2004(H16)年
10月25日(月曜)
第2598号
01

保安院長表彰
甲賀協同ガス、細谷地など受賞
初のポイント制で保安を評価

 平成16年度LPガス消費者保安大会(主催=LPガス安全委員会、後援=経済産業省)で表彰式が行われる、平成16年度のLPガス消費者保安功績者(内定)が21日に発表された。特に今年度から、自主保安活動を積極的に推進している販売事業者の活動を▽保安確保の目標設定▽安全機器等の設置▽期限管理の実施―― などの評価項目ごとに客観的にポイント化し、「保安優良LPガス販売事業者」として表彰することが大きな特色となっている。この結果、原子力安全・保安院長表彰は共に94点の最高得点を獲得した甲賀協同ガス(滋賀県)と細谷地(岩手県)をはじめ、スミヤ(静岡県、92点)など11事業者が受賞する。また、今夏に発生した集中豪雨災害で積極的な対策と活動を行った新潟、福井両県LPガス協会が優良団体として院長表彰を受ける。

02

中東FOB価格460j台
欧米、アジアの買い活発

 中東産LPガススポット玉のFOB価格がトンあたり460j台に急騰している。本格的な需要期を迎え、中国勢の買いが活発になっていることと、原油価格がさらに高値をつけているため、LPガス市況は一段と強含みの展開となっている。これにより11月のサウジCP(コントラクトプライス=LPガスFOB価格)は10月よりさらに上昇し、プロパン・ブタンともに450j以上となる公算が極めて高くなった。

03

大型化顕著、11〜30馬力1・9%増
GHP04冷凍年度の出荷

 GHPコンソーシアム(山田清實理事長)は〇四冷凍年度のGHP出荷実績を明らかにした。台数ベースでは3万9,703台となり、03冷凍年度に比べてマイナス成長であったが、GHPの普及最前線自体に大きな変化はなく、全体的には前年並みに推移したといえる。11〜30馬力のビルマルタイプはLPガス、都市ガス仕様とも健闘し101・9%。また、馬力数(101・4%)、キロワット(101・5%)の伸びが顕著であったほか、LPガス仕様は伸び率では“西高東低”で推移したのも特徴であった。

04

輸入価格高
立方20〜30円転嫁
東北の主要各社11月以降計画

 LPガス輸入価格の高騰にともない一般家庭の小売料金を暫定的に値上げする動きが本格化してきた。11月検針分から従量料金1立方bあたり20〜30円を転嫁するところが多い。
 各社とも業務用消費者への転嫁交渉には早くから着手していたが、一般小売料金への転嫁は避けてきた。しかし、ピーク時のサウジCPが450j前後に達するとの観測が広がり、有力各社とも転嫁に向けて動き出した。
 10月検針分から転嫁した事業者もあるが11月検針分からという事業者が多い。11月は「とりあえず我慢」し、12月からの転嫁を検討したいという事業者もある。

05

世界LPGフォーラム参加
ベルリン大会

石油化学新聞社欧州ガスエネ事情調査団
自由化進む市場実態も研修

 石油化学新聞社/プロパン・ブタンニュースは「欧州ガスエネルギー事情調査団」(伊藤幸夫団長=ケーイージー執行役員茨城支社長=ら14人)を編成し、9月28日から10月7日にかけてドイツとチェコ、フランスを訪問。ベルリンで第17回世界LPガスフォーラムに参加したほか、プラハでチェコ最大のガス会社・プラハガスの経営状況を視察、パリでは小堀孝史・東京ガスパリ事務所副所長のレクチャー「EU市場統一後の欧州ガスエネルギー市場」を受け、欧州エネルギー市場の拡大と自由化の進展状況を体験的に研修した。(相原重雄記者)

06

有力業者小売価格を値上げ
11月以降に立方10〜30円期間限定措置

 10月のサウジCPが398j/dに達し、11月には400jのラインを超す可能性が高いことから、近畿・四国地方の有力事業者らは小売価格の値上げに向けて動き始めた。新料金は11月もしくは12月検針分から適用し、需要期における収益確保に努める。一方、都市ガスや電気との価格差を考え「我慢の時」とする、事業者も少なくない。

07

台風列島土石流が町並み変える
住宅の再建待つ住民

 今年は記録的な台風の当たり年となった。特に8月に上陸した台風10号は、各地で猛威を振るい四国で土砂崩れなどが相次いだ。徳島県では那賀郡上那賀町、木沢村、木頭村などで大きな被害をもたらした。豪雨災害から1カ月以上が経ち、LPガスを熱源とする仮設住宅が完成した。避難住民に笑顔が戻ったが、景観を大きく変えた土石流の影響で、家屋や道路などの復旧については見通しが立っていない。被災現場の“今”を取材した。

08

50%目標LPG車導入に力
広島ガス北部営業車など

 広島ガスプロパン(本社・広島市、米田正幸社長)グループは率先して「車のガス化」を推進しているが、広島ガス北部販売(本社・同、定森信治社長)はトヨタカローラフィールダーの全国第1号LPi車を導入した。
 「クリーンな商品を売っているのだからそれを家庭と媒体する車もクリーンでなくてはいけない」(定森社長)との発想から、同社は広島ガスプロパングループのなかでも先頭を切ってLPG車の導入に積極的だ。  

09

盛大に創立50周年式典開く
西部ツバメプロパン

来年4月新社名に
「ツバメガスフロンティア」
寺田会長“役立つ企業であり続ける”

 西部ツバメプロパンは14、15の両日、福岡市のニューオータニ博多で取引販売店(夫婦、家族連れ)、LPガス輸入元売、機器メーカーなど関係者約600人を招待し盛大に創立50周年記念式典を開いた。同社の発展を支えてくれた関係者すべてに感謝の気持ちを伝えると共に、来年4月に社名を「ツバメガスフロンティア」に変更すると発表。15日は西部ツバメプロパン連合会総会を開き、16年度事業と連合会役員人事などを決めた。連合会人事では大橋茂十衛連合会会長が退任し、後任に中村九州男副会長(昭栄物産社長)が就いた。

10

活火山

「ふれあい」の営業

 ○…ニッツ ー(本社・福岡県穂波町、前田恵理社長)は、独自の顧客向け情報誌「ひまわりカフェ」による情報発信や、一貫した自社配送体制などによる顔の見える営業活動に力を入れている。
 このほど配布した「ひまわりカフェ第六号」では、暖房機器や給湯器リ ースの案内、S型マイコンメーターの説明によるガスの安全性PR、グリル料理のレシピ紹介などを発信。さらにガスに関する情報だけでなく、毎号1人が登場する社員紹介や社員全員のコメントを掲載。社員の人となりを紹介し身近に感じてもらえるよう工夫している。前号までには、全自動洗濯機のクリーニングサービスの紹介や衣類乾燥機のPRなども盛り込んだ。
 同社の社員14人の平均年齢は35・07歳と若い。
 販売技術も三井石油ガス販売が主催するセールストークコンテストで優勝するほどの高いレベルを持った人材が揃っている。配送も自社体制を貫いている。
 前田社長は、機器の購入やリフォームなど「お客様がどこに頼もうかと考えた時、一番に当社を思い出してくれれば」とし、今後も地域とのふれあいを大切にした営業活動に注力していく。

11

GHP3兄弟電化対抗のエース
第10回記念コンテスト入選31作を一挙掲載

 GHPコンソーシアム(山田清實理事長)主催、石油化学新聞社/プロパン・ブタンニュース後援による「GHP・マイクロコージェネ販売事例論文コンテスト(第10回記念大会)」は9月16日、東京・茅場町の鉄鋼会館で行われ、翌17日には発表会・論文の両審査委員の合同審査委員会(委員長・石福昭建築設備綜合協会会長)が開かれた。その結果、今年度のグランプリ(最優秀賞)には、佐野雅弘さん(ガステックサービス)が発表した「データ計測で発掘する新たな市場!」が選出され、部門別の金賞には、業務用で石原博紀さん(日本瓦斯)、家庭用で山本一子さん(日本瓦斯)、産業用で鈴木貴雄さん(ガステックサービス)が輝いた。また、LPガス業界待望のマイホーム発電・ガス発電住宅の初年度実現で「エコウィル元年賞」、GHP三兄弟(GHP、マイクロコージェネ、エコウィル)のすその拡大や真摯な提案活動に向けた「販売店賞」「激励賞」など全受賞作は31点となった。同コンテストは、GHPコンソーシアムがエネルギーと空調のすぐれた提案活動を支援し、ガス需要拡大に向けた戦略商品であるGHP三兄弟の円滑な普及拡大を目指して実施しているもの。節目の10回目を迎えた今回は応募論文52点(業務用部門28点、家庭用部門17点、産業用部門7点)の力作が揃った。今回の特徴は“創意・工夫・熱意で開く新たなLPガス業界”を合言葉に、▽GHP単体▽マイクロコージェネ単体▽GHP・マイクロコージェネの複合システム――の3パターンをテーマに設定したこと。電化攻勢と闘い、打ち勝つLPガス事業も明確に打ち出したのもポイントであった。入選作全31論文を一挙掲載する。