(現春日部市)で平成13年9月に事業を開始した庄和都市ガス以来となる。


PBN2005-12-12-02

電力・都市ガス
不当行為、一部是正の方向
日連罰則規定の検討も

 日本LPガス連合会(須國廣会長)は11月29日、東京・新橋の共栄火災海上保険会議室で「平成17年の第4回理事会」を開き、「電力や都市ガスの不当行為」などを中心に審議した。
 都市ガスと電力事業の自由化範囲の拡大などで、両事業者などによるLPガス設備の無断撤去(不当行為)が各地区で発生しているため、これまで日連は関係方面に対し是正方の陳情を行ってきている。その結果、「適正な電力取引についての指針」(16年4月)に反映されるなど、不当な行為の是正に向けた一定の方向性が示された。
 しかし、その後も依然として不当な行為が発生しており、現在経済部会などを中心に是正方を検討している段階。また、理事会ではガス事業法、電気事業法には工作物をみだりに撤去した場合の罰則規程があり、LPガス法もそれらと同様の罰則規程を設けることについて検討する方向性を確認した。
 一般家庭での無断撤去では、事故にいたらないまでも、LPガスにおける保安上適切でない状態や撤去費用にかかわるトラブル事例が報告されている。こうしたLPガスの保安の確保や契約トラブル防止の観点から、近日中にも行政当局が電事連や電気工事組合などに注意を喚起するため文書で「適正な取引と保安の確保」を要請することになっている。



PBN2005-12-12-03

温水提案を積極応援
パロマ東北支店実演研修会開く

 パロマ東北支店(鈴木正智支店長)は6日、仙台市のメルパルク仙台で販売店と設備工事業者を集めた勉強会を開催。冒頭にあいさつで鈴木支店長は「要請があれば当社で工事を請け負う」とし、「温水を使う快適生活を消費者に提案できる店づくり」を積極的に応援するとしている。また、同支店長は「今年、『ガスで快適体感フェア』を東北の18会場で実施し、来場者数は約3,000組、売り上げは1組当たり平均2万円になった」と説明、「今年の東北での売り上げは2ケタ台の伸び」と好調ぶりを強調した。


PBN2005-12-12-04

環境新時代に挑戦
GHP三兄弟と高効率ガス機器
コンソーシアム 第19回総会開く

 GHPコンソーシアムは2日、東京・中央区の鉄鋼会館で開いた平成18年度(第19回)通常総会で18年度(17年10月〜18年9月)の事業計画を決めた。役員改選期にあたり、横内稔・東京ガスエネルギー社長が新理事長に就任した。新体制のもと、環境性能・省エネ発揮のトップランナー・GHP三兄弟(GHP・マイクロコージェネ・エコウィル)の一層の普及促進、技術の振興・共有、情報の収集・発信、調査研究などに積極的に取り組んでいく。


PBN2005-12-12-05

理事長(東京ガスエネルギー社長) 横内 稔氏
ガス事業
さらなる飛躍発展へ
環境、エネ政策にも寄与

 今年度総会は役員改選機にあたり、会員各位のご推挙で前理事長の山田清實・伊藤忠エネクス社長からバトンタッチを受けて9代目の理事長に就任した。大役であり、いささか緊張している。あらためて平素のご支援、ご協力に感謝する。
 本会の設立は昭和62年12月で、19年余の活動を積み上げてきた。設立当初、GHPは商品化仕様のモニター機段階であったが、販売事業者やメーカーの皆様のご尽力、行政のご支援もあって、GHPは大きな勢いを持って拡大を続けてきた。19年余りの累計普及台数は今年9月末で、LPガス・都市ガスの両仕様を合わせて約61万台、680万馬力を達成した。電源換算では、約580万`hと原発100`hクラス5・8基分に相当するなど大きく成長してきた。ここ2年、成長率は若干鈍っているが、LPガス仕様機は年間65万dのLPガス空調需要を生み出している。
 ガス空調全体で見ると、吸収式、コージェネレーションシステムなどを含めて1,500万`hになると見られ、空調市場全体が6,000万`hであるとすると約25%を占めることになる。こうして考えると皆様のご尽力で現在たいへんな位置づけになっている。特にGHPは中小規模物件を中心に普及してきたがその重大な役割はこれまでと変わらない。
 これらの成果をベースに本会の18年度の事業・活動計画では環境性能・省エネ発揮のトップランナーであるGHP・マイクロコージェネ・エコウィルを主軸とする「GHP三兄弟」の一層の普及促進に全力で対応するとともに、需要家やユーザーのニーズに応えたサービス体制、新技術開発の振興・共有、情報の収集・発信など広く社会にPRしていくことを決議した。
 あらためて考えると「GHP三兄弟」の普及促進事業を通じて、環境保全や国のエネルギー政策に大きく寄与できる重要な立場・役割にあると言える。最適なエネルギー社会の実現に向けて努力すると同時に、オール電化と闘うLPガス業界の勝ちパターンづくりやガスビジネスの一層の飛躍発展につなげていきたいと念じている。
 本会は来年の12月に創立20周年を迎える。これを機に力を合わせてまい進し、大きな成果をあげたい。



PBN2005-12-12-06

GHP、メンテ業務を生かし
リプレース提案で成果
三恵即日対応がモットー

 GHP市場拡大に向け、メーカーのサービス指定店の販売活動が成果を表し始めた。修理や定期点検で培った信頼が強力な武器だ。エンジニアリング力を駆使した現場提案が、成約を勝ち取るケースも多いという。出荷台数を増やすEHPは、その7割をリニューアル市場で賄っている。一方、GHPはいまなお新築市場が中心で、リニューアル市場での販売成果は、全体の4割に遠く及ばないとされる。メンテナンス契約をしている利点を生かし、サービス店の力も借りて買い替え需要を刺激することは、ガス業界全体の緊急課題である。そこでサンヨーGHPと吸収式のサービスで実績のある三恵(福岡市)、ヤンマーヒーポン会で活躍する、テクノエスエス(栃木県岩舟町)に話を聞いた。


PBN2005-12-12-07

リキッドガス京都
IT駆使し顧客満足図る
独自システム「CRMサークル」 本格スタート

 リキッドガス京都(本社・京都府宇治市、岩崎保孝社長)は顧客満足向上を目的として七月に顧客関係強化情報システム「CRMサークル」を導入、10月から本格稼働している。CRMはカスタマー・リレーションシップ・マネジメントの略称で、直訳すれば顧客関係の管理である。従来担当者が個別・経験的に管理していた顧客情報や顧客との関係を体系化して、見える形で共有化するもの。販売・保安・料金・配送などの業務品質向上を目指す。


PBN2005-12-12-08

あきんどネット
大切にしたい「心の宣伝」
イシナオ(滋賀県能登川町、石井直和社長)

 イシナオ(滋賀県能登川町、石井直和社長)を訪ねたのは3日、えびす講の祭の日だった。商店街が売り出しで賑わう中、同社も店の前にガラストップこんろを並べ機器販売に励んだ。えびす講の売り出しは毎年の恒例行事として認知され、顧客の約2割が訪れる。
 同社の歴史は半世紀前、薪炭から始まった。石井直典会長は「衣食住の食が何とかなる時代になり、これからは住が商売になる。家ができれば必ず燃料が必要になるはず」と考えた。燃料の変遷とともに昭和34年からLPガスの扱いを開始した。ガス機器を扱い始めた同じ頃、家電製品も販売するようになった。テレビも洗濯機も普及していない時代。これからの住環境に家電は必須と考え、ナショナルとの取り引きを始めた。
 電気の知識や技術を得るため講習に励む一方、保安高度化に対応するガスの勉強も欠かさなかった。さらに「電気だけではいかん、これからは改造(リフォーム)ができなければ」と設計や住宅設備を勉強し、配管など各種工事の免許や許可を得た。昭和50年にJR能登川駅近く、現在の場所に店を開く。リフォーム事業とともに大工や職人との提携も広がり、最近では同社が元請けになることが多くなった。
 昨年は50周年を機に法人化し、石井直商店からイシナオ株式会社に改めた。また保安優良LPガス販売事業者として、原子力安全・保安院長表彰を受賞している。
 薪炭からLPガス、さらに家電、リフォームと、将来を考え10年間隔で変化してきた同社でも、最近の時代の流れは速すぎて予測しきれないという。その1つがオール電化の大波である。家電を売る同社にとっても電化攻勢は頭が痛い問題だ。集中配管の団地を中心に電化営業のセールスが回っている。
 手をこまねいてはいられないと、今回の売り出しではエコキュートやIHを展示した。電化のニーズを持つ顧客から相談を受けるためである。電化の話があれば、まずはガスの良さをアピールする。「味重視なら絶対ガス。でも若い方にはそれでもIHという人がいる」。どうしても望まれれば自社からIHを売るというスタンスである。
 同社の展示会は遠隔地の顧客も多い。それは一人ひとりの顧客とのつながりを大事にしてきたからだ。石井会長は自信を持って話す。「湯沸器が点火しないと電話してくるお客さんがいる。電池交換の仕方が分からんと言う。そんな時はお宅まで電池を持って行く。電池代では手間賃にもならんが、これがお客さんとの信頼になる。心がつながるって言うんかねえ、こういう方は近くにスーパーがあっても、うちで買っていただける」
 展示会の宣伝も新聞折り込みをやめた。「値段の広告をすれば量販店が勝つに決まっている。われわれは心の宣伝が大切。そのためには1件1件回って手配りしないと」。先行き不透明な時代、顧客との信頼関係こそかけがえのない財産である。



PBN2005-12-12-09

中国路
☆少年サッカーフェスティバルでガス乾燥機が大活躍
 鳥取県LPガス協会青年委員会(種子晋司委員長)は10月末に境港市で開幕した「第28回境港ジュニアサッカーフェスティバル」の会場に4台のガス乾燥機を持ち込み泥んこになった少年たちのユニホームをその場で洗濯、乾燥し、父兄や少年たちから感謝された。
 最も同青年委員会がこの洗濯サービスボランティアを実施して今年で5回目となり、恒例のサービス行事となっているが、それでも父兄の間ではこの洗濯サービスが「その場で素早く洗濯サービスが受けられいつもきれいなユニホームで試合に臨めるし、帰宅もできる」と話題になっているとか。
 このサッカーフェスティバルには30チーム(1チーム20人)が参加し、2日間で4コートを使って50試合が行われた。土地柄、冬の訪れが早い境港では初日、みぞれ交じりの天候で全員のユニホームが泥んこ状態になり、1日で600人分のユニホームを洗濯乾燥を引き受けた洗濯機とガス乾燥機は文字通りフル稼働した。
 また、同時に地元の婦人会の代表らがLPガスで調理した豚汁サービス約1,000食分を用意し、子供たちから肌寒い天候のなかで「体が温まる」と感謝されたという。



PBN2005-12-12-10

活火山
ガスグリルの使い様

 ○…先日取材で玄界島(福岡市西区)を訪れた際、島の方々に特産の刺身や焼き魚、鯨の皮を混ぜ込んだ「鯨めし」をご馳走になった。同席した簑原商店の簑原忠徳社長によると、昔から玄界島では赤飯ではなくこの「鯨めし」が祝いの席の定番だとか。焼き魚はガスこんろのグリルで焼き上げられたカマス。玄界島ではグリルで魚を焼くことが非常に多く、島の人はグリルの耐久性を重視していると聞いた。
 かたや沖縄はどうか。「沖縄の産業まつり」のガスエネルギーブースでパロマ沖縄営業所の北原栄次所長から沖縄特有の食文化を教わった。沖縄はゴーヤチャンプルを筆頭に炒め物が好まれ、炒める時にフライパンから飛び出した食材が入り込まないようこんろ天板の通気口をアルミホイルで塞いでしまう家庭があるという。グリルの使用に支障があることをアドバイスすると「グリルは使わないから」と言われるらしい。
 食文化は地域ごとに大きく異なる。ここにガスこんろ売り込みのヒントが隠されている。例えばグリル活用法1つとってみても前出の玄界島と沖縄では違った提案が必要になるだろう。LPガス販売店の顧客密着の強みを生かし、地域特有の食文化にマッチしたアプローチ手法を確立したい。