2005(H17)年
2月28日(月曜)
第2615号
PBN2005-02-28-01
電熱併給を採用
店舗兼住宅4世帯(山梨県甲府市)

LPG熱源に集団供給
ミツウロコ低圧受電で初の快挙

 ミツウロコ(本社・東京、田島直社長)は、山梨県甲府市住吉の店舗兼住宅四世帯にLPガスを熱源とした電熱併給システムを竣工し19、20日の2日間、家主や設計事務所を対象とした現場説明会を開催した。4世帯とも商用電力と系統連系されており、コージェネによる電気と熱の“集団供給”の実現は、低圧受電ではわが国初の快挙となった。最適物件を探し当て、持てる技術を結集した全社一丸の努力が、電気事業の公益特権に風穴を開けた。年間売り上げ予想は、4世帯合計で約120万円。コージェネは電主熱従で運転する。補助ボイラーの稼働率を抑えた効率的な設備運用が、収支バランスを向上させるポイントになる。当面、月間1・3〜1・5dのLPガス消費を見込み、現場で省エネ運転のノウハウを構築していくという。

PBN2005-02-28-02
広島ガスの筆頭株主に
岩谷産業11・5%取得

 岩谷産業(本社・東京、大阪、牧野明次社長、資本金200億円)は23日、東証2部上場会社で地方大手都市ガス会社の広島ガス(本社・広島市、深山英樹社長、資本金32億9,100万円)の普通株式総数(6,200万株)の11・5%(715万株)を取得し、広島ガスの筆頭株主になった、と発表した。
 同社は株式取得の主目的について、「中国地方においてLPガスを含め60万戸強の需要家を有する広島ガスとの資本関係を強化することで、同社のプロパン事業を専門とする関係会社群とも連携し、より強固な事業基盤を構築すること」としている。

PBN2005-02-28-03
日サLPG対話
新たな半世紀へ
50年の歴史確認もCP論議は平行線

 LPガス振興センター主催の「LPガス国際セミナー2005」が24、25日の2日間、東京・新橋の第一ホテル東京で開かれた。通算10回目となるセミナーには産ガス国を代表してサウジアラムコ(サウジアラビア国営石油会社)が出席し、初日夕方には韓国や中国などの消費国と主催国の日本の代表者らによって、特に昨年11月に最高値(トンあたりプロパン463ドル、ブタン473ドル)をつけるなど、浮気な展開を見せるCP(LPガスFOB価格)を巡って産消対話を繰り広げた。

PBN2005-02-28-04
ポストCP
「LNG価格連動方式」を
輸入協議会産ガス国に提言

 日本LPガス協会・LPガス輸入協議会の中野猛代表幹事は「LPガス国際セミナー2005」の初日午後のプレゼンテーションで、ポストCPとなる「LNG価格連動方式」の採用を産ガス国へ提言するスピーチを行った。
 中野氏はまず、日本市場が競争的市場となり、LPガスが苦戦を余儀なくされている現状と日本の業界がコージェネ住宅の普及を目指すなど新たな利用技術開発に熱心に取り組んでいる、と語った。その上で中野氏は競合エネルギーとの競争力を比較した場合、「LPガス価格は原油、LNGに比べ独歩高で推移し、価格競争力の弱化を招き、需要減の脅威にさらされ始めている」と訴えた。

PBN2005-02-28-05
八戸液化ガス
カルチャー教室事業に参入
企業価値向上へ、独自講座も

 大黒社長は「カルチャー教室で充実した時間を過ごし、生活を楽しむ余裕が出てくると、スローフード、スローライフの生活指向になり、家で料理したり家で過ごす時間が増える。“風が吹けば桶屋が儲かる”ではないが、家庭用燃料の需要拡大にもつながるのではないか」としている。

PBN2005-02-28-06
オートガススタンドで協業
4月から豊通エネとエネクスHL中部
月600トン充填LPG車普及に力

 豊通エネルギー(本社・名古屋市、武田英裕社長)と伊藤忠エネクスホームライフ中部(本社・同、宮木登社長)は4月から、オートガススタンドの協業を開始する。原料高騰とタクシー需要低迷を見越したもので、3月31日付で豊通エネの名古屋オートステーション(中区千代田)を閉鎖し、伊藤忠エネクスHL中部の福江オートガススタンド(昭和区福江)に統合、翌月から共同充填をスタートする。オートガススタンドの共同運営は全国的にみても初のケースとみられる。

PBN2005-02-28-07
最大の目玉は展望風呂「宮の湯」
中部国際空港

 中部国際空港(常滑市)が2月17日に開港したのに合わせ、旅客ターミナルビル4階の商業施設「スカイタウン」のくつろぎ処内に展望風呂「宮の湯」がオープンした。同空港がヤマサ總業(本社・名古屋市、鈴木一輔社長)に業務を委託したもの。
 宮の湯は、国内の空港で初めての展望風呂。ゆったりとお湯につかりながら離着陸する飛行機を眺めることができる。施設内の最大の目玉として、連日、利用客やマスメディアから注目を浴びている。
 オープン初日には、開場前から長蛇の列ができ、最大で1時間30分待ちとなった。くつろぎ処は年中無休で営業時間は午前8時から午後8時。入浴料は税込みで大人900円、子供500円。

PBN2005-02-28-08
エコウィル+太陽光
建売住宅46戸に採用
神戸
工務店が企画・設計・建設
「エコ・ダブル」発売
CO2削減量は“甲子園”に匹敵

 京都議定書が16日に発効したのを受け「STOP!地球温暖化」として全46戸にエコウィル、太陽光発電(2kw)を採用した建売住宅「ファミリー・タウン上池田」(神戸市長田区上池田3−9)が25日から売り出された。ガス発電(エコウィル・大阪ガス)+太陽光発電(エコロニー・クボタ)=「エコ・ダブル」として地球環境に優しい住宅を企画、設計、建設をしたのは、舩瀬和久工務店(本社・神戸市東灘区、舩瀬和久社長)。建売住宅として兵庫県内で売り出されるのは初めての試みで、将来のニーズを先取りした住宅として注目されている。

PBN2005-02-28-09
巨大グループ誕生
広島ガスと岩谷産業 地元業界に衝撃走る

 岩谷産業が広島ガスの筆頭株主になったニュースは23日、地元マスコミなどでも採り上げられ中国地区の都市ガス、LPガス事業者の間では「全く寝耳に水」の話として大きな衝撃が走った。
 岩谷産業では、今後、広島ガスグループと水素エネルギーも含めた新エネルギーの開発などに向けて提携関係を強化したいとしている。
 広島ガスは関係者との対応に追われ、「今後、両社の首脳が会談して詳細を検討して行く」とのコメントを明らかにした。
 また、地元の両系列の販売店首脳は「寝耳に水の話でただ、驚いている。われわれがどうこう言える問題ではないが、政策的に大きく変化するとも思えない。対電化対策のうえでローコストに向けて邁進するだけ」(広島ガスプロパン販売店首脳)、岩谷グループの販売店首脳も「時代のひとつの流れであり、今後、両グループ一体になって対電化対策に手を携えて行けばよいのではないか」と冷静に受け止めている。

PBN2005-02-28-10
鹿児島県協
“オールガス化”提案
姶良町で「感謝祭」 最新機器が勢揃い

 鹿児島県LPガス協会(秋元耕一郎会長)は20日、「ウェルサンピア鹿児島あいら」(姶良町)で「LPガスお客さま感謝祭」を開いた。このイベントは毎年地区を変更して開いており、今年で6回目。ガラストップこんろ、温水式床暖房、浴室暖房乾燥機、ミスト浴、「エコウィル」などの最新ガス機器を揃え、オールガス化住宅をコンセプトに住設機器とのトータル提案を行った。今回も地域の特色を出したイベントも多数揃え、来場者に感謝の気持ちを伝えるとともにLPガスの快適性や安全性を強くアピールした。特設テントが一時満員状態になるなど大勢の人が詰め掛け、来場者数は目標を大きく上回る2,500人に達した。

PBN2005-02-28-11
戦略機器でガス化促進を
16年度賠償責任保険、単位消費量290`
消費者数埼玉157万戸台でトップ

 全国LPガス保安共済事業団は、LPガス業者賠償責任保険の平成16年度定期契約の付保状況をまとめた。その結果、家庭業務用の付保数量770万7,744t、消費者戸数2,655万9,511戸で、平均は消費者戸数886戸、年間の単位消費量290`cであった。平成元年度比では消費者戸数で280戸、単位消費量は27kgアップした。販売拠点の大型化が顕著であったが単位消費量はガス化促進の掛け声ほどは目立って伸長しなかった。単位消費量はガス機器の機能性が向上しているため単純に比較はできないが、いま一段の提案営業が求められるといえる。都道府県別の消費者戸数は埼玉県が157万戸台で全国トップ。