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(2004/7/5プロパン・ブタンニュース)

リコーエレメックス社長
中村 高氏
リコーのS型は「賢い端末」

 リコーエレメックスの社長・中村高さんは、水道メーターの談合事件で刑事告訴され、この事件は四月三十日に結審した。中村さん自身がやったことではないが、五回行われた裁判すべてに代理人ではなく自ら出廷した。
 裁判長―談合が行われない会社に今後どう経営するか。中村―技術立社でよいものを安く作ってコンプライアンス(順法)を堅持する。
 裁判長とのこのやり取りはリコーエレメックスの経営理念を端的に表現している。リコーエレメックスは「精密加工技術」をコアとして「技術立社でお客さまの感動を得る」という方針のもとに「世界一のものづくり会社」を目指している。社名のエレメックスは、メカニクスとエレクトロニクスの複合成果を実らせることを表している。事実、複写機・情報機器、計量器、時計、健康・環境事業等の多彩な分野でハイブリッド・テクノロジーを実現している。
明日を切り開くリコーのS型
 LPガスのビジネスで計量器が持つ意味は極めて大きい。まず第一に、LPガス販売事業者はメーターが無ければ商売にならない。第二に、LPガスの消費者が、いつどのくらい使ったかが分かればコストパーフォーマンスが発揮できる。すなわち使い方で異なった料金体系が適用できる。煮炊き、ボイラー、空調などにどのくらい使ったかが分かる機能(流量区分・積算機能)によってこれが可能になる。大量消費のお客さまには安い料金が適用できる。かくてガス事業者にとってもお客さまにとっても満足が得られる。リコーマイコンメーターS型は、流量通常積算値、流量別積算値などのデータを電子的に計量するのに十五秒ごとにカウントし記録する。第三に、LPガス販売業者にとって片時も忘れることができない安全確保の問題にもリコーマイコンメーターSと消費者宅用の自動通報装置を組み合わせた集中監視システムもメーターが果たすもう一つの大きな役割である。
 このように見てくるとメーターは家庭に設えられたインテリジェント(賢い)ターミナル(端末)であり、LPガス・ビジネスにとってその果たす役割は大きい。
全国に張りめぐらされたリコーのサービスセンター
 リコーグループは、複写機およびファクシミリとプリンターのサービスセンターが全国に張りめぐらされており、このサービスセンターは百万軒の複写機、ファクシミリのユーザーと直結している。例えば複写機のドアが開いていると通電しない。サービスセンターは電話で知らせる。百万軒のネットワークの一例である。このようなリコーの強みを生かしていきたい。
 リコーエレメックスは通信、インターネット、IT技術を全部一緒にやることができる。ガスメーターがインテリジェントの端末だから検針、集中監視、配送システムなどネットワーク・サービスができる。リコーエレメックスのASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)がそれである。
電気にも都市ガスにも負けない
 東京・品川のVタワー三十階や五十階の百平方bのマンションは一億円くらいで入れるが、景色のいいところからどんどん売り切れているそうだ。しかもこのマンションはオール電化ではない。料理をしない人が増えていると言うが、このマンションの住人達は中華鍋が使える厨房が要望だと言う。高層階に昇圧装置をつけてガス供給をしている。料理愛好家はガス党のようだ。四、五年の間に光ファイバーも進み、情報化社会は一層進展するだろう。電気もやっているから家庭に対するエネルギー供給のせめぎ合いは続くだろうが、ガスがそう簡単に引き下がるものではない。問題は情報化社会でいかにコントロールするかである。
 LPガス業者さまはお得意の家庭にあるインテリジェント(賢い)ターミナル(端末)によってLPガス消費の増大を図り、経営の合理化をするならば電気にも都市ガスにも負けるものではない。リコーエレメックスはそのためのお手伝いに誠心誠意働くものです。


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