(2004/2/16プロパン・ブタンニュース)

高木ひかる
(名張近鉄ガス・営業部リビング営業課)

オシャレな炊飯器

 パンや麺類と食生活が多様化し、米を食べる回数が減ってきているというものの、米の炊き具合に敏感な日本人は多い。
 最近、土鍋を使ってご飯を炊く「炊飯土鍋」がテレビ、雑誌で取り上げられ、人気が出ている。火加減要らずで、短時間で炊け、かまどで炊いたような炊きあがりになる、というのがうたい文句である。実際そんなにうまく炊けるのか? 半信半疑ながら入手してみた。
 うたい文句どおりである。火加減は中火にし、十八分たったら火を消すだけ。蓋をあけると、湯気と共に米のあまい香りが漂う。キラッとツヤがあり、米がツンとたっている。香りと見た目にそそられ、すぐに食べたくなる。米一粒一粒がしっかりしており、あまくておいしい。厚手の土鍋の蓄熱作用を利用し、昔ながらの“はじめチョロチョロ、中パッパ  ”という火加減を土鍋自身が行うので、こんなに手軽に炊ける、という仕組みだそうだ。ただ、難点は土鍋の重さ。かなり厚みのある土鍋でずっしりとしている。
 鍋の軽さを重視するなら、炊飯機能付ガスこんろの炊飯機能も良い。専用鍋は軽く、収納時もかさばらない。ボタンひとつで自動で火加減し、炊き上がればガスが止まる点も魅力的だ。
 おいしいご飯を手軽に、という点では以上二点で十分だが、保温したり、タイマーを使ったりとなると、やはり炊飯器が必要だ。ガス炊飯器か電気炊飯器か? ガス器具を販売している身としては残念なことだが、最近は電気炊飯器の方が普及しているのが現状だ。高価な電気炊飯器だとガス式と変わらないほどおいしく炊けるものもあるらしく、味の点での優劣はつけがたい。さらに、ガス炊飯器にタイマーや保温機能がある、ということを知らない人もまだまだいる。その他、電気炊飯器の方が普及する理由として、炊飯器自身のデザインも一因ではないだろうか?家電販売店に行くと、様々なメーカーの炊飯器が並び、色・形を含め、好みのものを選べるようになっている。それに対し、ガス式は種類は少なく、デザインは数年経ってもあまり代わり映えしない。
 オシャレなキッチンにはオシャレなものを。そんなニーズに応えられるガス炊飯器の登場を期待している。