2004(H16)年
11月29日(月曜)
第2603号

2004/11/29PBニュース01
LPガス業界
“秩序ある自由競争”へ
行動憲章見直し 「お客さま」呼称に統一

 日本LPガス団体協議会(会長・吉田清日本LPガス協会会長)は24日開催の理事会で、平成9年に策定した「LPガス産業行動憲章」の一部見直しと、消費者向けの「お客さまへのメッセージ」を決めた。行動憲章の見直しは、無秩序な競争で消費者に迷惑をかけることがないよう「自由な競争」を「秩序ある自由な競争」に改めた。また、「消費者」を「お客さま」に見直した。


2004/11/29PBニュース02
電気、都市ガス今なお供給支障
新潟県中越地震から1カ月

 新潟県中越地震(10月23日午後5時56分発生、最大震度7)から23日で1カ月が経過した。この間、ライフラインの復旧は相次ぐ強い余震の発生で大きく遅れ、経済産業省の22日午後2時現在の発表によると、電気の供給支障は地震直後28万戸だったが、22日正午現在1,650戸残っている(二市村)。また、都市ガスの供給支障は地震直後5万6,800戸だったが、22日午前9時現在で3,780戸となっている(6市町)。
 LPガスは地震発生後19日目にあたる11月10日に立ち入り禁止区域や避難世帯を除く全世帯の保安点検を完了し、翌12日に新潟県LPガス協会・全国LPガス卸売協会新潟県支部災害対策本部が「復旧完了」を発表した。


2004/11/29PBニュース03
「10月10日」はLPガスの日

 日本LPガス連合会は11日に開いた常任理事会で「毎年10月10日をLPガスの日とし、販売店の統一マークを制定する」ことにした=一部既報=。
 毎年10月が消費者保安月間であり、また、数年前まで毎月10日を消費者保安デーとしていたため、10月10日をLPガスの日としたもの。販売店の統一マークは、すでに使用している日連マーク(校章、日連旗等で使用)を活用するほか、車両マークもすでに、ピンク地に炎をキャラクター化した顔のデザインを使用している都道府県協会が多いことから適宜活用することにした。17年度より実施したい考え。引き続き経済部会や保安部会で検討していく。


2004/11/29PBニュース04
中越地震 あれから1カ月 台風23号
新 潟
有事への備えに教訓
LPガス業界周知や情報発信で

 震の発生直後から地元の販売事業者は素早く対応した。また、他県からの応援隊も多数駆けつけ、安全確認・早期復旧に日夜を問わず奔走した。幸いにもマイコンメーターが作動し、二次災害は起こらなかった。しかし、相次ぐ大規模な余震のため、慎重な活動を余儀なくされた。
 被害状況の把握は他のライフラインと比べると、大きく遅れをとったと言わざるを得ない。それは、交通アクセスが寸断され、被害の大きい地域への侵入ができないことに加え、各販売事業者、各系列店単位での復旧作業となり、行政や現地対策本部との連携プレーに乱れが生じたことに起因する。更に、被災地では多くの販売事業者が市町村を越境して顧客を持っており、行政単位での顧客管理をしていなかったことも大きく影響した。
 実態把握が難しいことは新たな問題を生む。被災状況がわからないから、行政、業界、報道への対応が遅れたり、報道資料が置き去りにされたりした。幸い業界には災害援助に積極的な関係者が多く、現地からの要請を待つことなく応援隊や物資援助など精力的に活動したが、情報収集には課題を残した。


2004/11/29PBニュース05
豊 岡
以前の姿取り戻す
「応援が力に」上杉・但馬米穀社長

 同地区の中心地で、円山川の堤防決壊で大規模な浸水被害を受けた豊岡市では、市街地の通りには泥の跡も見えず、ほとんどの商店が通常営業している。市役所の前の道路側には、「ボランティア、復興支援お礼」の立て看板が掲げられ、外見上はほぼ以前の姿を取り戻しているようだ。
 豊岡市内の事業者、但馬米穀の上杉昌彦社長は、「1カ月余りが経過して大体片付いてきた。当社では本店が浸水し、通常の状態に戻るのに10日間かかった。その後取り組んだ給湯器の点検・交換も順調に進み、集合住宅の1階部分で住民の居られないところなど一部を除いてほぼ終了した。兵庫県LPガス防災協会の救援隊に応援してもらったことも本当に力になった」と話す。

潜熱回収型給湯器と松井八洲部長

2004/11/29PBニュース06
桐生マルヰ
潜熱回収型25台販売夏場も消費量は10立方超に

主眼は灯油燃転
 同社は昨年11月頃から基本に戻って、高効率給湯器とガラストップこんろを2本柱に立てて付加価値の高い商品をアピールしている。夏場にはガス消費量が5立方b未満の消費者もいるが、付加価値の高い商品を売ることで夏場でも10立方bを超える消費者が増えている。また、床暖房や浴室暖房乾燥機の販売も視野に入れている。
 同社が消費者に説明する潜熱回収型給湯器のメリットとして@給湯器は水圧が強く、快適なシャワーを浴びることで可能A無料メンテナンスの8年間保証――を挙げている。そのため、設置工事時には水圧の確認は怠らない。また、消費者には補助金が出ることをアピールしている。


2004/11/29PBニュース07
真の快適生活追求するサンワ
「コージェネ元年」始動
本社設置の50キロワットコージェネ説明会 邑楽充填基地の事務所に設置したGECOとGHP

 サンワ(本社・前橋市、遠藤祐司社長)は今年、“コージェネ元年”として、6月に本社敷地内に50`hコージェネを設置するなどし、CO2排出量削減など環境問題に重点をおいた新電力販売事業を本格的に開始した。同社は14年に電化対策やガス増販などLPガス事業者が勝ち残っていくための課題を明確にし、販売店会のサンワ会(吉沢浅次郎会長)とともに「21世紀へのコンパス」(販売の強化と保安の充実を柱にしたグループ販売店のサポート体制)を指針に定めた。それを踏まえて、15年には販売力強化を目指し、電子メーターを視野に入れた需要促進型のガス料金選択方式“チョイス料金”を立ち上げた。そして、16年度の重点施策として@販売力の強化Aガスコージェネレーションシステムの推進を決めた。新規需要開拓や電化対策としてエコウィルやGHP、バルクを推進する戦略だ。また、根幹となるCS(顧客満足)向上を図るために、従来のフェイス・トゥ・フェイスに加え、消費者とのコミュニケーションを促進するIT新事業も立ち上げる。ここでは、エネルギー市場の自由化、それにともなうエネルギー間競争が激化する中で、「お客様にとって、本当に快適な暮らしとは何か」を突き詰め、サンワ会とともに新たなビジネス・フィールドを開拓していくサンワの姿をクローズアップする。

酒井見吾常務
2004/11/29PBニュース08
荘内日石
電気対策でテレビCM
ガラストップこんろを紹介

 荘内日石(本社・酒田市、酒井素行社長)は電気に対抗するためにはテレビCMも必要との思いから、ガラストップこんろを紹介する内容のテレビCMを10月から流している。映像を手作りするなど、費用を抑える工夫を凝らしての取り組みだ。「業界全体で協力してCMを流すようになるきっかけになれば」(酒井見吾常務)としている。

LPガス共同充填所
始動ボタンを押す児嶋社長

2004/11/29PBニュース09

50d2基
「エネセンター鳥取」竣工
系列超え3社がスクラム

 鳥取市の大手卸売り事業者である鳥取ガス産業(本社・鳥取市、児嶋祥悟社長)と日ノ丸産業(同、岡村毅一郎社長)、全農鳥取県本部(同、船越利道本部長)が系列を超えて共同出資した「エネルギーセンター鳥取」(同、児嶋祥悟社長)のLPガス共同充填所が完成した。竣工式と披露宴は19日、鳥取市五反田町の現地で開催され、3事業所の代表、鳥取県、鳥取市の行政側代表、建築・機器メーカー代表、グループ販売店主ら関係者多数が出席した。


2004/11/29PBニュース10
伊丹産業
「炊飯器セール」大成功
4カ月で8000台販売
ジャンピングセールも44億円

 3〜6月で実施したガス炊飯器販売セールでは、例年の販売実績5,600台を大幅に上回る8,004台(9月末現在)の販売を達成している。セール期間終了後も継続して販売数量を着実に伸ばした。
 また、今年で30回目を数えるイタミジャンピングセールでは、目標の43億円を3・4%上回る44億4,900万円の売り上げを達成した。
 同社はガス機器増販の販売促進策として3年前からガス機器展示会を各地で開催している。



2004/11/29PBニュース11
「スローライフ」テーマに地元FMに音楽番組
白浜ガス

 白浜ガス(本社・和歌山県白浜町、岩橋修社長)は9月から、紀南地域の地域FM局「ビーチステーション」に、音楽番組を提供している。土曜日の午前にスローライフをテーマにした曲を放送し、視聴者に同社の展示会のコンセプトでもある“炎のある暮らし”を連想させ、企業イメージの向上と需要開拓を目指す。
 番組名は音楽と食生活を印象づける「ミュージックレシピ」。土曜日の午前10時から30分間、静かな語り口調のDJが番組を進行する。DJが紹介する曲は、クラシック調で生の音色を楽しむものが多く、「上品で、気品があり、手作り感のある温かい番組」(岩橋社長)に仕上がっている。
 番組中はガスのPRを一切せず、DJが冒頭と終了時に社名を言うだけ。音楽を通じて視聴者に炎のある快適な生活を連想させている。放送は来年の3月までを予定している。
 自社ショールームは、流行に応じて雑貨を配置。今年はシステムキッチンなどに北欧雑貨を置いた。
 また、ガス機器の購買時点(POP)広告は、機器メーカーが用意した既製品ではなく、独自に作製している。
 今秋の展示会では、社員の手作り感が伝わり、人間味のあるスローライフ的な発想で、ガス機器をPRしている。


導入したバケット車

2004/11/29PBニュース12
LPG仕様
バケット車3台導入
J−COM福岡 低騒音、環境が決め手

 福岡ケーブルネットワーク(福岡市)とケーブルビジョン21(福岡市)で構成される「J−COMBroadband福岡」はこのほど配線工事用の車両にLPG仕様のバケット車(高所作業車)を3台導入し、11月初旬から運転を開始した。決め手となったのは他燃料と比べた場合の騒音の少なさや環境優位性で、インフラ面の充実も導入を後押しした。ディーゼル車との走行コストの比較しだいだが、現場ではLPG車の性能を高く評価する声が多い。