(2004/5/31 プロパン・ブタンニュース)
 CO2を撒き散らす?


 ▽…あるLPガス卸業者の社長の話。A市の工場の空調を巡り、GHPと電力が競合した。工場オーナーは環境への関心が高かったので、双方が環境性をアピールする形となる。社長は発電所の排熱ロスや送電ロスを指摘してLPガスの優位を主張。対する電力会社もさまざまな資料で電気の利点を唱え、巻き返しにかかった。
 結果的にオーナーは電気空調を採用した。その際、電力を選んだ理由として、「発電所はA市から遠いが、GHPはA市内にCO2を撒き散らすことになる」と説明したという。
 この話を聞いて記者は「環境に関心がある経営者でもこの程度の認識なのか」と悲しくなった。CO2は空気中に普通に存在する物質であり、ビールや炭酸飲料として毎日飲んでも平気である。一方、温室効果は地球全体のCO2濃度で決まるから、どの町で排出しようが、環境への影響は同じはず。どこで出すか、ではなく地球全体でどれだけ出すか、が問題になる。
 マスコミが悪者扱いするために、CO2を排気ガスの仲間と勘違いする人が増えているとしたら不幸なことだ。せっかくの「環境に配慮した選択」も、正しい知識に基づかねば無意味になってしまう。